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金魚同士の相性と種類、一緒に飼える生き物

一匹だけの魚を見ると、寂しくないかな?と心配になりますよね。

金魚も然り、一匹で一日中、砂利をつついている姿を見ると、もう一匹いたほうが良いのかな、と考えるかたも多いと思います。

そこで金魚同士の混泳について考えていきます!

金魚は一匹では寂しい?

「こんな広い水槽に、一匹しかいないなんて寂しいに違いない!」

「仲間がいたほうが、絶対楽しいはず」

とお考えになると思います。

実際、金魚は群れをつくる動物です。
複数いると、寄り添う姿も見られます。

私も、一匹になってしまった金魚の為に新しい仲間を連れて帰ったことがあります。
長く一緒に暮らすために、しっかり別の容器で2週間以上様子を見てから同じ水槽に入れました。
…ところが。
いざ混泳させてみると、ケンカを始めてしまったではありませんか。
一体何がいけなかったのか…。

私の金魚は相性が悪かった、と言わざる得ませんでした。

(国産金魚)琉金(リュウキン)(3匹) 本州・四国限定[生体]

(国産金魚)朱文金(3匹)

金魚の相性とは?

では金魚の相性とは何なのか。

1.体格

2.品種

3.性格

4.産地

5.病歴(キャリア)

などの要素により、金魚同士に相性が生まれます。

金魚の体格差

体格は、体長の差はもちろんのことワキン体形(長手)、リュウキン体形(丸手)などの体つきも大きく影響します。

泳ぎ方を見ての通り、遊泳力に差があるからです。

素早く泳げる長手とひらひらと泳ぐ丸手では、一緒に泳ぐことは難しいですよね。

朱文金ならコメットなど、なるべく同じ品種や体型でそろえてあげることが重要です!

品種による個体差

金魚は、実は種類によって好む水質が微妙に違う場合があります。
基本的に金魚は新しい水に強い魚ですが、急激な水換えに弱い子、逆に新しい水を好む子などがいます。

購入するときは特性や好みをお店の方に聞くのも良いですね。

なお、ランチュウやピンポンパールは同じ品種とのみ混泳可能です。

金魚は肉腫があるタイプなど、デリケートな種類もおおいため、同じ品種と泳がせるのが望ましいです。

金魚の性格

性格は、金魚によって全く違います。一匹として同じ性格の子はいません。
活発な子と臆病な子を一緒にすると、片方がご飯にありつけない、というようなこともあります。

金魚には縄張りもあります。お気に入りの隠れ家の周りなどは金魚の縄張りになりがちです。

産地の水質による差

産地によってそれまで飼育されていた水質が異なります。

東日本と西日本では水道の水源が違うように、微妙な差があります。
金魚は0.1度の水温差も感知できるといわれています。

そんな金魚を例えば、西日本の水質に慣れている状態で、いきなり東日本の水に入れたらびっくりしてしまいますよね。

水が変わると慣れるまで落ち着かなくなってしまう金魚もいます。

金魚の病歴

病歴(キャリア)は、白点病や尾腐れ病などの目立つ病気の病歴や、保菌のことです。

基本的に人間同様、金魚も潜在的には菌を持っています。

生まれた産地により、菌の種類が違ったりするので、違う産地で生まれた金魚を一緒にすると、片方が病気になってしまうことがあります。
また、購入時は目立った症状が出なくても、環境が急変したストレスなどで発症(症状が表面化)することがあります。
そうなると他の金魚にも感染してしまいます。

このように、一見健康に見える金魚同士でも人間の目にはわからない、『差』があります。

その差を埋めていくことが、金魚の相性を高める結果に繋がります。

混泳によるトラブルを防ぐ!

体形や性格は難しいにしても、病気などはある程度は防ぐことができます。

『トリートメント期間』を設け、金魚に自宅の水質や環境に慣れてもらうのがセオリーとなっています。

トリートメントは別の飼育容器(10L以上の水量、エアレーション完備)を準備し、そこで2~3週間程度、様子を見る方法のことです。

何かある金魚は大抵1週間で発症、もう一週間以上で治療・調整というようなかたちで、元からいる金魚たちに病気をうつさないようにします。

また、トリートメント期間では糞をしっかりさせるのも重要です。腸内にいる菌を出す、という目的があるからです。

最初から他の金魚がいなかったり複数同時に導入する場合は、本水槽で治療・様子見をします。

金魚のケンカを防ぐ方法

水槽のレイアウトをすべて無くすと、金魚は新しい場所に来たような錯覚をします。

(金魚の個体、性格によるかもしれませんが…)

そのタイミングで新しい金魚を追加してやると縄張り争いを回避できることがあります。

※あくまで一例です。

金魚の性格の見極める!

実は混泳が難しい魚が、金魚です。

群れる性質があっても、性格などがあわなければ、いつまでも犬猿の仲です!

しかし一度うまくいけばずっと一緒にいるほどの仲良しになります。

金魚は長生きする魚です。

差を縮めて、元気に泳いでもらいましょう!

コメント

  1. ゆきんこ より:

    0.1度の差も感知する事は、知りませんでした!ありがとうございます。
    (同腹でも白と赤では体感温度が違いそうですね)
    白と赤が別々のコーナーに群れる事のひとつのヒントにさせていただきます。

    • 中島 より:

      最近の研究で、魚は色彩や自分の姿を認識できると明らかになってきました。無意識に似た仲間同士で集まっているのかもしれませんね。魚は実は、今まで思われてきた以上に発達した感覚をもっています!