トロピカ-初心者向けアクアリウム、熱帯魚水槽、金魚、メンテナンスの情報メディア

フォローする

熱帯魚水槽の酸欠とは?酸欠が起きると魚はどうなる?対策方法も!

みなさんの大切にしているアクアリウム、酸欠・二酸化炭素過多について気にしたことはありますか?

水面近くで熱帯魚が口をパクパクさせていたら酸欠とか、水草水槽に二酸化炭素を添加しているが、足りているのかな?といった意識をもたれたことのある方はいらっしゃるかもしれませんね。

こちらのページでは、熱帯魚水槽における酸素や二酸化炭素の量、それが多すぎる・少なすぎるとどんな弊害があるか、などについてお話していきます。

水槽における酸素の意味

水槽内の生物が生きていくために必要

地球上の生物のほとんどは、酸素がないと生きていけません。(少数ですが、酸素を必要としない生物もいます:嫌気性細菌など)

私たち生物は、酸素の力で生命エネルギーを得ています。ちょっと息を止めただけで苦しくなるのは、息を止めるとエネルギーの供給が止まるので、このままでは死んでしまう!ということを身体が警告しているからです。

水槽内の熱帯魚やエビ、水草、バクテリアたちもそうです。酸素なくして生きてはいけません。植物は光合成をするので、誤解されがちですが、植物も酸素を吸わないと生きられません。ですから、水槽内の酸素量をある程度保つことはとても大切なことです。

酸素不足を感じる目安は?

では、酸素が不足するとどんなことが起こるのでしょうか。

まず、魚やエビが酸欠を起こします。水面近くで口をぱくぱくさせている(鼻上げといわれます)のが酸素不足の目安になります。

また、バクテリアも酸素を吸って生きているので、酸欠になるとバクテリアも死滅し始め、数が減ります。そのため不要物の分解が進まず、水から悪臭がする場合があります。バクテリアが死ぬと水面に油膜が張られるため、それも目安のひとつになります。

光がない時間帯は水草による光合成も行なわれないため、朝になると魚の元気がない…水面近くに浮かんでぼーっとしているのも酸欠の目安になります。

水槽内の酸素量が不足する原因

では、どういう状況で水槽内が酸欠になるのでしょう。原因としては次のようなものがあげられます。

過密飼育

熱帯魚水槽に飼育する魚の数が多すぎると酸素の奪い合いになり、酸素不足となります。飼育している魚の数が、水槽のサイズに適合しているか注意が必要です。

適切と言われている密度は、「魚の体長1センチ=水1リットル」と言われています。

群泳する熱帯魚は美しく、ついたくさん入れたくなりますが、熱帯魚の健康を守るためには適度な数を保って飼育しましょう。

水温の上昇

水温が上昇すると、生物の呼吸量が増えます。それは熱帯魚・エビだけでなく、水草・バクテリアもそうです。

さらに、水温が上昇すると、普段は溶け込む水面からの酸素が溶け込みづらいという二重の酸素不足状況になります。外気温の変化などに伴い、気づかない間に水温が急上昇する場合もありますので、特に夏場は注意してください。

二酸化炭素が多すぎる

水草水槽を作るには、二酸化炭素の添加が必要な場合がありますね。そういった時、二酸化炭素の添加が過剰になると、酸欠を引き起こします。

魚類は、エラで呼吸をします。エラにある血管から水中の酸素を吸収し、体内に蓄積した二酸化炭素を水に排出します。ですが、水中の二酸化炭素濃度が高すぎると、エラから二酸化炭素を排出しづらくなるのです。既に二酸化炭素がたくさん溶け込んでいるので、もう溶かせない=排出できないという状況です。

ですから、二酸化炭素の量が多すぎると呼吸が出来ない=酸欠となるのです。息をはきづらい状況と同じなので、息苦しい・酸欠になるのが理解していただけると思います。

では、二酸化炭素の添加が適正かどうか、どのようにして知る方法があるでしょうか。そのために、pHとKHから二酸化炭素量を推定する表があります。

※表はスワイプで横にスクロールします。

↓KH / pH→6.06.25.96.66.87.07.27.47.67.88.0
0.5159.3123,72,41,50.90.60.40.20.2
1.03019187531.91.20.70.50.3
1.544282411742.81.81.10.70.4
2.05937301496431.50.90.6
2.573463519127541.81.20.7
3.08756412215964.42.6140.9
3.510365472616107531.61.0
4.01187559302312863.72.01.2
5.0147937137281597.44.52.41.5
6.0177112944537181195.92.81.8

引用元:http://aquatic-art.blogspot.com/2011/02/drop-checker-in-planted-aquarium.html

こちらの表の理屈としては、以下のようなことが言えます。

pHというのは、水の酸性・中性・アルカリ性の度合いを示す数値です。数値が小さいほど、酸性度が高いです。二酸化炭素が溶け込むと、酸性に偏り、pHは低い数値になります。ですがpHはその他多くの要因で決まるため、二酸化炭素濃度はこれだけでは判断できません。

KHは炭酸イオン濃度を示し、水質の変化を緩衝するはたらきや、アルカリ性の度合いを示します。一般に、KHが高い場合、二酸化炭素を添加してもpHは下がりづらくなり、水質が安定します。このように、pHの値とKHの値と二酸化炭素濃度には相関があり、それを表にしたものが上の表なのです。

二酸化炭素が30近辺になると多すぎと言われますので、二酸化炭素の供給を弱めるか、KHの値を上げましょう。KH値を上げると水質の変化を弱める効果があるからです。KH値を上昇させるには、まずは水換えが手っ取り早いですが、薬剤によって上昇させることもできます。

セラ (sera) KH/pH-plusプラス 100ml 淡水・海水用

こういった薬剤で水質管理を行なうのも1つの手ですね。

水槽内の酸素量を保つには

では、どのようにして水槽内に酸素量を保てばいいのでしょうか?水槽内に酸素を供給する方法は以下のようなものがあります。

エアレーションを行う

水作 水心 SSPP-7S

エアレーションを行なえば、空気中の酸素が水槽の水に溶け込む機会が増えますので、酸素量を増やすことができます。ただし、エアレーションのポンプの音がうるさく感じる場合があります。

水槽内の水に酸素を取り込むには水面を動かしてやることが必要なので、可能であれば大き目の泡をぶくぶくさせるほうが効果的です。

外部フィルターなどで水を上から落としこむ

テトラ (Tetra) テトラ (Tetra) オートワンタッチフィルター AT-30

これもエアレーションと同じ理屈で、水が水面に落としこまれる際に酸素が水中に溶け込む機会を作ります。フィルターとしての機能もありますので一挙両得ですが、フィルターとしてのパワーは小さめなので小型水槽向け、もしくはメインフィルターの補助的な位置づけになります。

酸素の出る石を入れる

ニチドウ さんそを出す石 飼育用 8個入

こういったアイテムが販売されていますので利用するのも1つの手かもしれません。効果が一ヶ月なので、一ヶ月たったら再度与える必要があります。酸素を出す石を使うと水質が変わるという人もいるので、様子を見ながら注意してご利用ください。

水換えを行なう

こちらも酸欠を解消するには効果があります。同時にKH値上昇による二酸化炭素過多も解消できるので一石二鳥の方法ですね。水がキレイになれば熱帯魚たちも喜びます。

水温の上昇しすぎを防ぐ

上でご説明したとおり、水温が上昇しすぎると酸欠を起こすケースがありますので、水温の管理が大切です。とはいえ、ヒーターはあるけど、冷やすほうはどうしよう…という方は、熱帯魚水槽用クーラーの導入も検討してみてください。

水槽の酸欠を防いで健康なアクアリウムを

熱帯魚水槽が酸欠になる理由・酸欠になっていることを知る目安・そしてその解消方法についてご紹介させていただきました。

大切に育てている熱帯魚たちと会話できれば便利なのですが、残念ながらそうもいきません。ですから管理する我々が熱帯魚の体調に気を配り、熱帯魚たちが快適なアクアリウム生活を送れるように工夫してあげたいものですね。