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グッピーが増えすぎた場合の対処法! 繁殖しすぎに注意!

グッピーは熱帯魚の飼育において、「グッピーに始まり、グッピーに終わる」と言われるくらい、飼育しやすいのと同時に奥深い魚種です。その造形の美しさや種類の多さに魅力を感じ、アクアリウムを始めた方も多いのではないでしょうか。

そんなグッピーですが、繁殖力が高いために大繁殖してしまい、困った事態に陥る方が散見されます。ここでは、大繁殖してしまった際の3つの対処法があるので紹介したいと思います。

かわいい熱帯魚ですが増えすぎても困ってしまいます。正しい知識を身に着けて繁殖のノウハウを学びましょう。

グッピーが増えてしまった時の3つの対処法

グッピーは飼育が簡単で繁殖力が強いので、意識せずに飼育していてもすぐに増えてしまいます。飼育の経験がある方なら、一度はグッピーの大繁殖に悩まされたことがあると思います。増えすぎてしまったグッピーの対処法について、以下に紹介します。

ペットショップに引き取ってもらう

あまり知られてはいませんが、ペットショップアクアリウムショップで引き取りを実施している店舗があります。引き取りは原則として無料で行われていますが、全ての店舗で実施しているわけではありません

また、引き取りを実施している店舗でも、生体の入荷状態などの都合でキープできる水槽がない場合は、一時的に引き取り事業を停止していることもあるので、事前に確認することが重要です。

引き取ってもらった場合、例え大型魚の生餌になったり、状態が悪くて殺処分されたとしても、その後の処遇に対しては一切口出しできない点は了承してください。

特に、増えすぎたグッピーの引き取りとなると、交雑が進んでしまって商品価値がないため販売されず、病気のリスクから生餌になることもなく殺処分される可能性が高いことは承知しておいてください。

繁殖を調整する

オスとメスを隔離して飼育したり、稚魚の隠れ家になる石組みや水草などのアクセサリーを水槽から取り除くことで、多少は繁殖を抑えることが可能です。

水槽内で意図しない大繁殖を招く原因は、稚魚の生残性が高いことが挙げられます。したがって、稚魚の隠れ家になるようなレイアウトを除去し、親魚にあえて食べさせることで増殖のし過ぎを防止することが可能です。

一見するとかわいそうに思えますが、増えすぎた後に殺処分をするよりも、本来の生態系に近い形で命の循環に組み込まれた方がより自然です。それが嫌ならば、最初から繁殖しないようにオスとメスを分けて飼育しましょう。

友人・知人に譲る

友人や知人に相談して、飼育してくれるようでしたら譲渡するのも良いでしょう。しかし、その友人・知人がアクアリウム初心者だった場合、繁殖させすぎて同じ轍を踏んでしまう恐れがあります。

譲渡する際はグッピーの繁殖力について注意喚起し、奇麗なオスだけを選別して譲るなどの配慮を行った方が良いでしょう。

グッピーが大繁殖する原因や兆候

グッピーが繁殖しやすい理由

まずはグッピーがなぜ大繁殖するのかを探っていきましょう。グッピーは卵胎生と呼ばれる繁殖形態を持ち、産卵は行わずにメスの体内で卵をふ化させ、稚魚を出産します。

この繁殖方法は親魚が無事である限り、産卵後の卵が食べられることもなく水カビなどからも保護できるので、極めて高いふ化率を誇ります。したがって、グッピーを生かすための環境が整っているアクアリウムでは、自然界よりも圧倒的に繁殖が容易で大繁殖を招きやすいのです。

また、グッピーのメスは交尾後、体内に精子を蓄えておくことが可能で、1回交尾するとオスがいなくても2~3回は出産できます。この生態を理解しておかなければ大繁殖を招くことになるので注意してください。

それから、グッピーの稚魚の生残性が高いことが挙げられます。他の熱帯魚の稚魚と比べるとサイズが大きく、誕生直後でも小さめの人工飼料ならば食べることが可能です。よって、餓死することが少なく、各個体が性成熟するまでに成長しやすいのです。

グッピーの繁殖期はいつ?

グッピーは品種改良が進んだ結果として繁殖期を失っており、生存が危ぶまれるような極端な悪条件でない限りは通年で繁殖が可能です。

つまり、オスとメスさえいれば普通に飼育しているだけで繁殖してしまうことを意味しており、この繁殖力の高さが飼育する方にとってメリットでもありデメリットでもあるのです。

グッピーの繁殖の兆候

当然ですが、グッピーにも繁殖時の兆候がいくつかあります。まず、メスはお腹がかなり大きくなります。その膨張の具合は、病気の疑いをかけたくなるほどです。

お腹は大きくなると同時に「妊娠マーク」と呼ばれる黒い部分も大きくなるので、そこもチェックしましょう。その状態からさらに経過すると、メスの体内でふ化した稚魚の目が見えるようになります。

また、派手なオスがメスを追いかけるように泳ぐようになるのも繁殖の兆候です。

グッピーの繁殖におけるオスとメスの比率

グッピーといえば色鮮やかな体色と長くカラフルな尾ビレが特徴です。しかし、それらの形質はオスだけが持つ特徴で、メスは地味な色と形をしています。オスの比率を多くすれば、アクアリウムとしての見栄えは良くなりますが、繁殖には向きません

繁殖時にはオスがメスを追いかけまわすので、オスが多いとメスが疲れてしまいます。繁殖を抑えたいのであればオスを多めに飼育し、繁殖をさせたいのであればメスを多めに飼育しましょう。

川や湖に放流するのは禁止!!

これはアクアリウム初心者がやりがちですが、絶対にしてはいけません。もともとの生態系を壊してしまう恐れがあるからです。実際に、沖縄や温泉地などの年間を通して水温が高い地域では、野生化したグッピーが大繁殖して問題になっています。

放流現場を目撃されれば、地域によってはかなり厳しい処罰を受けることもあります。グッピーのみならず、一度飼育を始めた生き物は最後まで責任を持って飼育しましょう。

グッピーは現在、環境省によって「要注意外来生物」に指定されており、これ以上に野生個体が増殖するようだと「特定外来生物」への指定もあり得ます。ちなみに、外来種の放流で話題になっていた「ガーパイク」も、遂に「特定外来生物」に指定されてしまいました。

特定外来生物に指定されてしまうと、新規の飼育が不可能になり、移動や譲渡なども禁止されます。違反した場合は懲役刑罰金刑を課されることになるので、生態系保護のために放流は絶対に避けてください。

繁殖を考えるならオス・メスを揃えよう

ここからは、グッピーを計画的に繁殖させたい方のために、グッピーの上手な繁殖法をご紹介します。

雌雄の見分け方

まず、グッピーは雌雄異体なので繁殖させるためには、オスとメスを揃える必要があります。雌雄の見分け方としては前に少し触れましたが、オスはメスと比較すると色鮮やかな体色長いヒレを持っており、メスはオスよりも地味な見た目をしていて腹部に黒点が入ります。

また、オスには尻ビレに「ゴノポディウム(ゴノポジウム)」と呼ばれる交接器が付いていることと、メスはオスよりも一回り大きくなることでも見分けられます。

繁殖方法

繁殖させたい場合は繁殖用の水槽を用意し、個体同士の相性があるので、オス1匹に対してメスを2~3匹入れると良いでしょう。繁殖用の水槽はそのまま稚魚用の水槽にすると管理が楽なので、稚魚の数を念頭において大きさを決めてください。

少数の稚魚を育てたい場合は30cmクラスの水槽でも十分ですが、品種改良を目的に個体を選別したい場合は60cmクラスの水槽があると安心です。あまりにも小さな水槽だと、水温や水質が安定しずらく、後述する産卵箱を取り付けられない場合もあるので注意してください。

オスとメスを繁殖水槽に入れた後は、通常通りに飼育していればグッピーは繁殖します。注意点としては、同一の親を持つ個体同士で世代が進むと遺伝的多様性が失われ、病弱個体や奇形の発生リスクが上昇することです。

グッピーの繁殖を継続して楽しみたいのであれば、定期的に外部から新しい個体を迎えるようにしましょう。

稚魚を育てる場合は産卵箱を利用しよう!

水作 フロートボックス

産卵箱の種類

稚魚の生残性を高められる器具として「産卵箱」があり、水槽内部に設置するタイプ外部に設置するタイプが市販されています。内部に設置するタイプは外気温の影響を受けにくく、飼育環境を安定させやすいですが、水槽の内部スペースを圧迫するデメリットがあります。

外部に設置するタイプは、水槽の内部スペースを圧迫することがないので、小型水槽でも使用しやすいです。しかし、外気温の影響を受けやすいので、特に夏場や冬場は水温の管理に注意しなければなりません。

産卵箱の使用方法

出産を控えたメスを産卵箱に隔離し、箱の中で出産させることで稚魚を保護できます。出産の兆候としては、メスの腹部にふ化した稚魚の目が透けて見えることが挙げられ、その状態になると2~3日以内に出産する可能性が高いので産卵箱に隔離しましょう。

あまりに早い段階で隔離してしまうと、産卵箱の狭さから親魚がストレスを感じてしまい、母体に悪影響が生じる恐れがあるので注意してください。

産卵箱は稚魚と親魚を自然に隔離できる構造になってはいますが、グッピーの場合はある程度の遊泳力を持った状態で産まれてくるので、隔離前に親魚に捕食されることがあります。その時は、出産を終えた親魚を、通常の飼育水槽に移動させてください。

稚魚の世話

グッピーの稚魚は大きく、誕生直後から餌を食べることが可能です。餌は人工飼料でも問題ありませんが、稚魚用の粒が小さいものを与えるか、成魚用の餌を粉末状に砕いて与えると良いでしょう。

稚魚期の理想的な餌は、栄養価が高いブラインシュリンプなどの動物プランクトンです。ブラインシュリンプを与えると、成長が促進されて死亡率が高い時期を早期に抜けられます。

餌の与え方も重要で、1回あたりの給餌量を多くするのではなく、1日あたりの給餌回数を多くすることで、栄養分の消化・吸収が効率よく行われて成長が促進されます。稚魚は成長のために栄養分を多く必要とするので、1日に3回は餌を与えると良いでしょう。

ただし、食べ残しが生じると水質の悪化が早くなります。餌は食べ残さない程度に与え、食べ残しが発生した場合は可能な限り取り除いてください。

まとめ・グッピーが増えすぎた時の対処法について

グッピーは簡単に繁殖を楽しめる魚種ではありますが、増えすぎてしまっては飼いきれなくなってしまいます。今回紹介した増えてしまった時の対処方法を頭に入れておきつつ、自分の水槽に合った魚の大きさ・個体数の選定をしっかり行いましょう。

グッピーはただ繁殖させるだけでなく、様々な種類を掛け合わせて美しい個体を生み出すことができたりと、とても奥が深い熱帯魚です。飼育・繁殖に慣れてきたら交配による品種改良にもチャレンジしてはいかがでしょうか。

また、色々な種類の熱帯魚との混泳に挑戦してみるのも良いでしょう。本稿が皆様のより良いアクアリウムライフにつながると幸いです。