熱帯魚の水槽が割れた! 水槽が割れる原因と危険性を回避する方法

先日、水槽の水漏れ対策の記事を書きました。しかし、水槽の水漏れも怖いのですが……「水槽が割れる」のはもっと怖いです! ピシっという音が聞こえたかと思うと、ザァーっと水槽の中から水や熱帯魚が流れ出てくるのですから。

あっという間に部屋は水浸しになり、割れたガラスが散乱し、床下や階下には水漏れが起き、床に置いたコンセントは水に濡れる。――たった数秒でこんな状態が発生するのは、想像するだけでも大変だと感じます。

しかも、水漏れ時と同様に、他人の家具や財産に被害を出すと補償するのも大変です。そこで今回は、「水槽が割れる原因と回避する方法」をテーマとして、対策を考えていきたいと思います。安心&安全な熱帯魚の飼育のためにも、ぜひ一度、読んでみて下さい。

(↓水漏れ対策はこちら)

熱帯魚の水槽が割れる原因と対策

水槽が割れる原因は、突き詰めると「ガラス面の歪みが限界を超えて壊れる」という言葉に尽きます。板チョコを両手で持って力を加えるイメージをしてもらうと分かりやすいかと思いますが、板状のものは限界が来た瞬間に「バキッ」と割れます。

ただし、この状況までガラスが追い込まれる原因は様々なものがありますので、1つずつ対策も合わせて紹介していきます。

①中身が入っているのに、無理に持ち上げた&移動させた

熱帯魚を飼育している方は、中身が入った水槽がとても重たいものだと知っている方が多いと思います。60センチ水槽の場合、水が満タンに入っていると重量は60~70キロほどになりますし、半分程度に水を抜いても30キロ程の重さです。

「いやいや、水槽に水を半分入れた状態で移動しようなんて考えないよ!!」という方も多いと思いますが……“水槽の中に濡れた底砂を入れたままの状態”では、どうでしょうか? ついつい、底砂を取り出すのが面倒で、そのまま持ち上げてしまいたくなりませんか?

これはとても危険な行為です。ガラスに偏った重さが掛かり、割れる原因になります。

回避策としては、「水槽を持ち上げたり、移動したりする時には、中身を空にするのを面倒がらない」ことが大切です。

②水槽台を使用していない(水槽の傾き)

水漏れの記事でも紹介しましたが、水槽の傾きというのは水槽のガラスや接合部に大きな負担をかけてしまいます。

例えば、水槽を設置している台が「天板の両端が下がっている状態」になっていたら、水槽の左右が引き延ばされる力が発生して、水槽の中央に亀裂が入り―ー最悪、水槽が真っ二つです!

対策としては、数千円の安い物でも大丈夫なので、水槽台を必ず使用するようにしましょう。

③水槽の下に異物がある

水槽の下に異物があると、水槽が割れる原因になります。
特に、硬い底砂などが入り込まないように気を付けましょう。オールガラス製の水槽の下に、大磯砂が入り込んだことに気付かず、水を入れて、重量が一点にかかってしまったら……「パキッ」とか「ピシッ」とかなる危険がとても高いです。

対策としては、水槽を設置する時には水槽の下に物が入っていないか確認することと、丁寧な作業を心掛けることです。

新品の水槽を一瞬でダメにしないためにも、気を付けましょう。

④レイアウトの石組の下に、何も敷いていない

意外と見落としがちなのですが、レイアウトの石組も結構な重量が有ります。10キロくらいの重さの物が、厚さ数ミリ程度のガラスの一点にかかってしまったら……そう考えると、かなり怖いと思いませんか?

水槽のレイアウトに石組みを使う場合には、「プラダン」と呼ばれるプラスチック製の段ボール板を底砂の下に敷くか、薄い発泡スチロールの板を底砂の下に敷くことをお勧めします。(なお、底面フィルターを使用する場合には、重さが分散されるので不要です)

⑤ガラスの劣化

ベランダや屋外に置いていた水槽など、たっぷりの紫外線にあたっていた水槽はシリコンの接合部やガラス面が劣化していることが多いです。

劣化したものを復活させる方法は家庭では難しいですから、屋外で使用していた水槽を室内で使用するのは止めておいた方が安全です。

⑥硬い物や重い物がぶつかった

水槽のガラスはそれなりの強度を持っていて、かんたんな衝撃では割れないようになっています。――が、そこは硬い物の宿命で「硬い物同士や重たい物がぶつかると脆い」という弱点があります。

部屋の家具の移動や引っ越し作業など、重たいものを移動する時には、水槽にぶつけないように気を付けましょう。

⑦温度差

「耐熱ではないコップに熱湯を入れたら、割れてしまった」とか「熱いお湯が入っていたガラスの急須に、冬の冷たい水道水を入れたら急須が割れた」という経験はありませんか? どちらも、急激な温度変化にガラスが付いていけなくなって、大きな歪みが生じて、耐えきれずに割れてしまったのです。

ガラスの水槽でも同じで、水槽に熱湯を入れるのは絶対NGになります。病気の消毒やコケ対策の処理をどうしてもしたい場合には、塩素系の漂白剤を使いましょう!

こんなことにもご注意を!!

ここまでは、一般的に注意したい熱帯魚の水槽が割れる原因と対策について考えてきました。しかし、水槽が割れる原因はコレだけではありません。

ここからは、ちょっと変わった理由を紹介します。

大型魚がガラスにタックル!

アロワナやガーの仲間など、大型魚が水槽内でパニックを起こして暴れると、ガラスの厚みが薄い水槽だと割れることがあります。

対策としては、大型魚の飼育には「アクリル水槽を使用する」のが一番です。アクリルはガラスに比べると柔軟性があり、衝撃を吸収して逃がしてくれる作用を持ちます。大型魚を飼育しているorこれから飼育したい方には、アクリル水槽がおすすめです。

シャコやテッポウエビなどが出す衝撃で割れる!?

お寿司のネタである「シャコ(エビやバル〇ン星人っぽいアレ)」や、磯遊びなどで捕まえることができるテッポウエビは、前足から小さな衝撃波を発生させることができる“ロマンに溢れた生き物”です。

そんなテッポウエビに、鉄砲の名前が付く由来になった「獲物を衝撃波で気絶させる音」の威力は、人間の爪を割ることも出来るので注意が必要です。また、シャコの前足の力は、ハマグリなどの二枚貝の殻を割ることができる威力を持っています。

熱帯産の綺麗な共生エビ(テッポウエビの仲間)は魅力的ですが、そんな彼らの破壊力が水槽のガラスに向かったら……ちょっと怖いですよね。とはいえ、彼らが原因で「実際に水槽が割れた例」というのは、あまり聞いたことがありません。なので、安心して飼育して下さいね♪

まとめ/水槽が割れる原因と危険性を回避する方法

ここまで、ネタも挟みながら水槽が割れる原因と危険性を回避する方法を紹介しました。一番の対策は、水槽が割れないようにするために、自分自身で気を付けることです。

しかし、万が一割れてしまった場合や初期不良などが原因だった時のために、「割れてしまった時の対処法」をイメージしておくことも大切です。

水槽が割れた時に――
・コンセントは濡れない場所に有りますか?
・濡れたら困るもの(書籍や電子機器など)が近くに有りませんか?
・漏水の補償対策として(賃貸物件の場合は)個人賠償責任保険に入っていますか?
・片付けるためのタオルやバケツなどは、すぐに出せますか?
――等々、シミュレーションをしてみて下さい。万が一の場合でも被害を最小限にすることができるかもしれません。

また、東日本大震災の時には「地震で揺れて水槽の水がこぼれる事例」がたくさん報告されました。水漏れや水槽の破損、地震対策などを、ぜひ一度考えてみて下さい。

水槽のプロ トロピカライターのくろいあまがえるです。
熱帯魚&両棲類が大好きです。地鶏の刺身と唐揚げが大好物。

雀百まで踊りをなんとか……ということわざがあるように、幼稚園児の頃に飼育した金魚&アマガエルが、生き物好きになる切っ掛けだったのかもしれないなと思っている。

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