小型の魚を飼育したい人は、餌に悩まれているのではないでしょうか。
魚が小さければ、餌も小さいほうが食べやすい…でもそんなに小さな粒子の餌なんて売っているのか…?
そういう場合は、微生物の素を添加して餌にするのが良いですよ!そのままでも餌になりますし、微生物たちのご飯にもなります。つまり、稚魚や稚エビが好んで食べる微生物を育てることができるのです!
今回は、超小型の餌の効果について説明します。
微生物の素とは
微生物の素とは、主にインフゾリアなどの微生物を増殖させるためのアイテムです。
小型の魚を飼育していると、口が小さくて市販の餌がうまく食べられないときがあります。そういった時に使用する、餌用の微生物を人工的に殖やすことができます。
また、この微生物の素自体が稚魚の餌となります。
インフゾリアというのは、いわゆる「ゾウリムシ」のことです。中学校の理科の授業を懐かしく思い出すかたも多いと思います。ゾウリムシは大きさが0.1mmほどしかありませんから、非常に小さな餌ですね。
殖やし方は簡単で、水槽に微生物の素を入れてエアレーションを行うだけです。もともと水槽にインフゾリアがいれば、素を餌としてどんどん殖えていきます。
小型魚のための餌と言えば、ブラインシュリンプが有名ですが、そのブラインシュリンプすら食べるのが難しい稚魚や稚エビに使用すると、非常によく食べてくれますよ。
また、微生物には生体の餌の食べ残しや排泄物を分解してくれるはたらきもありますので、これらを利用することで、水質を安定させるメリットもあります。
効果が特に期待できる生体
そんな微生物の素は、どんな生体に向いているでしょうか。
メダカや金魚の稚魚
ただでさえ小さいメダカですから、その稚魚はもっと小さいですね。金魚も同じく稚魚は小さいです。
メダカの稚魚はおよそ4mm、金魚の稚魚はおよそ5mmしかありませんが、大きさ0.1mmのインフゾリアであれば口に入りますし、良い栄養となります。
小型エビの稚エビ
ビーシュリンプなどの小型エビの赤ちゃん(稚エビ)にも向いています。
ビーシュリンプも稚エビは3mmほどしかありませんが、インフゾリアやマイクロサイズの餌なら美味しく食べてくれます。生存率も良いです。
市販されている微生物の素
では微生物を殖やせる、市販の「素」をご紹介します!
シラクラ 微生物の素
インフゾリアたちの餌となる粉が瓶入りで販売されています。瓶入りだと保存や取り扱いが便利そうですね。
使い方は、60cm水槽であれば、付属のスプーン1杯を毎日加えるだけです。もし翌日残っているようであれば量を減らすなど調節してください。
O-O- 成長促進系エサ 微生物の素 水槽添加タイプ
きな粉の香りの微生物の素です。こちらの商品は、60cm水槽であれば、2~3日に一度耳かき1杯程度の粉末を水槽に添加するだけでOKです。
微生物が小さな生体の餌になるだけでなく、水質改善、色揚げ、エビ類の脱皮不全を改善する効果もあります。期待できそうですね!
O-O- 成長促進系エサ 微生物の素 プロテイン60
こちらは上で紹介したアイテムと同じメーカーの作っているものです。
従来の餌の2.4倍とプロテインが特に多めに添加されていて、栄養価の高い餌となっています。
こちらのアイテムの場合は微生物を殖やすというイメージよりは、今まで与えてきた餌にプラスして与えるサプリメントのような使い方をします。
- さらに栄養を与えたい
- 稚魚を健康に育成したい
- もっと抱卵を増やしたい
という場合にピッタリのアイテムです。
錦鯉、ベタ、コリドラス、アピストグラマなどの繁殖効果を上げる目的でも使用されているんですよ。
ムックリワーク
こちらも微生物を増殖させる素です。インフゾリアのほか、ミジンコも効率よく殖やすことができます。(ミジンコの卵が含まれているわけではないのでご注意ください)
週に1~2回、60cm水槽であれば耳かき1杯くらいの量を添加してあげましょう。
こちらのムックリワークの主成分はカニの殻と米ぬかです。よってリン・カルシウム・キチンといったミネラルを豊富に与えることができます。色揚げ効果もあるところが嬉しいですね。
リーズナブルな価格なところも嬉しいポイントです。
微生物の素とバクテリア剤の違い
微生物の素…?バクテリア剤っていうのも売られていますが、どう違うのでしょうか。
簡単に言うと、
- 微生物の素 → プランクトンや稚魚も食べられるマイクロサイズの餌
- バクテリア剤 → 硝化細菌を添加…水質改善を助けます
となります。どういうことなのか、以下で詳細に説明します。
微生物の素は、微生物(インフゾリア)の餌となるアイテムです。要するに「超ミクロの餌」と考えて問題ありません。添加することで稚魚の餌となり、かつ微生物の餌ともなります。
微生物がこの餌で殖えてくれれば、微生物自体も餌になりますし、微生物は水槽内のゴミ…食べ残された餌や生体の排泄物を分解してくれますので、水質改善の効果もあります。
バクテリア剤は、硝化サイクルを作るために必要なバクテリアである、硝化細菌自体を添加するのが目的のアイテムです。水質改善には役立ちますが、小さな生体への餌としての効果は見込めません。
よって目的によって、「微生物の素」と「バクテリア剤」を上手に使い分けましょう。
稚魚に餌を与えたいなら「微生物の素」
水質を改善したいなら「バクテリア剤」です!
まとめ:微生物の素とは!メダカやエビ飼育におすすめ!マイクロサイズの餌の効果
「微生物の素」の性質や使い方、メリットがわかっていただけたかと思います。
思いっきり小さな稚魚たちは口も小さいので大きな餌は食べられません。それが理由で死んでしまうことはとても多いので、ぜひこういったマイクロサイズの餌を導入し、稚魚たちを立派に成長させてあげましょう!
マイクロサイズの餌・微生物の素 ベスト4 一覧表
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コメント
はじめまして
質問ですが、河川や池等で採取した水はだめなのでしょうか?