アクアリウム初心者がメダカの飼育を始めて行うとき、どんな道具が必要なのかわからなくて困ったという人は多いのではないでしょうか。
アクアショップやホームセンターの店員に聞くのも…という人も中にはいます。
メダカの飼育道具はバラバラで販売されているものでもよいですが、メダカ飼育初心者の場合水槽と一式セットになったものを購入すればまず失敗することはありません。
しかし水槽セットものといっても、各メーカーで内容が異なるので、どんなものが入っているのかを確認する必要があります。
今回は、アクアリウム初心者がメダカ飼育を始めるときにおすすめなとなる、簡単にメダカを飼育することのできる飼育セットを5つご紹介します。
メダカ飼育水槽セット購入の参考にしてください。
おすすめのメダカ飼育セット5選をご紹介!
それではまず、アクアリウム初心者におすすめなメダカ飼育セットを5つご紹介しましょうメーカーによって水槽サイズや同梱されている内容が異なるので、足りないものは自分で購入する必要があります。
テトラ(Tetra) メダカ飼育セット
Tetra メダカ飼育セットは水槽のふた、水質安定のための外掛け式フィルター、メダカの餌、水道水のカルキ抜きがセットになっています。飼育ガイドもついているので、メダカ飼育が初めての人でも飼育しやすいセットです。
水草や底材はセットに含まれていないので自分で購入する必要がありますが、材質はプラスチックのため軽量で価格が安いというメリットがあります。水槽のサイズは20センチ程度、テーブルの上や窓際などと室内に置きやすい大きさです。
このサイズで飼育可能なメダカの数は2~3匹程度ですが、初めて飼育するならこれくらいのサイズで少ない数から始めたほうが管理しやすくメダカ飼育で失敗しにくいです。
ジェックス メダカ元気 オールインワン水槽 LED+フィルター付 メダカにやさしい水槽セット
メダカ水槽にも照明をつけたい人には、ジェックスのメダカにやさしい水槽セットがおすすめです。
大きさは約20センチ、コンパクトながらLEDライトが付属しています。LEDライトは蛍光灯よりも長持ちし、水温上昇がしにくいです。また水槽にライトを設置することで、水草の光合成を促し、昼夜のメリハリをつけることで飼育している生き物の体内リズムが整うというメリットがあります。
このセットにはその他にも水流の緩やかなフィルターがついています。カルキ抜きなどは自分で購入する必要がありますが、それでも低価格でフィルターとライトがセットになっているのは見逃せません。
14号 プロが考えた睡蓮鉢(メダカ鉢) ブラウン + スイレンとハスの土 6L(3L×2) + 固形栄養素 + カルキ抜き
ペット用品や生体を扱っているcharmでは、オリジナルのメダカ飼育セットを作っており、こちらのセットはアマゾンや楽天、自社の販売サイトから購入可能です。
メダカの屋外飼育やビオトープを考えているのであれば、睡蓮鉢とビオトープ用の土、ビオトープに必要な固形栄養素、カルキ抜きとメダカの餌がセットになった商品がおすすめです。このセットがあればあとは植物とメダカを購入するだけで、すぐにメダカ飼育を始めることができます。
ビオトープにして自然な環境で育てよう!
ビオトープなどの屋外飼育では室内飼育とは異なり、自然に近い状態でメダカを育てることができます。自然環境に近い環境になるため水槽内にバクテリアなども繁殖しやすくなります。メダカは人工餌を与えなくても水中に発生したプランクトンやコケなどを食べるので、餌やりの回数も減ります。
水換えも基本的には不要で、蒸発してしまった分だけ足し水を行うだけで掃除も底にたまったフンや餌の食べ残しを除去したり、藻類などを簡単に落とすくらいです。さらに屋外に設置することから、冬はメダカが冬眠する姿を見ることもでき、四季を感じることができる飼育方法です。
またビオトープは基本的にヒーターやポンプを使用しないため、電気代がかかりませんしどこにでも置くことができるというメリットもあります。
水作 メダカのプランツアクア GGN190
水作のメダカ飼育セットは、「見せる」ことを意識した人に向いていると言えるでしょう。
メダカ飼育用に作られているセットですが、プランターがついています。メダカを育てるのと同時に、プランター部分で観葉植物やハーブなどを育てることができ、アクアテラリウムのような雰囲気を楽しむことができる商品です。
20センチ前後とサイズは小さいですが、水槽のフタや植え込み材・メダカストーンの他に底砂までついています。もちろんカルキ抜きとメダカの餌もセットになっているので、メダカを購入するだけで飼育を始めることができます。
手軽に楽しむメダカ飼育セット 発泡スチロール
charmではお手軽にメダカが飼育できるようにと、メダカのついた最低限の飼育セットも販売しています。
「水槽のセッティングが面倒!」
「屋外で飼育したい」
「メダカの種類がいっぱいあってどれがいいのかわからない」
という人には、ずぼらさんでも飼育可能な「発泡スチロールセット」がおすすめです。
商品購入時にメダカと水草・浮草がセットになっており、配送に使われた発泡スチロールをそのままメダカ飼育に使用することができます。カルキ抜きや餌もセットに含まれていますが、水質の安定を考えるのであればやはり底砂を入れたほうがよいでしょう。
発泡スチロールは保温性・断熱性に優れているので、冬でも水温が下がりにくいというメリットがあります。
メダカの飼育におすすめなアイテム
基本的にメダカの飼育は、適度に水換えや掃除をしてあげればフィルターがなくても育てることが可能です。水槽内の水質が安定し、バクテリアやプランクトンなどが繁殖すれば、自然に近い環境で育てることも可能になります。
室内飼育であまり頻繁に水換えができないような状況であれば、ろ過フィルター付きのセットがおすすめです。
水槽用ライトが必要な場合とは?
ライト付きのものがありますが、基本的にメダカの水槽を日光の当たる場所に置いておけば、ライトは必要ありません。ただし、卵を孵化させる場合には一定量の光が必要になるのでライトはあったほうがよいでしょう。
メダカ飼育用の水槽は小さなものが多いですが、室内飼育するのであれば冬の寒さ対策にヒーターはあったほうがよいです。
底砂はあったほうがいい
室内飼育だと、ガラス容器にビー玉やカラーサンドを入れて飼育している人がいますが、水質を安定させるという意味ではソイルや大磯砂などを利用したほうがよいです。
20センチ程度の水槽でも水草を入れるのであれば、栄養面などから考えてもソイルを入れましょう。この時使用する底砂に栄養分があれば、追肥する回数を減らすこともできます。
底砂はバクテリアを増やし水質を維持できる
水槽内で発生するバクテリアは有害な物質などを分解してくれますが、増やすためには定着する場所が必要です。底砂を入れることで底砂の表面にバクテリアが定着し、増えやすくなりバクテリアの働きが活発になっていきます。
また水質の維持にも底砂は役立っています。底砂に含まれている成分が水中に溶け出すことで水質が変わっていくため、使用する底砂を入れることで、水質がアルカリ性や酸性に傾くのかを事前に調べておく必要があります。
メダカや水草によい環境を作りやすくなるため、底砂はなるべく入れるようにしましょう。
底砂についてはこちらの記事を参考にしてください。
できれば水草も入れてあげよう
メダカは4月から10月にかけて、水温が18度以上になると産卵します。産卵のときは、水草や浮草の根に卵をくっつけるので、オオカナダモやカボンバ、ウィローモスなどの水草があったほうがよいです。
水草はメダカが姿を隠すこともできるので人通りの多い場所に置くのであれば、メダカのストレス軽減のためにも水草を入れてあげるようにしましょう。
水草は酸素供給や水質浄化が期待できる
水草は水中から栄養素を吸収し、光合成を行って成長していきます。餌の食べ残しやフンなどから発生したリンや窒素成分を養分として吸収してくれるため、水質浄化という役割があります。
特にメダカと相性のよいカボンバやマツモなどは水質浄化能力が高いといわれているので、水換え頻度を少なくしたい、綺麗な水質を維持したいのであれば水草は入れるべきです。
また光合成を行っている昼間の間は、水中の二酸化炭素を吸収し、酸素を作ってくれるというメリットもあります。ただし水草の数が多すぎると夜間の二酸化炭素量が増えるので、水槽にあった本数を入れる必要があります。
メダカの水作りにバクテリア水は必要?
熱帯魚水槽ではよく水槽立ち上げ時にバクテリアの話がでますが、メダカ水槽の場合は話題になることは少ないです。しかしメダカ飼育に使用する水も、熱帯魚や淡水魚同様にバクテリアを繁殖させる必要があります。
新規で立ち上げた水槽内にバクテリアを定着させ、繁殖させるにはある程度の時間がかかりますが、水質が安定していれば次第に増えていきます。そのため市販されているバクテリア剤やバクテリア水といった商品は使用しなくても大丈夫です。
バクテリア剤を使用して増やすよりも、自然繁殖させたほうがメダカをだてる環境に適した数で落ち着きます。バクテリア剤やバクテリア水は、バクテリアを早く増やしたい・急いで増やさなければならないといったときには有効です。
使用するときは量に注意!
しかし使用量を間違え過剰に添加してしまうと、酸素が大量に消費されてしまい、酸欠や油膜ができる原因になってしまいます。最悪の場合、水槽内にいる生き物が酸欠で全滅ということにもなりかねません。
バクテリア剤やバクテリア水を使用する際は、量に注意しましょう。
エアレーションは必要なの?
熱帯魚飼育や金魚を飼育するときにはエアー(ぶくぶく)を入れることが多いですが、メダカ飼育では必要なのかと悩む人もいます。学校の理科の授業の一環で、教室でメダカを飼育するときなどはエアーを入れていたという人も多いでしょう。エアーは水中に酸素を送るための道具で、水槽内の酸素不足を防ぐ役割があります
基本的にエアーポンプはメダカ飼育の場合はなくても大丈夫です。メダカは体がとても小さいため、そこまで多くの酸素を消費することはありません。よほどメダカの数が多かったり、水草が多いという状況でなければ、普段の水換えのときに新しい水に含まれている酸素で足りるのです。
エアーポンプが必要なときとは?
しかし水槽内にいるメダカの数が多かったり、水草の量が多いときは、酸素不足になるリスクを減らすために入れたほうがよいでしょう。また卵を孵化させるつもりならエアーポンプで酸素を供給することで、水槽内に小さな水流をつくり卵に新鮮な空気と水を与えることができます。
投げ込み式でフィルターが付いているものなら、水のろ過も兼ねており、フィルター部分にバクテリアが繁殖しやすいというメリットもあります。
まとめ:メダカを簡単に飼育したいのなら、メダカ飼育セットを利用しよう!
今回はアクアリウム初心者が簡単にメダカ飼育を始めることのできる水槽セットを5つご紹介しました。
セット内容はメーカーやアクアショップなどによって異なります。メーカー販売のものは機材のみのことが多いです。アクアショップのメダカ飼育セットはメダカがセットになっている商品もあります。
メダカの種類で迷うようなら、メダカがセットになっているものを選ぶとよいでしょう。
多くのセットでは底砂やライトはセットに含まれていないため、飼育環境にあわせて不足しているものを自分で買い足す必要があります。
メダカ飼育は簡単ですが、慣れるまでは2~3匹から始めたほうが失敗しにくいです。メダカの飼育に慣れてから、少しずつ数を増やすようにしましょう。
メダカの飼育方法や種類についてはこちらの記事を参考にしてください。

水槽のプロ トロピカライターの杠葉 狼です。
アベニー・パファーやバジスバジスなど小さくて綺麗な熱帯魚やベタ、ブラックゴーストなどちょっと変わった熱帯魚が好きです。
熱帯魚飼育初心者さんにお役に立つ記事を書いていきます。