熱帯魚・金魚の水槽・アクアリウム情報メディアサイト「トロピカ」

フォローする

アクリル水槽 接着の種類 溶剤接着と重合接着について

アクリル水槽の接着方法で溶剤接着や重合接着という名前を見かけたことがあると思います。

実際に溶剤接着と重合接着はどのように違いがあるのでしょうか。

簡単に違いを知っていると、新しい水槽を購入する時に役に立ちます。

それでは、溶剤接着と重合接着の接着方法を簡単に説明します。

 アクリル水槽の種類

アクリル水槽の接着方法には2種類あります。「溶剤接着」と「重合接着」です。

それぞれに特徴がありますので比べてみましょう。

 溶剤接着

アクリル水槽の接着方法で多く用いられているのが溶剤接着です。

とても一般的なので販売されている水槽の多くは溶剤接着が多いと思われます。

接着するアクリル板部分に溶液を注射器で注入して溶かし接合します。乾燥時間はじっくり時間をかけて行います。時間をかけて乾燥することにより強度が増します。一度にたくさんの製作が可能なため価格も安価という特徴があります。

普通に強度はありますが,接着面にヒビが入りやすく剥離することがありますので,気を付けて使用する必要があります。

 重合接着

溶剤接着よりも強度が増すのでとにかく強度を望んでいる方におすすめなのが,重合接着です。

なんと!一枚ものの板と同じぐらい強度があります。

板厚は厚くなりますが,フランジやセンターフランジ無しの水槽をご希望の場合にも適しています。

重合接着の接着方法は,アクリル板の接着面に隙間を作り注射器で溶かしたアクリル剤を注入して硬化させることで接着する方法です。

接着面の仕上がりも気泡が少なく仕上がりが綺麗なのも特徴としてあげられます。

いかに綺麗に仕上げるかは,職人さんの腕次第の様です。

職人さんによって違いがで出てしまうなんて,重合接着は高い技術が必要な接着方法なんですね。

しかも,製作工程が多いので,制作工期は溶剤接着で水槽を製作するよりも日数が必要でです。
手間暇かけて高い技術を持った職人さんが製作しますので価格は溶剤接着と比べると高価です。

重合接着と溶剤接着を見分ける方法は?

アクリル板の接着面部分がなめらかではなく引っかかり部分がある場合は大体溶剤接着です。

それに比べ,接着の継ぎ目がなめらかで見ないとわからないものは重合接着です。

水槽のつなぎ目は,ぱっと見気にしていなければ,なかなか気がつきにくいですが,一度接着面に注目してアクアショップの水槽を順番に見比べてみるのも楽しいかもしれませんね。きっと気極める目がやしなわれるかもしれませんよ。

水槽の構造まで細かく語れるようになったら本物のマニアですよね。かわいいお魚を飼育するためには,水槽の構造の知識は大切です。簡単にでも理解しておくと役にたちますよ。

水族館で使われている巨大水槽の接着方法は何でしょう?

水族館のすごい大きさの水槽。皆さん見たことがあると思います。

今まで水族館の水槽の板厚や水槽の接着方法を気にせずに水族館に訪れている方がほとんどだと思いますが,一度気になるとものすごく気になりませんか?色々想像していたら板厚のことがかなり気になってきました。

水族館で使われている大きな水槽はアクリル水槽で接着方法は水圧に耐えられるように重合接着が用いられていることが多いそうです。

板の厚みは30~60cm位あるというから驚きました。

板厚が30~60cm位ってすごい厚みですよね。

思わず机の引き出しに入っている30cm定規を取り出して30cmを改めて確認してしまいました。

60cmの板厚って私が持っている定規の倍!

すごい厚みです。定規で確認するとその厚みに実感が湧いてきます。普段はなんとなしに見ている30cm定規ですが,水族館の巨大水槽の板厚のことを思いながら眺めると,きっと凝視してしまいますよ。是非確認してみて下さい。

だけどそんなに厚い板厚ですと透明度は大丈夫かな?曇って見えたりしないのかな?と疑問でしたが,最近水族館で使用されているのが,アクリル樹脂で作られた「アクリルガラス」という新しいガラスが登場したそうです。

透明度が高く強化ガラスよりも強度があるそうで,大きな水圧がかかる水族館の水槽に適しているそうです。これからは「アクリルガラス」が多く使用されるのでしょうね。

海の中に住んでいる大きなお魚たちが飼育されている水族館。海の中と変わりない環境が保たれて,お魚たちが何の問題もなく楽しく生きて行けることはとてもうれしいことです。

高度な技術が発達する現代,お魚たちが安心して長く住める技術がもっと盛んになることを願っています。