小型のカラシンの仲間であるプリステラをご存知でしょうか?
プリステラはネオンテトラのように10匹以上水槽で飼育すると、群泳する姿を見ることができます。ボディの色はシルバーがかった色をしており、背びれ・尾びれの黒と白のラインがアクセントになってとてもきれいな熱帯魚です。
温和な性格で他の熱帯魚と混泳も可能、比較的丈夫で繁殖もしやすいことから、アクアリウム初心者にもおすすめです。
今回はそんなプリステラの飼育方法や種類などについて解説していきます。
プリステラとはどんな熱帯魚?
プリステラは自然界の中では、アマゾン川に生息している小型のカラシンの仲間になり、群れて泳ぐ(群泳する)ので、大きな水槽で群泳させると非常に水草映えの良い熱帯魚です。
市場に流通しているものは、東南アジアで養殖されているものがほとんどで、繁殖をさせやすいことから品種改良も行われています。
プリステラの基本・飼育情報
体長:4cm前後
寿命:約3~4年
水温:22~26℃
水質:弱酸性~中性
餌:市販されているフレーク状か顆粒の餌・冷凍アカムシや生餌
混泳:可能。小型のカラシンやラスボラなどとの相性が良い
プリステラは水温や水質の適応範囲が広いため、アクアリウム初心者向でも飼育しやすいです。
餌は市販のフレークや小さな顆粒のものでも構いませんし、生き餌や冷凍アカムシなども食べてくれます
単独飼育でも混泳させる場合でも、群れる習性があるので、少なくても5~10匹くらいで飼育すると、ストレスも軽減でき落ち着く傾向にあります。
混泳させる熱帯魚は性格が温和な種類ならほとんどのものが対応可能で、エビや貝類との相性も良いです。しかし肉食性の強いものや縄張り意識の強い熱帯魚だと、攻撃されてしまうことがあうので、注意が必要です。
またプリステラは小型なので、大型の熱帯魚と混泳させると口に入ってしまい、食べられてしまうことが多いので大型の熱帯魚との混泳は避けましょう。
プリステラは繁殖しやすい
プリステラは繁殖させやすい熱帯魚ですが、当然オス・メスのペアがいないと繁殖させることができません。
プリステラのオス・メスの見分け方は難しく、成熟した段階でメスはお腹が膨らんできて、身体全体が丸みを帯びてくる傾向が強いです。オスは逆にスマートになっていきます。
繁殖を考えているのであれば、オス・メスの見分けが難しいので、やはり10匹くらいは水槽にいれてペアができるか様子を見るのが一番のようです。
また他の熱帯魚がいるとストレスがたまり、繁殖させにくくなることがあるので、繁殖させる場合は単独で飼育しましょう。
プリステラを繁殖させるなら最低半年は飼育する
繁殖しやすいといえど、ショップから購入してきていきなり産卵となることは滅多にありません。
購入直後は水槽内の環境に慣れていないので、ストレスがかかってしまうことが多いため、水槽の環境になれ繁殖の準備ができるまで、半年は考えておきましょう。
プリステラのペアができたら産卵用水槽に移そう!
水槽内の水温を高めにすることで繁殖期を迎え、ペアができやすくなります。
ペアができれば産卵をする日は近いため、産卵用の水槽にペアを隔離しますが、産卵用の水槽は事前に用意して水槽内の環境を整えておきましょう。
プリステラは卵を水中にばらまくため、産卵用の水槽には底砂の代わりにウィローモスを入れておき、メスが卵を産んだのを確認できたなら、親が卵や孵化した稚魚を食べないよう、ペアを元の飼育水槽に戻します。
プリステラの卵は2~3日で孵化
プリステラのペアを元の水槽に戻した後は、毎日水換えをします。卵は環境に問題がなければ2~3日で孵化しますが、真っ白くなっている卵は死んでいる可能性が高く、白カビが生えているものは無精卵のものがほとんどなので見つけ次第取り除きます。
プリステラの稚魚はこう育てる
プリステラの稚魚は孵化してから2日目くらいから泳ぎ始め、餌を食べるようになります。
稚魚はとても小さいため、市販されている顆粒の餌をそのまま食べるのは難しいので、ブラインシュリンプがおすすめです。
稚魚が死んでしまう原因は、栄養不足がほとんどなので、1日に5回くらいに分けてあげましょう。市販の餌を与える場合は、口に入るサイズにするためにすり鉢などで細かく砕いて与えます。
餌を与えると水が汚れていきますが、稚魚は親以上に水質の変化に弱いので、汚れが気になるときはスポイトなどでゴミを取って、水換えの量は少量にしたほうが急な水質変化を防ぎやすいです。
プリステラの種類
プリステラは混泳向きで繁殖もしやすく、アクアリウム初心者でも飼育しやすいことから、品種改良も盛んに行われています。
ここでは市場で流通している種類から、人気のものを3つご紹介します。
ゴールデンプリステラ
ゴールデンプリステラは改良品種になります。体全体がシルバーがかった黄色い色をしており、ヒレの白い色や黒い色はかなり薄くなっていて、光を反射してキラキラと金色に光るので、群泳させると迫力があります。
体の色をきれいな状態で維持するには、弱酸性の水で綺麗な水槽環境を維持する必要があります。
ゴールデンプリステラの中でも、目の周りが黒くパンダのように見える「ゴールデンパンダ・プリステラ」といった品種も存在しています。
白プリステラ
白プリステラはゴールデンプリステラと似ていますが、体の輝きが弱く白っぽい色をしており、ゴールデンプリステラ同様にヒレの色は薄くなっています。
バルーン・プリステラ
バルーン・プリステラは、ノーマルなプリステラと比べると体高が大きくなっています。その姿がまるで風船のように見えることからこの名前が付きました。
泳ぎはあまり得意ではないためゆっくり泳ぐので、混泳させるときは餌が行き届くか気を付ける必要があります。
【初心者向け】プリステラの飼育方法!種類や繁殖、寿命、エサなど全て紹介まとめ
プリステラは小型の熱帯魚で1匹だと印象が弱い感じですが、群泳させることで、その魅力が引き立つ熱帯魚です。繁殖も簡単なため、最初は5~10匹と少な目で飼育し、繁殖させて群泳させるという楽しみ方もできます。
90cm以上の水槽で飼育を考えるのであれば、ネオンテトラのような他の熱帯魚で群泳する種類と混泳させると、自然の中にいるかのような魅力的な水槽を作ることもできます。
アクアリウム初心者でも簡単に飼育できるので、一度プリステラの飼育にチャレンジしてみませんか?

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