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水槽の立ち上げに失敗!水槽の立ち上げ初期によくあるトラブル5つとは

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新しく用意した水槽で魚の飼育を一から始めることを、水槽の立ち上げと言いますが、立ち上げた直後は水槽の中の環境がとても不安定です。
水が汚れやすかったり水温が安定しなかったりなど、管理が軌道に乗るまでに時間がかかる事もあるでしょう。

そんな不安定な環境ではせっかく飼い始めた熱帯魚が体調を崩してしまう可能性がありますので、飼育を始めた直後に起こりやすいトラブルを予め把握しておき、正しい対処法を知っておくことが重要です。

ここでは、水槽を設置した直後に起こりやすい代表的な水槽トラブルを5つご紹介します。
原因と対処法についても解説しますので、ぜひ参考になさってください。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとに水槽の立ち上げ初期に起こるトラブルを解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

水槽を設置してからしばらくは、水槽内の環境が不安定になりやすく特に注意をしなければならない期間です。
注意点を確認しながら、立ち上げ初期の失敗を防ぐ対策をしましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水槽の立ち上げ初期に起こるトラブルを解説します。

立ち上げ初期の水槽はトラブルが起こりやすい!


設置したばかりの水槽は、水がピカピカしていて、生き物も元気でとても問題があるようには見えません。

しかし、実はアクアリウムで起こるトラブルの多くは、設置直後に発生します
その理由は主に以下の3点です。

  • 硝化バクテリアが定着していない
  • 熱帯魚が水槽の環境に慣れていない
  • 飼育者が水槽の管理に慣れていない

詳しく解説していきます。

硝化バクテリアが定着していない

熱帯魚やメダカ、金魚などを飼育していると、水の中はフンや餌の食べ残しで汚れていきます
これらの有機物からはアンモニアなど有害な成分が発生するため、ろ過フィルターで水をろ過しつつ、定期的に水を交換することで、健全な環境を保つのですが、この健全な環境を維持するのに重要な役割を果たすのが、硝化バクテリアと言われる有用な微生物です

硝化バクテリアはアンモニアを吸収分解して、より毒性の弱い硝酸塩に変えてくれる役割を担います。つまり硝化バクテリアの数が多ければ多いほど、水槽の中の水が汚れづらくなり生き物が過ごしやすい環境を維持できるというわけです。
このろ過サイクルをアクアリウムでは生物ろ過と呼びます。

硝化バクテリアは水の中に自然発生した後、底砂やろ過フィルター、ろ材などに定着し増えていきますが、立ち上げ直後の水槽はまだバクテリアが十分に繁殖していないため、水が汚れやすく水質が不安定になりやすいです。

熱帯魚が水槽の環境に慣れていない


熱帯魚が新しい環境に慣れていないのも、トラブルの要因となります。

品種により多少の差はありますが、全般的に魚は臆病なものが多く、音や振動、環境の変化に敏感です。
慣れ親しんだ環境から急に新しい水槽に移されたことで、ストレスがかかり、餌を食べなくなったり体調を崩してしまったりといった異変を起こすことがあります。

飼育者が水槽の管理に慣れていない

初めてアクアリウムに挑戦するといった場合、水槽の管理に慣れておらず、感覚が掴めなかったり対処が遅れてしまったりということが考えられます

例えば水換えの頻度を決める感覚や適切な餌の量、魚の異変に気付く目などは、飼育を続けていくうちに培われる勘によるところが大きいもの。
大体の目安はありますが、自分の水槽と合っているかを見極めながら適切な水槽管理に変えていく必要があります。

このような対処に不慣れなうちは、トラブルが起きやすいのでとにかく知識を付けながら異変を見逃さないよう慎重に観察していくことが大切です。

水槽の立ち上げ初期によくあるトラブル5つ


水槽を立ち上げたばかりのときに起こるトラブルは、時間を置けば解消するものから、早急に対処が必要なものまで様々です。

ここでは、水槽設置直後に起こりやすいトラブル5つについて、原因と対処法をご紹介します。
なにか問題が起こったらすぐに適切な対処をすることで、不安定な時期を乗り越えやすくなりますので、お困りの際は参考にしてみてください。

入れた魚がすぐに死んでしまう

設置したばかりの水槽に熱帯魚を入れたら、1週間もたたずに死んでしまったというのは、実は良くある失敗の一つ。
これは、水槽内の環境が魚を飼育できる状態になっていなかったことが原因として考えられます。

原因

魚がすぐに死んでしまう理由として考えられるのが、水質です。

先ほどご説明した通り、立ち上げた直後の水槽の中には水を綺麗にしてくれるバクテリアがおらず、水が汚れやすいです。そのため、ぱっと見は綺麗に見える水でも、実は硝酸塩やアンモニアが溜まっており、それが原因で魚が中毒を起こしてしまうことがあります。

また、飼育している熱帯魚に合った水質になっていなかったというのも、急死の原因です。
メダカや金魚、熱帯魚にはそれぞれ、弱酸性や中性などといった得意な水質があり、ここから大きく外れてしまうと生きていくことができません。

対処法

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まずは、水質検査薬を使って水質を確認しましょう。

  • pHが飼育している魚に合っているか
  • 硝酸塩やアンモニアの値は正常か

の2つは必ずチェックしたいポイントです。

テトラ (Tetra) PH/KHマイナス 500ml (淡水用) 水質調整剤 ペーハー

pHが合っていないときは、水質調整剤やマジックリーフなどの水質調整効果のあるアイテムを使って調整します
ただし、一気に水質を変えてしまうと、魚が付いていけませんので、少しずつ時間を掛けて理想の値に近づけていきましょう。

硝酸塩やアンモニアなどの値が高いときは、水換えや掃除が不足しています
特にアンモニアは毒性が強くかなり危険な状態ですので、早急に水換えをしてください。

立ち上げ直後の水槽は1週間に一度程度、水換えを行うのが目安ですが、頻繁に水換えをしても硝酸塩の値が下がらないときは、硝化バクテリアの増殖をうながすバクテリア剤を入れて、安定させるのがおすすめです。

水がすぐに濁ってしまう

入れたばかりの水が濁ってしまうというのも、よくあるトラブルです。

水の濁り方(水の色)によって原因が異なるのですが、水槽設置直後で多いのが白っぽく濁る現象
これにはいくつかの理由が考えられます。

原因

水槽を立ち上げたばかりで水が白く濁るのは、

  • 水中にゴミが浮遊している
  • バクテリアの活動が不十分

のどちらかが理由と考えてよいでしょう。

水を勢いよく注いでいたり、底砂や水草の洗浄が不十分だったりすると、水中にゴミが舞って水が白っぽく見えることがあります。
また、バクテリアが十分に定着しておらず生物ろ過が機能していないのも、濁りの原因です。有機物から溶け出した成分やバクテリアの死骸で水が白く濁ります。

対処法

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ゴミが原因の場合は、底砂や水草を一度水槽から取り出して良く洗浄します
特に砂利には汚れが付着していることが多いので、バケツの水が透明になるまで繰り返しこすり洗いしてから、水槽に敷くのがおすすめです。
水草の汚れは濁りの原因になるだけでなく、スネールやプラナリアなどの害虫の侵入経路になることもありますので、水槽に入れる前にトリートメントをしましょう。

水を水槽に入れるときは、底砂を巻き上げないよう、手を添えて優しく注ぐ水を濁らせないのがコツです。

生物ろ過が不十分と考えられるときは、バクテリア剤を投入してバクテリアの定着を促します。また、水中の酸素が減少すると、バクテリアの活性が下がってしまいますので、エアレーションをして酸欠を解消するのも良い方法です。

すぐにコケが生えてしまう

アクアリウムをしていると多かれ少なかれコケは生えるものですが、掃除をしてもすぐにコケが生えてしまう時は、何かしら原因がある可能性があります。

原因

コケは水中の養分をもとに繁茂します。水中の養分とは、硝酸塩などの汚れのこと。

水槽立ち上げ直後でバクテリアが十分に活動しておらず、生物ろ過が上手く機能していないときは、特に茶コケが繁茂しやすいです。
その後、水槽の管理を続けていくと徐々に緑コケの割合が増えていきます

対処法

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水の汚れを取り除くには、水換えが最適です。まずは水換えの頻度を増やして、水をきれいに保ちましょう。

また、ろ過フィルターから発生する水流が届かず流れが滞る場所は、コケが生えやすいです。同じ場所にばかりコケが生えるときは、水の流れを確認し、フィルターの排水方向を調節してみてください。

生えてしまったコケは、水換えのタイミングでメラミンスポンジやヘラを使ってコケを取り除きます
頻繁なコケ取りが大変なときは、貝類やエビ類、コリドラスなどのコケを食べてくれる生き物を水槽に入れると、コケが増えるスピードを遅らせることができておすすめです。

水温が合わない

熱帯魚は水温の変化に敏感なため、できるだけ一定の温度で飼育する必要があるのですが、
水温が安定しないという時は、水換えの仕方を確認してみましょう。

原因

水換えで注ぐ新しい水の水温を水槽の水の温度に合わせていないと、一時的に水温が下がってしまうことがあります。

水温の変化が激しいと熱帯魚がショックを起こしてしまうこともありますので、必ず水温を合わせてから水を注ぐようにしましょう。

対処法

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新しい水は、水槽に入れる前に必ず水温を確認しましょう

水槽の飼育水よりも水温が低いときは、お湯を混ぜて水温を調節してから水槽に注ぎます
一度沸騰させたお湯ならば、カルキが抜けているので、カルキを抜いた後の水の水温調節にも使えて安心です。

また、飼育の基本として水槽には必ず水温計を取り付けて、いつでも水温を確認できるようにしてください。水温計は水換えや魚を隔離したいときなどに度々使用するので、複数用意しておくことをおすすめします。

魚が餌を食べない

飼育を始めたばかりの魚が、餌を食べないと心配になってしまいます。

数日程度ならば食べなくても問題ありませんが、長期化すると体力が落ちて病気にかかりやすくなりますので、早めに対処しましょう。

原因

飼育を始めたばかりの魚が餌を食べないのには、

  • 環境に慣れていない
  • 餌があっていない

の2つの原因が考えられます。

餌を食べないだけでなく、物陰に隠れて姿を見せない、反対に落ち着きなく泳ぎ回っている、というようなときは新しい環境に慣れていなのが原因です。
見たことがない新しい餌を警戒しているという可能性もあります。

また、魚にはそれぞれ好みの餌があるため、餌があっていないというのも拒食の理由の一つです。

対処法

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水槽に入れたばかりの魚が餌を食べないときは、数日間様子を見守りましょう
下手に構うと余計に警戒してしまいますので、できるだけ気にせず普段通りにふるまうことが大切です。数日で食べるようになれば問題ありません

餌に慣れていないときは、冷凍アカムシといった嗜好性の高い活餌から初めて、徐々に人工飼料に切り替えていくのも、飼い始めの熱帯魚を餌付けるのに有効です。

また、魚の餌には浮上性、沈下性、粒状、タブレット状、人工餌、活餌など形状やタイプ、成分が異なる様々なエサが販売されており、魚の品種や性質によって食べやすいものが異なります
例えば、水槽の上層を泳ぐ小さなネオンテトラなどは浮上性の小粒の餌を好みますし、底の方で活動するコリドラスなどは沈下性の餌やタブレット状の餌が得意です。

魚の種類によって餌を使い分ける必要がありますので、餌を食べないときはその魚に餌があっているのかを確認してみましょう

生き物を入れる前に機材の動作を確認しよう


ろ過フィルターや水槽用ヒーターなどの水槽用機材は、まれに初期不良を起こすことがあります
これらの機材は熱帯魚を飼育するのに欠かせない機材で、飼育を始めてから動作不良が起こると生き物の命に直結するような大問題に発展しかねません

そのため、水槽をセットして水を張ったら5日~1週間ほど、生き物を入れずに機材を空回しして、動作を確認することをおすすめします。
水温が設定温度に維持されること、ろ過フィルターが稼働することなどが確認できたら、生き物の飼育を始めましょう

まとめ:水槽の立ち上げに失敗!水槽の立ち上げ初期によくあるトラブル5つとは


今回は、水槽を立ち上げたばかりのときに起こるトラブル5つの原因と対処法を解説しました。

立ち上げ直後の水槽は水質が不安定で、問題が起こりやすいです。
硝化バクテリアが定着するとともに徐々に安定していきますので、それまではこまめに水換えをしながら注意深く観察を続けましょう。

機材の動作不良がないことを確認してから、生き物を導入すると無用なトラブルを防ぐことができます。

アクアリウムを始めたばかりだと、熱帯魚も飼育者も環境に不慣れで戸惑うことも多いです。しかし、トラブルには必ず原因と対処法がありますので、このコラムを参考に、立ち上げ初期を乗り切りましょう。

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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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