ヒラヒラと水槽を泳ぐ金魚は日本らしさもあり、とても可愛らしいものですね。
せっかく縁があって飼うなら出来るだけ長生きしてもらいたいものですが、金魚の寿命ってどのくらいなんでしょうか?
生きものを飼うなら寿命を知り、その間面倒をみてやらなければなりませんから、寿命を知るのは大切なことです。
金魚と一口にいっても様々な種類の金魚がいますので、それぞれの特徴や寿命を併せてご紹介します!
目次
金魚の種類と寿命
金魚はとてもたくさんの種類がいます。
もちろんどの金魚も同じ寿命ではなく、種類ごとに異なります。お目当ての金魚の寿命を知って、大切に可愛がってあげてください。
(こちらではおおまかな寿命をご紹介しますが、飼育環境によって大きく変動します。まれに30年も生きる金魚もいるそうですよ!)
和金(わきん)
いわゆる「金魚すくい」でよく見る、フナのような形をしている金魚です。
平均寿命は15年ほどと言われています。
色は赤いものだけでなく、赤白模様(更紗と呼ばれます)やキャリコと呼ばれる赤白黒まだらのものもいます。また、尾びれの形でも分類することができ、フナのような尾のフナ尾、三つにわかれてヒラヒラする三尾(みつお)などがあります。
金魚の中でも最も丈夫で飼いやすい種類です。初心者の方であればまず和金から始めるのが良いかもしれません。
琉金(りゅうきん)
「そうそう、金魚ってこれだよね」と言われそうな、代表的な金魚です。
和金にくらべて胴がふっくらしていて、尾が長めでヒラヒラしているのが特徴です。
色は赤・白赤・黒・赤白黒などバラエティに富みます。
平均寿命は5年~8年と言われています。
出目金(でめきん)
尾の形や胴の見た目は琉金と似ているのですが、目が大きく飛び出しているのが特徴の、ユーモラスな金魚です。色も琉金と同じく、赤・赤白・赤白黒などが見られます。
平均寿命は7~10年と言われています。
コメット
長くて白い尾が美しいコメット。尾の形からわかるように和金に近いタイプの金魚です。
コメットはこの画像のような赤白が基本ですが、中には金色の体色のものもいます。
寿命は長く、和金と同じで10~15年と言われています。
ピンポンパール
体がまんまるで、黒目勝ちの表情が印象的な金魚です。その体型のせいか、ふわふわとした泳ぎ方をする愛嬌のある種類です。中国での品種改良で産出されました。
体色は赤・白・赤白・黒などバラエティに富んでいます。
寿命は5~6年と言われています。
らんちゅう
頭が丸く、背びれがないせいか、全体的にずんぐりとして見える金魚です。頭に「肉瘤」とよばれるモコモコが出来るのも特徴です。非常にマニアックなファンの多い人気種でもあります。
寿命は平均5〜6年とされています。
お祭りの金魚すくいでお迎えした金魚
夏祭り・秋祭りなどで金魚をすくって来たけどどうしよう…という方もいらっしゃると思います。
金魚すくいに出されていた金魚は弱っていますので、特別なケアが必要になります。寄生虫や病気を水槽に持ち込まないために、トリートメントを行なうと効果的でしょう。トリートメントの方法は下のページで詳しく説明しています。
また、長生きさせたいのであれば水槽だけではなく、フィルターやエアレーションなどそれなりの器具も揃えてあげたいものです。詳しくは下の「金魚を長生きさせるには」の項で説明いたします。
ギネス記録に載っている金魚は何年生きた?
長生きでギネス記録に載っている金魚もいるんですよ!
それはイギリスの金魚で「Tish(ティッシュ)」という名前の和金です。
長生きの記録はなんと43年!1956年に飼われて以降、1999年まで43年間生きました。
それ以外にも、非公式ですが45年生きたと言われる「Goldie(ゴールディ)」という金魚もいて、BBCでとりあげられています。
ゴールディは上のリンクの記事で写真を見ることができますが、かなり白っぽく見えます。
ティッシュもゴールディも金魚も最初は赤かったけれど、だんだん退色して白っぽくかわったそうです。これは人間でいう白髪のような現象とも言われています。
また、現在大阪の寝屋川では33年生き続けている「金太郎」と名づけられた金魚もいます。記録更新なるか、楽しみですね!
金魚を長生きさせるには
せっかく縁あって迎えた金魚、出来るだけ長生きさせてあげたいですね。そのためのヒントをいくつかご紹介します。
過密で育てない
金魚はたくさん食べ、たくさん排泄する魚です。ですから水がとても汚れやすいので過密で育てるのは危険です。
理想は大き目の水槽に少数で飼育することですね。
環境を整える
金魚に限ったことではありませんが、魚は水質の変化に敏感です。
水が汚れるのはもちろん、水温やpH(水の酸性・アルカリ性の度合い)も影響を与えます。
お祭りの金魚すくいの影響か、金魚は簡単に飼える魚だというイメージが定着していますが、長生きさせたいのであればそれなりの装置が必要です。
また、とても水を汚す魚なので水換えは必須です。最低でも一ヶ月に一度は水槽の水を取り替えてあげてくださいね。
毎日よく観察する
金魚は病気になることもありますし、寄生虫がついてしまうこともあります。
そういった金魚の変化にすぐに気づいてあげられるよう、毎日様子を観察することが大切です。
泳ぎ方がおかしい、ウロコやヒレの形がおかしい・傷ついているなど、早めに気づけば治療も可能な場合がありますので、毎日体表や泳ぎ方は気をつけて見ておきましょう。
まとめ:金魚の寿命を知って長生きさせてあげよう
金魚の種類ごとのおおまかな寿命、ギネスに載るような長寿金魚についてご紹介しました。
上でもお話したとおり、金魚の寿命は飼育環境によって大きく変わります。可愛い金魚を出来るだけ長く飼育できるように、工夫をしてよい環境を作ってあげたいものですね。

水槽のプロ トロピカライターの高井です。
遺伝子学が専門分野で、高校の理科教師として、日々、生徒たちに自然の偉大さを教えています。
アクアリウム全般が好きで、現在はアベニーパファーのトリコ。
ピンセットでアベニーにアカムシを食べさせるのが日々の癒しです。