熱帯魚水槽のレイアウトには流木は欠かすことのできないアイテムです。
流木が一本水槽にあるだけでとても雰囲気がでておしゃれな空間になりますよね。
しかし、買ってきたばかりの流木はアクが出て水中ににじみ出てしまいます。
このアクが飼育水を黄ばませてしまうのです。
せっかくの熱帯魚水槽が黄ばんでしまっては美しさが半減されてしまいますよね。
そこで今回は流木のアクの抜き方について徹底解説したいと思います!!
▼流木のアク抜きに関してはこちらもご参考にしてください。
目次
そもそも流木のアクってなに?
流木のアクと呼ばれている成分は、主にタンニン・フミン酸・フルボ酸などの「腐植酸」と呼ばれる物質です。
ごく一般的なアクアリウムでは流木を水槽に入れる際にはアク抜きが必要といわれています。そもそも流木の「アク」とはなんなのかきっちり理解している人は少ないのではないでしょうか?
実は、採取してきたり買ってきたりした流木を水槽に入れると、飼育水が茶色く色づいてしまう場合が多々あります。
多くの方は、水槽を設置するのならば綺麗にレイアウトして透き通るような透明な水の中に鮮やかな魚たちを泳がせたいと考えているでしょう。
アクアリウムの魅力とはそういうところにある、と言っても過言ではないでしょう。
なので水が茶色く色づいてしまうというのはマイナス要素でしかないです。
流木に含まれていて、見た目でそのようなマイナス効果を発揮するモノを「アク」と呼んで取り除こうとしているわけです。
アクは実際にはどんな物質でどんな効果をもたらすのかを説明していこうと思います。
上に記述した通りタンニン・フミン酸・フルボ酸などの「腐植酸」と呼ばれる物質です。
この腐植酸は、水を黄ばませるだけでなく水質を酸性の軟水に傾ける効果があります。
流木のアク抜きは必要なのか?
ここで言う「アク」は実際に生体には害はありませんので必ずしも必要というわけではありません。
しかし先ほどから書いている通り黄ばんだ水はやっぱり嫌ですよね?
流木を水槽に入れても黄ばまないようにする処理がアク抜きというわけです。
↓↓↓水槽の黄ばみに関する記事はこちらから↓↓↓
流木のアク抜き方法
それでは実際に流木のアク抜き方法について紹介していこうと思います。
基本的には水に浸けておけばいいのですがコツを紹介します。
方法その1 流木をこする
まずはどんな流木に対してもこすり洗いが必要です。水槽に何かモノを入れる場合は、表面についた汚れなどを除去しておくのは基本ですよね。
中には表面がボロボロで水に浸したらゴミがたくさん舞ってしまうものもあります。
腐ったり剥がれおちたりしやすい流木の表皮も、ある程度取り除いてしまうことをオススメします。
▼流木の汚れを落とす方法に関してはこちらもご参考にしてください。
方法その2 流木を水に浸す
流木が完全につかる程度に水を張った容器や水槽に流木を長期間沈めておくだけです。
アクが出て水が茶色くなってきたら時々水を取り替えましょう。
簡単ですがその分非常に時間がかかります。この方法ならば最低でも1ヶ月はアク抜きが必要になります。
大きなサイズなると何ヶ月もかかるので、気長に待てる人や特に急いでいない人向けの方法です。
中には水上に浮いてきてしまう流木もあるので写真のように重たい石などで浮いてこないようにしましょう。
方法その3 流木を鍋などで沸騰する
水ではなくお湯を使ってアク抜きをする方法です。
鍋に流木がつかる程度に水を張り、沸騰させて煮込みます。水が茶色くなったら水を換え、再び煮込みます。これを水が茶色く色づかなくなるまで繰り返します。
この方法のメリットは、水に漬けておくよりも素早くアクが抜けることです。
逆にデメリットは、鍋に入るサイズの流木にしか使えない、鍋が汚れる、光熱費がかかる、などです。スタンダードな方法ですが、面倒な方法でもあります。
方法その4 アク抜き剤や重曹を使用する
水やお湯に流木をつける際に、市販されている流木のアク抜き剤を使うと、より早くアクを抜くことができます。
しかし、流木のアク抜き剤の成分はほぼ重曹ということが分かっているので、わざわざアク抜き剤を買わなくても安価な重曹で代用が可能です。
バケツなどの容器に流木が浸るくらい水を貼り、パウダー(重曹)を入れてアクを抜きます。
1日に1回水を取り替え、新しいパウダーを投入すると効率が良いです。
この方法はざっくり言えば、飼育水槽でアク抜きをするということです。
流木から水槽へと溶け出てくる腐植酸を、活性炭などの吸着効果をつかって取り除きます。
アクアリウム用品の活性炭には色々な商品がありますが、中でもキョーリンのブラックホールが高性能でオススメです。
水をクリアにする能力は断トツで高いです。
あく抜き方法のオススメの組み合わせはこれ!!
実際にはここで紹介したあく抜き方法を全てやるというわけではございません。
あく抜き方法の1と4を組み合わせることをオススメします!!
流木をしっかりブラッシングし、あく抜き剤を使用することでより素早くあくが抜け、水槽内使用できる状態になります。
もちろん他の組み合せでもあくは抜けますが、プロである私たちは普段この組み合わせでアク抜き作業を行っております。
様々な方法を試しましたが一番効率良く抜ける方法です。
本当に急いでいる際は1と3と4の組み合わせも有効ですが、かなり作業に手間がかかるのと鍋が一般用途で使えなくなるデメリットもあるので要注意です。
※水槽に投入する前にはしっかりあく抜き剤を落としましょう。
流木のアクの抜き方まとめ
今回は流木のアクの抜き方について紹介しましたがいかがだったでしょうか?
流木の抜き方にも様々な方法があり、それぞれメリットデメリットがあり用途に合った方法を試してみてください。
やはり、水槽の水が透明な方がお魚も綺麗に映え気分も良くなりますよね!
お部屋の雰囲気も明るくなるので是非試してみてはいかがでしょうか?
それではより良いアクアリウムを!!
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毎日お客様の熱帯魚水槽をメンテナンスしています!
海水魚やサンゴが好きです。
皆さんに少しでも役に立つ情報をお届けできればと思います!