コケの付きにくい水草とは?
水槽の景観維持に大敵のコケは、水質の悪化に伴い、水草にも付着することがあります。
水槽内部のコケ掃除と比べて、水草に付いたコケの除去はひと手間掛かることが多く、できることなら、なるべく水草にコケがつかないように水槽を管理したいと考えるアクアリストの方がほとんどだと思います。
コケの付きにくい水草があったら植えてみたいと思った方も多いのではないでしょうか?
成長の早い水草が、コケの付きにくい水草としておススメな理由
☆コケの付きにくい水草は、「有茎種の成長の早い水草」だと言われています。
有茎種というのは、「直立した茎をもつ植物(水草)」のことです。
※通常、コケは、水槽内の栄養が過多になると発生しやすく、放置すれば水草にも付着し、水槽内の生体にも影響を及ぼすことがあります。
水槽内の増えすぎた栄養素を吸収する能力に長けた、有茎種の成長の早い水草をたくさん植えることで、コケの発生を抑えることができます。
つまり、「コケの発生を成長の早い水草で抑える=コケの付きにくい水草」ということになります。
その他にも、葉の構造から、コケを落としやすい水草なども、以下にまとめてみました。
コケが付きにくい水草はコレだ! 有茎種の水草7選
1.アヌビアス・ナナ
アヌビアス・ナナは、本格的なレイアウト水槽から、小型水槽のワンポイントまでと、幅広く水槽レイアウトに使われることの多い水草です。
育成しやすい水草なのですが、成長速度はさほど早くはなく、コケが付く場合もあります。
しかしながら、葉に硬さがある為、掃除しやすく、コケを落としやすい種類の水草です。
2.グリーンロタラ
グリーンロタラは、育成がしやすく、殖やすことも容易な種類の有茎種の水草です。
成長が早く、水質の安定にも一役買う存在ですが、維持には肥料を必要とします。
液肥などによる、水槽内の富栄養化が進んだ場合は、コケ防止のために水換えを行うようにしてください。
3.アンブリア
アンブリアは、栄養吸収力が旺盛な、マツモに似た有茎種の水草です。
成長が早く、二酸化炭素の添加も無理には必要ないため、育てやすいことで知られています。
底砂の環境が悪化すると、根元から溶けて腐ってしまうことがあるので、底砂の管理は定期的に行うようにしてください。
4.アナカリス
アナカリスは、たいへん丈夫な水草として知られています。
成長が早く、底砂に受けつけなくても茎の部分から白い根が伸びて、水槽内の増え過ぎた栄養を吸収し、容易に殖えることが可能です。
水質への対応も幅広く、水草用の照明がなくても成長します。コケの多い水槽でもコケが付きにくいのが特徴です。
5.ミクロソリウム
ミクロソリウムは、水中シダの一種です。二酸化炭素の添加や照明を必要とせず、容易に育てることが出来ます。
逆に、強光で二酸化炭素を添加した場合には、大きく育つことが可能な水草でもあります。
水槽レイアウトでは、アクセントとしてよく使われる水草でもあります。
成長が早く、栄養吸収力が強いので、水槽内のコケ防止にも向いた水草です。また、コケがついた場合も掃除しやすいタイプの水草です。
6.パールグラス
パールグラスは、光合成を活発に行う水草です。
水草に気泡が付きやすいのは、パールグラスが光合成を行い、酸素を排出している為です。
活発な光合成活動を行う際に、栄養をたくさん必要とするので、水槽内の富栄養化を防ぐ役割を担っています。むしろ、栄養が足りないと頂点部分が白っぽくなりやすいため、固形肥料や液肥の追加が必要になります。また、パールグラスの育成には、強光の照明と、二酸化炭素の添加が必須となります。
7.ハイグロフィラ・ポリスペルマ
ハイグロフィラ・ポリスペルマは、丈夫で成長の早い、赤系の有茎水草です。
貧栄養・二酸化炭素の添加が無しの状態でも、よく育ちます。
肥料を与えると見栄えがよくなるタイプの水草ではありますが、液肥などは与え過ぎるとコケ発生の原因になりやすいため、固形肥料などで対応するのがおススメです。
コケが付きにくい水草はコレだ! 有茎種の水草7選
まとめ
コケの付きにくい水草については、育成の条件がいくつかあり、条件を満たしていると、更にコケが水草に付きにくくなります。
- 定期的な換水を行う
- 水草を植える際は、ケチらず多めに植える
- 時間を決めて、強い光を当てることで、水草の成長を促す
- 液肥などの肥料を与え過ぎない
- 底砂の掃除を行う
☆コケが沢山発生している水槽では、コケの付きにくい水草にも、コケが付く場合があります。予防策として、上記のような対応で水草を育成すると、水槽内のコケ発生の予防もできて一石二鳥です。
クリーンな水槽環境を維持しつつ、コケの付きにくい水草で美しい景観を維持しましょう!
皆様の素敵なアクアリウムライフを応援しております。
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