海水魚水槽の正しい水槽メンテナンス方法をご存知でしょうか。
海水魚水槽は適切な掃除方法、メンテナンスをしなければすぐに病気を発症し、あっという間に水槽崩壊を引き起こしてしまうことがあります。
しかし、海水魚水槽のメンテナンスは海水魚飼育の経験が物を言う世界でもあるため、海水魚経験が豊富でなければベストのアドバイス、回答をすることは非常に難しいと言えるでしょう。
海水魚は、白点病にかかりやすい、または砂がなければストレスで弱ってしまう種類もいるなど個性が強いため、魚のことを良く把握していなければマリンアクアリウムのコケ取り掃除や水換えすら満足にできません。
そこで今回は、私が約20年年かけて海水魚飼育を経験し取得した、海水魚水槽の基本的なメンテナンス方法について解説していきたいとおもいます。
目次
海水魚水槽の基本的なメンテナンス内容
海水魚水槽は、水草でレイアウトする熱帯魚水槽同様にコケ取りや水換えが必要です。
海水魚水槽を管理する上で一番大きな違いは、塩が必要ということでしょう。
塩が入ることで、一気に海水魚水槽のメンテナンスは難しいと思われがちですが、一度覚えてしまえば誰でも簡単に海水魚水槽のメンテナンス、管理ができるようになります。
それでは、海水魚水槽のメンテナンス方法について、やさしく解説していきます。
海水魚水槽のコケ取り方法
海水魚水槽のコケ取りには、メラミンスポンジのみでコケ取りをおすすめします。
メラミンスポンジで水槽面に付着したコケを取り除くようにしましょう。
海水魚水槽のメンテナンスで気を付けなければならないことが、水槽と砂の隙間に付着したコケを取ることです。
結論から申し上げますと、水槽と砂の隙間に付着したコケは取らないでそのままにしておくことが病気の発生を抑えることとなります。
海水魚水槽の場合、とくに細かいパウダーと呼ばれる砂の粒を使用していると、メンテナンス中に砂を巻き上げたりほじくり返してしまうことで、白点病を発症させてしまう恐れがあります。
こういった理由から、基本的には水槽と砂の隙間に付着したコケはそのままにしておき、砂を巻き上げることのない水槽面のみコケ取りを進めるるようにしましょう。
もし、そうしても水槽と水槽面の汚れが気になるのであれば、水槽底が落とし込める水槽台へ切り替えるか、砂の見える部分へシートを貼り目隠しをすると良いでしょう。
海水魚水槽の水換え方法
海水魚水槽も基本的には水換えが必要です。
水換えをしないようにシステムを組み添加剤で管理するというこだわりを持つ方もいますが、失敗しないように海水魚水槽を管理、メンテナンスするなら、水換えを取り入れましょう。
水換えをしていれば、スムーズに維持管理することができマリンアクアリウムを楽しむことができます。
わたしがおすすめする海水魚水槽の換水方法ですが、1,2週間に1度水槽の3分の1程度実施し、2カ月に1度は水槽水量の50~80パーセント交換する方法です。
とくに、2カ月に1度多く水換えすることが水槽管理の肝だと感じています。
水槽を管理するうえで、同じ水換え量をルーティンでしていても、徐々に水質は悪い方へ向かってしまうことを身をもって経験しました。
なぜなら、いくらルーティンで水換えをしていても、設置当初の真っ新な水質に戻すことができないからなのです。
海水魚水槽の失敗なく維持管理する上では、大量換水をすることが大切です。
RO水でなく水道水で問題無し!
わたしは、水換えする際は水道水を使用しておりRO水は使用しておりません。
RO水は海水魚やサンゴの育成にも良いのは間違いない事実です。
それでも、日本の水道水は飲み水になるくらい安全なので、RO水使わずとも海水魚やサンゴを飼育できることができるのです。
わたしは、特別な理由が無い限り水道水を使うようにしています。
人工海水の選び方
人工海水は市販されているほぼ全てのメーカーを使用してみました。
その結果たどり着いた結論は、ナプコリミテッド社のインスタントオーシャンが最も良いということです。
その理由は、まず融解速度が速いということです。
人工海水の融解速度が速いと、水換えの待ち時間が減らすことでできます。
あるメーカーによっては完全に溶けて透明になるまで10分程度かかるものもあります。
このメーカーは3分程度で透明になります。
1年間に置きかえると相当の時間短縮ですから、融解速度の速さは非常に重要です。
そして、世界的にもシェアが大きく大量生産をしている人工海水であること。
良い人工海水はロット別に見ても成分がブレることなく生成されており、まさにインスタントオーシャンは成分のブレを感じたことはありません。
海水魚水槽の比重
海水魚水槽の比重ですが、1.022~1.026の間で調整しましょう。
白点病を予防するために比重を低くすると良いと言われていますが、エビやカエルウオ、またコケとり貝などは低比重だと調子が崩れる場合がありますので、あまり得策とは言えません。
逆に、高比重にすると魚が痩せやすくなりますので、やはり比重は1.022~1.026が問題無く管理できる濃度となると覚えておきましょう。
海水魚水槽の適正水温
一般的な海水魚の適正水温は、22度~26度が最適です。
水温管理において気を付けなければならないのは、1日を通して±1度以上の変化が複数回発生することです。
なぜなら、海水魚水槽で最も悩ましい、白点病を引き起こす可能性が高まるため注意が必要です。
また、海水魚水槽を上手に管理する場合、水槽用ヒーターでけでなく水槽用クーラーも設置することをおすすめします。
ハナダイや深場にいる海水魚、そしてサンゴやイソギンチャクは、水温が28度以上となれば調子を崩してしまいます。
ここ最近の酷暑では、簡単に超えてしまいますので上手に海水魚水槽を管理する上では水槽用クーラーは必須ともいえるでしょう。
なお、室内のエアコンを使用して水槽水温の管理をする場合は、24時間付けるなどし水温変化が無いように徹底しましょう。
まとめ: 失敗しない海水魚水槽のメンテナンス方法!! コケ掃除、水換え方法を解説
海水魚水槽のメンテナンス方法について解説しました。
これから海水魚水槽を始める方、今現在管理方法について悩んでいる方にとって参考になる内容にしました。
一読すると当然の内容に感じてしまうかもしれませんが、じつはベテランになればなるほど基本を大切にしています。
長年海水魚水槽を管理していても調子が悪い状態に陥る原因として、じつは比重が狂っていたという慢心から気付かないことは良くある話です。
海水魚水槽を失敗することなく上手に管理するポイントは、基本を守ることです。
もし、今現在うまく管理できていない人は基本を見直してみましょう。
それでは、素敵なマリンアクアリウムをお楽しみください!

熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!
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