水槽でそよぐ水草に憧れて、アクアリウムを始めた方は案外多いのではないでしょうか。
でも思ったように水草が育たない…そんな経験もありますよね。
今回は「水草の育ち方が適切かどうか、チェックすべき6つの項目」をご紹介します。水草も生き物ですので、調子の悪い時もあります。日々観察して健康チェックをしてあげると、長生きで、美しく成長します。
見るべきポイントを知って、より健康に水草を育てましょう!
水草の健康な育ち方・チェック項目6個
水草が健康に成長しているかを判断するチェック項目は以下の6つをあげられます。
- 黄化や白化がなく発色が濃いか
- 光合成をしていて、気泡が出ているかどうか
- 葉の表面が美しく、藻が付着していないか
- 茎に柔軟性があり、硬くないか
- 枯れている葉がない、もしくは取り除けているか
- 成長を感じられるか
一つずつその理由や、細かいチェックポイント、うまくいっていない場合の対策などについて説明していきます。
1:黄化や白化がなく発色が濃いか
水草は植物ですから、一番の健康のバロメーターは「葉の色」です。
基本的には「濃い緑色」であれば問題ないと言えるでしょう。
逆に、黄色みを帯びたり、白っぽい色に変化してしまったら健康な状態とは言えません。光の量や二酸化炭素が不足していないかどうか、水温や水質が適しているかなどのチェックが必要です。
そして、育てている水草の「ベストの葉の色」を知っておきましょう。種類によってはもともと黄色い葉、赤みを帯びる葉などの水草もあるからです。
上記のように、同じ「ロタラ」でも赤いもの、黄緑色のもの、鮮やかな緑のものなどありますね。
ベストの状態はネットでの画像検索や、ショップで売られている状態が参考になるでしょう。
2:光合成をしていて、気泡が出ているかどうか
しっかりと水草が生育していれば、光合成を行っています。光合成を行えば、植物は酸素を出しますので、たっぷりと気泡が出せている水草は健康そのものであると言えますね。
ライトをつけているときに気泡がたくさん見られれば安心して見守って大丈夫です。
ただ気泡を出しやすいタイプとそうでないタイプがありますので、そこも知っておくと安心です。気泡を出しやすい水草として知られるものには「パールグラス」「グロッソスティグマ」などがあります。
3:葉の表面が美しく、藻が付着していない
葉の表面に藻やコケが付着してしまうと、その部分は光を受けることができないので光合成を行えません。植物である水草にとって、光合成ができない=枯れてしまう、ということですから、その状態を放置しておくと水草は茎の下部から枯れていく原因となってしまいます。
ですが水草はやわらかいものですから、水槽の壁面のようにメラミンスポンジでゴシゴシとこするわけにもいかず、どうしたら…?
そんなときに威力を発揮してくれるのが「藻やコケを食べてくれる生体」です。有名なのはヤマトヌマエビやオトシンクルスです。
これらの生物は放っておいてもコケを食べてくれる働き者です。ただし、コケがなくなると食べるものがなくなり、水草をかじってしまうこともありますので注意しましょう。
コケがない時は、植物性の餌を与えると水草をかじられずに済みます。
4:茎に柔軟性があり、硬くないか
健康な水草は、茎も柔らかくてしなりがあります。
もし茎が硬すぎる場合は成長が偏っていると考えられます。柔軟性が低いと折れやすくもろくなるので、扱いにも注意が必要になります。
5:枯れている葉がない、もしくは取り除けているか
水草は植物ですから、古い葉が枯れることもあります。そういった場合に枯れ葉をそのまま残してしまうと、そこから腐りが広がる場合がありますので、見つけ次第すぐに取り除きましょう。
水草が腐れば水質の悪化、富栄養化も招きかねません。
定期的に枯れた葉がないかチェックし、発見したらすぐに取り除きます。その時には、鋭いハサミなどでトリミングするのがベストの方法です。
切れ味の悪いハサミで切ったり、無理に引っ張ったりすると水草が傷み、さらに腐ることもあります。強く引っ張りすぎると根ごと抜けてしまうこともありますので、必ずよく切れるハサミを用意しておきましょう。
6:成長を感じられるか
たとえ草丈が伸びていなくても、緑色が濃く、葉がしっかり増えていれば水草は確実に成長していると言えるでしょう。
スピードが速すぎるとすぐに見た目が変わってしまい、トリミングの手間も増えますし、間延びして栄養が十分に行き渡らないことも考えられますね。ですから穏やかな成長くらいがちょうどいいかもしれません。
水草も生き物です!
生体がにぎやかに動き回っている様子を見ると、水草の存在を忘れてしまうこともありますが、水草も生き物ですから、健康に生育させるためには条件をそろえてやることが必要です。
水草を健康に生育させるには
- 肥料分
- 光の量
- 二酸化炭素
この3つが不可欠です。水草の種類によって、特別な肥料や二酸化炭素の添加が必要ない場合もありますので、栽培している水草の特性を知り、好みの環境を作ってあげましょう。
また、水温や水質の好みをもつ水草もあります。
水草をうまく育てる一番のコツは、「その水草の好む環境を知り、整えてやる」ことと言えるでしょう。
まとめ:水草の育ち方!チェック項目6つ!
水草が順調に育っているか、チェックしたいポイントを6つ解説しました。
やはりまずは「その水草の好む環境を知る」「毎日よく観察して変化があったら気づいて対応する」ことが大切ではないでしょうか。
上記の6項目を毎日チェックし、健康な水草育成を楽しんでください!

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