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大地震で水槽が倒壊!その時、まずやることは!

大地震でアクアリウムに被害、水槽に起こること!

アクアリウムは地震に大変弱い構造です。

大地震が起これば、最悪の場合倒れてしまうこともあるでしょう。倒れなくても、水槽が揺らされることにより、水槽上部から水が大量にあふれ出てきます

実際に、過去の大震災でも水槽が倒壊した事例は何例も報告されています。

こちらにも書きましたが、そうならないようにしっかりとしたアクアリウムの地震対策が必要です。できることから、ぜひ実施してください。

ですが、実際には、そこまでしっかり準備できている人も少ないでしょう。また、想像を超える地震が実際に起こることもあるでしょう。

その際にできる対応方法を、場面別に考えてみました。

 このケースが一番多い! 水槽の上から水があふれた時

大地震が起きたら、震度や水槽の位置、建物の条件などによりますが、水槽が倒れてしまうケースは稀です。

では、倒壊しなかったら熱帯魚水槽は無事かというとそうではありません。

実は熱帯魚水槽の被害は、水があふれることによる浸水や生体の死亡が多いのです。

実際に大地震が起こった時、倒壊は免れたとしても、水槽が揺らされて水槽の上からジャバジャバと水があふれてきます。

アクアリストであれば、多かれ少なかれ経験のある方も多いのではないでしょうか。

水槽の上に、ガラスや塩ビの透明フタを乗せているので溢れないと思われるかもしれませんが、それらは簡単に水圧によって持ち上げられてしまいます。

1.揺れている間は水槽に近づくのはやめましょう

地震が発生して揺れている間は、熱帯魚水槽に近づくのはやめましょう。

私の知り合いで、揺れている間水槽を手で抑えていたという方がいましたが、おすすめできません。手のひらサイズの水槽であれば別ですが、大きな水槽になると大量に水が入っています。自身に向けて倒れてきたらただでは済みません。

まずは身を守るように努めてください。

2.生体を助けましょう

あふれた水とともに生体も飛び出てしまっているケースがあります。

まずは、生体の命を救いましょう。

経験上、半分以上は水が残っているはずですから、生体の数を確認して生体が飛び出した可能性があれば、床などをよく探して水槽に戻してあげてください。

3.水を拭き取りましょう

水があふれて、床が濡れているはずです。雑巾やタオルで水を丁寧に拭き取りましょう。

拭き取りが甘いとシミになってしまうので気をつけましょう。

また、アクアリウムが海水魚水槽の場合は、より注意が必要です。

海水はよく拭き取らないと濡れた部分が鉄などを腐食させます。大体拭き取った後に水拭きをして、最後に乾拭きで仕上げるようにしましょう。塩分をなるべく残さないのがポイントです。

4.機器類を復旧させましょう

どれだけ水が溢れてしまったかにもよりますが、大量に水を失えば濾過槽やポンプなど機器類が止まってしまうことがあります。

3.水の拭き取りと同時に進めていただきたいのですが、ポンプが回る程度の水を水槽に入れて、とりあえずもう一度水槽の水を回しましょう。生体は数時間程度であれば耐えられる事が多いですが、生体の命を守るためにもなるべく早く機器類を復旧させましょう。

次にまた地震が来るかもという恐怖から、水を満水にすることをためらう方もいると思います。落ち着くまでは、8割程度の水量にしておいても良いでしょう。

5.機器類を点検しましょう

機器類が正常に動作しているか確認しましょう。

クーラーやヒーターなど実際に点検しないと稼働しているかどうか分からない機器類もあります。

ここまでくれば、全て復旧できています。

6.次の余震に備えよう(おまけ)

実際の地震では、ここまで頭がまわらないかもしれません。

大地震には余震がつきものです。次に地震が来た時に水溢れを最小限に食い止めるように工夫しましょう。

詳細には、こちらに書いていますが、中でも以下がすぐにできるのでお薦めです。

水槽台の中に『おもり』を入れる

なんでも構いません。ペットボトルでも砂袋でも、とにかく水槽台を重くしましょう。重心を下げて揺れを抑える効果があります。

サランラップを巻く

原始的で見た目も悪いですが、余震が続く間だけです。

水槽上部をぐるぐる巻きにして、少しでも水があふれないようにするのです。

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最悪! 大地震が来て水槽が倒れてしまった時

繰り返しになりますが、事前対策ができていれば、倒壊は免れるケースが多いです。

しかし、最悪のケースとして熱帯魚水槽が倒壊してしまった場合を考えましょう。

1.水槽の破片を拾い、生体を助けましょう

揺れている間、水槽に近づかないことは、上と同じです。

自身の安全確保を優先しましょう。

水槽が倒壊したら、水槽自身も破損していることが予想されます。

また、恐らくお魚たちも投げ出され、ぴちゃぴちゃと床を跳ね回っていることでしょう。想像もしたくないですね。

しかし、実際には起こりうることです。私は同様のことを3.11の震災で経験しました。

まずは、怪我をしないように水槽の破片を拾い上げましょう。

足の裏などに水槽の破片が刺さらないように、自身のとりあえずの安全が確保できたら、生体を拾い上げて別の水槽やバケツに移しましょう。

しかし濾過が回っていない水槽やバケツに移しただけでは、生体が死んでしまいます。

2.緊急用の水槽を立ち上げましょう

そこで倒壊しても無事だった機器類をかき集め、即席水槽を立ち上げましょう。

まずは、エアレーションで酸素供給をしてください。これだけでも数時間から半日程度は生きられるでしょう。

次は、濾過槽や外部フィルターをつなぎ込んで、水を濾過しましょう。生体のために出来る限りのことをしてあげてください。

できれば、事前に緊急用の水槽や外部フィルターがあったほうが良いですね。

また、ここまでの震災になれば停電してしまっているケースも考えられます。

エアポンプに乾電池で動作するタイプのものもありますので、緊急用に持っていることをお勧めします。

3.水を拭き取ったり、余震に備えたり

水があふれるケースで書いたこととほぼ同じなので、こちらでは省きます。

しっかり水分や塩分を拭き取って、二次災害が起こらないようにしましょう。

大地震を想定して冷静に行動しましょう

大地震の際は、水槽の被害が出ないように事前対策を行うことは大前提です。

そのうえで、起こってしまった場合は、上の手順などを参考にして冷静に対処するように心がけてください。

やはり、何事にも備えが大事ですね。