どんな水槽にもつきものなのが『コケ』。
金魚の水槽も例外ではなく、放っておけばどんどん水槽がコケで覆われていきます!
そんな時はエビなどの“お掃除係”の力を借りたいのですが、金魚とエビでは相性が悪いです。
金魚水槽に安心して導入できるお掃除係を考えていきます!
目次
金魚の口に入らない大きさがポイント!
なぜ金魚とエビの相性が悪いのか。
簡単に言いますと『金魚がエビを食べてしまうから』です。金魚は何でも突っついたりするのが大好きな魚ですから、何でも食べてしまいます!(フンなど美味しくないものは吐き出しますが…)
金魚は草食性の強い魚ですが、口に入ればモグモグと咀嚼してしまう癖があります。しかも、鯉ほどでないにしろ咀嚼力はなかなかのものです。
そこで必要になってくるのは『生体の大きさ』です。
金魚の口に入らない=食べ物と認識されない大きさの物ならよいのです。
金魚とエビや小さな貝は混泳禁止!
金魚の大きさにもよりますが、ヤマトヌマエビなどの、一般的にコケのお掃除係として導入される種類は、サイズが小さいためすぐに食べられてしまいます。
では、もっと硬い殻をもつ貝類はどうかと思いますが、金魚は貝も小さいものなら食べることができます。つっついて中身をうまく食べてしまいます。
繁殖力が強いラムズホーンやスネール(サカマキガイなど)も小さいうちは平気で食べられてしまいますので、気が付いたら水槽からいなくなっていたなんてことも!
エビ類や貝類も小さいものはすべて食べられてしまうか、つっつかれて衰弱してしまいます。
金魚に食べられないお掃除生体たち!ベスト3
食欲旺盛な金魚に対抗できる、お掃除係たちを選んでみました!
※ただし、ある程度の大きさの個体であることが条件です。
ベスト1 タニシ
タニシ(スネールではない)は売られている時点でなかなかの大きさを持つ個体が多いのでおススメです。
沈殿している食べ残しの餌なども食べてくれるため、クリーンな水槽を保てます!
ただ、気を付けないとどんどん繁殖してしまう為、注意が必要です。
また、田んぼなどから連れて帰ったものは、病原菌などを保菌している可能性があるので、ペットショップなどで購入したほうが賢明です!
ちなみにウィキペディアによると1匹あたり11kcal程度あるそうです。
金魚が食べると太ってしまいそうですね!
ベスト2 イシマキガイ
コケ掃除の定番!数多くの水槽を救ってきた貝です。
コケ掃除と言えばイシマキガイ、というように定着しています。
しかも繁殖力が強くなく基本的に淡水域では繁殖しません。汽水域で繁殖します。
ですので、殖えすぎちゃった!という事案を回避できます。
金魚水槽に入れるにはもちろん、ある程度の大きさを持つ個体を選定する必要があります。また、ひっくり返ると自分では起き上がれず衰弱し、金魚に狙われてしまうため、救助してあげましょう。
ベスト3 フネアマガイ
そのコケの食べっぷりから注目されている貝です!
フネアマガイはとにかくコケを食べる速度が速いです!
しかし、それゆえコケを食べつくして餓死してしまうことも…。
導入する際は1~2匹程度と、個体数を抑える必要があります。
イシマキガイと同じく、淡水では繁殖力があまりありません(孵化しない)ので、殖えすぎる心配がありません。しかし卵は普通に産みますので、注意です。
コケ取り生体不要?コケを水槽に生やさない方法!
そもそもコケを生やさなければ、コケ取り係を入れる必要がありません。
コケが生えるメカニズムをおさらいしてみましょう。
- 魚のフンや食べ残し
- →リン酸や窒素などが水に溶けだす
- →水が富栄養化
- →そこに光が当たるとコケの胞子が活性化
- →コケまみれに!!!
コケの胞子を入れなきゃいいじゃないか!と思われますが、実際かなり困難です。
というのも、どこから胞子がどこから来るか解っていないからです。
コケは、空気に乗ってやってきた胞子が飼育水に溶け込むことで、繁殖していきます。
ですので、室外飼育ではコケが生えやすいです。
汲み置きした水を使用する際も同様です。
室内飼育ではコケの胞子は水草についくる確率が非常に高く、水草を増やしたらコケが増えた!ということもありました。
しかし、基本的にコケも植物ですから、栄養と光が無ければ育ちません。
つまり、水槽内のリン酸や窒素が少なく、光もほどほどならコケは生えてこないということです。
水槽にコケを生やさないと思われるポイント
実際、私が育てている金魚水槽にはコケが生えてきません。
もう1年ぐらい、この写真の状態です。
どうしてなのか、自分でもよくわかっていないのですが、恐らくのポイントをあげてみます
- ライトが最小限(小さなLEDだけ)。日光も当たるが、室内なので直射ではない。日没とともに暗くなるため、8~10時間程度の照射である。
- 水草を入れていない。
- 濾過フィルターを強力なものにしている。(水流は金魚の大敵の為、給水を2股に分け、それぞれにシャワーパイプを使用し緩和している)
- エサは一日一回。
- 毎週一回お掃除。底砂のゴミ・フン取りを含めて水は1/3程度換えている。
というように、決して良い飼育環境ではないですが、結果的に水の貧栄養状態を保っているのだと思います。
金魚自体には、本当は青水(植物性プランクトンが豊富な状態)が望ましいので、栄養不足と言える環境かもしれません。
しかし、コケを生やさないという観点では成功していると思います。
まとめ
コケ取り生体と、コケを生やさない方法をご紹介しましたが、コケが生えるのが自然の摂理です。
生き物が生活しているところにはかならず有機物があります。それは仕方のないことです。
手で掃除するのも限界があります。
そこでコケ取り係の生体たちが登場するわけですが、コケ取り生体(イシマキガイ、タニシ、フネアマガイなど)は趣ある姿が魅力的です。
水槽に入るだけで、雰囲気が変わりますよね!
コケ取りは厄介ですが、アクアリウムはとても楽しい趣味です。
試行錯誤もしますが、理想の水槽を目指して頑張りましょう!
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金魚に愛を注いでいるWeb担当。
かわいい金魚の為なら腰痛も何のその。金魚のテンションがMAXになる魔法の餌・アカムシを与えることに喜びを感じています!
アクアリウムに親しめる、良い情報をお届けできるように勉強&実践中です。
文章づくりも頑張ります!