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石や流木を川や山から採集して水槽に入れてもいいの?注意点を解説します

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結論から申し上げますと、採集してきた石や流木を水槽に入れても問題ありません。しかし、それは以下に示す要件を満たしている場合のみです。

  • 私有地や国立公園から採集した物ではない
  • 前処理をきちんとしている
  • 自己責任を理解している

私有地や国立公園にある物は、勝手に持ち帰ることはできません。また、採集した物には水槽内で発生すると厄介な有害生物が付着していることもあるので、それらを持ち込まないように前処理をしっかりとする必要があります。採集したものは、売ることもできますが、安心して使用できる処理を施してから販売しましょう。

ここでは、自然下の石や流木を採集する時と、水槽に入れる際の注意点を解説していきます。

水槽には採集したものを入れてもOK!

基本的には、ご自身で採集してきた石や流木などを水槽に入れても構いません。しかし、それは以下の項目をクリアしている時のみです。

  • 私有地や国立公園から採集した物ではない
  • 前処理をきちんとしている
  • 自己責任を理解している

詳しくは後述しますが、私有地や国立公園の物は、例え朽ちた流木であっても所有権はその土地を所有する個人にありますし、国立公園の物は原則として勝手に持ち出すことはできません。

また、天然の鉱石や流木には、ヒドラなどの水槽内で発生すると厄介な有害生物そのものや、その卵が付着していることも珍しくないので、きちんと前処理をする必要があります。

そして、ご自身が採集してきた物によって何か不都合が生じた時も、自己責任で対処する覚悟が必要です。

採集場所に気を付けよう!

私有地でないか

先に少し触れましたが、私有地に存在する石や流木は、その土地を所有する個人に所有権があります。そのため、例え石や流木といった物でも、無断で持ち出すことはできません

そもそも、私有地には勝手に入ることも許されません。どうしても私有地にある石などを採集したい場合は、その土地の所有者に連絡を取り、許可を得たうえで採集してください。

国立公園でないか

国立公園にある物は基本的に採集して持ち帰ることはできません。例えそれが何の変哲もない石や流木であってもです。当然ながら動植物についても同じことが言えます。

これは「自然公園法」で定められていることで、違反すると罰則が科されます。そのため、採集しようと思っている場所が国立公園に指定されていないかどうか、よく調べることが重要です。

採集は1人では危険です!

石や流木がある場所は基本的には河川などの水辺です。それも、森林がある上流域の方が見つかりやすそうなことは、お分かりいただけると思います。つまり、普段はあまり人が居ない場所に探しに行くことになります。

上流域である山の方は、天気が変わりやすいうえにダムからの放水もあり、川が増水しやすい環境にあります。増水した河川での採集は大変危険なので避けてください

また、沢などでは滑落の危険もあるので、採集は必ず複数人で出かけるようにし、トラブルが生じた際にいつでも助けを呼べる準備を整えておいてください。

また、地形が変化してしまうほど石や岩を採集すると、生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるので、大量に採集することはやめましょう。

採集に必要なアイテム

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容器や袋

採集する物にもよりますが、水気や汚れ、昆虫類などが付着していることもあるので、車などに直接積むよりは容器や袋に入れて持ち帰ると良いです。

また、移動中に固定できないと車内を傷つけてしまうこともあるので、やはり採集物を入れるための容器は、用意しておくことをおすすめします。

手袋(軍手など)

流木は先端が尖った状態でささくれ立っていることがあるので、採集の際に怪我をしないために、軍手などのそれなりに厚手で丈夫な手袋を用意しておくと良いでしょう。石や岩から爪を保護するのにも役立ちます。

履きなれた靴(滑らないもの)

水辺を歩き回る時は、滑りにくいスニーカータイプの靴などで履きなれた物が必須です。転んで怪我をしないように、間違ってもサンダルやヒールなどで出かけないようにしてください。特に、沢で足を滑らせると大変危険です。

おすすめの採集時期とは

草が繁茂していると探索がしづらいので、草が枯れているかあまり生えていない、冬から春先にかけてがおすすめです。

流木に関しては台風一過のタイミングの方が発見しやすくなるので、夏から秋にかけても狙い目です。しかし、台風が過ぎ去った直後の水辺は増水していて危険なので、水位が落ち着いてから採集に出かけましょう。

また、海辺の流木などを採集は、おすすめできません。

付着した塩分を完全に取りきることは難しいからです。

採集した石や流木は下処理を忘れずに!

石はしっかり洗おう

前述したように、水辺にあった石には有害生物自体や、その卵が付着していることが普通にあり得ます。それらの生物が水槽内に発生して、水槽をリセットすることにならないよう、入れる前にしっかりと洗浄しておきましょう。

洗う時はブラシなどを使用し、狭い隙間の土や泥もしっかりと落としてください。さらに、熱湯を用いて殺菌・消毒し、天日干しをして完全に乾燥させればなお安心です。

流木はアク抜きを徹底しよう

流木には通常、「タンニン」や「フミン酸」などの「腐植物質」が含まれています。これらの物質は水溶性を示し、溶出すると水を黄色~褐色に染めてしまいます。

腐植物質によって色が付いた水は「ブラックウォーター」と呼ばれており、アマゾン川の支流の1つであるネグロ川は、川全体がブラックウォーターになっています。

あえてブラックウォーターで飼育したい場合を除けば、鑑賞性を低下させる要因になるので、アク抜きによってこれらの物質を除去することが必須です。

流木の大きさによっては困難ですが、煮沸すると効率よくアク抜きが行えます。鍋などに入らないほど大きい場合は、発泡スチロール製の容器などに流木を入れ、そこに熱湯を注いで浸けておくと良いでしょう。

また、腐食している場所、ならびに腐食しそうな場所も取り除いてください。

水槽に入れる際の注意点

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まずは、ご自身で採集してきた物は、店舗などで販売されている品質が保証された物とは異なることを理解しておくことが重要です。特に、流木は水槽に入れると腐食することがあり、雑菌などが繁殖して水槽内に病気が発生するリスクがあります。

そのため、採集してきた物を使用することは自己責任であることを分かったうえで、水槽に入れた後は経過をよく観察しておきましょう。

流木を入れる際には、活性炭を使用することをおすすめします。活性炭は流木から出る色素物質やアクを吸着する効果があるので、水槽水の透明度を維持することに効果的です。現在では、アクアリウム用の活性炭も各メーカーから色々な製品が発売されています。

採集した石や流木は販売していいの?

採集した流木や石は、売ることができます。個人販売ならメルカリヤフオクで売る方が多いです。

ただし、採集したままの状態で販売するのはやめましょう。上記の前処理をきちんと行わないと、虫などが付いている可能性もありますし、魚が死ぬなどのトラブルに繋がります。

何より、前処理をしていない流木や石は安価でしか売れません。安心して使用できる状態にすることで、なかなかの価格で売れることもあります。

当然ながら、採集が禁じられている、国立公園や私有地から採集したものを販売してはいけません。絶対にやめましょう。

まとめ:注意点を守って楽しく採集しよう


自身のイメージに合う石や流木を探しに行くのは心躍ることでありますが、ルールや安全面を考慮しなければ、最悪の場合は自分の命を危険に晒してしまいます。採集に行く際は、私有地や国立公園を避けたうえで装備を整えるなど、ルールや安全面に気を付けて出かけてください

また、採集してきた物は、有害生物の侵入を防ぐために、きちんと前処理を行っておきましょう。せっかくイメージ通りのレイアウトができたのに、有害生物などの影響で水槽をリセットすることになっては非常に残念な思いをしてしまいます。

注意点を守って、楽しい採集活動とアクアリウム生活をお送りください。

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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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