たくさんの熱帯魚などを群泳させる場合やインテリアの一部として大型水槽を採り入れる場合に重要となる水草も大きく育つ大型水草が選ばれることが多いです。しかし一般的な水草より大きく育つ種類は成長速度がゆっくりだったり、植える位置に注意しなければいけないなどの特徴もあります。
今回は大型水槽に似合う大型になる水草にスポットを当てて、どんな特徴があるのかや90㎝以上の大型水槽に似合うおすすめの大型水草を10種ご紹介します。
大型水草の特徴
大きく育つ大型水草は一般的な水草と比較して成長がゆっくりめだったり、水槽サイズに気を付ける必要があるなどの特徴があります。まずは知っておきたい大型水草の特徴をお話ししていきます。
成長速度がゆっくりめ
大型水草というとアマゾンソードやエキノドルスなどが定番ですが、これらの水草は成長がゆっくりしているので管理がしやすかったり、水質変化にも強いというメリットもあります。でもゆっくり育つということは裏を返せばコケが生えてしまう危険性も高いということ。
コケの被害から水草を守るためにヤマトヌマエビやオトシンクルスといったコケ取り生体を活用することは重要ですし、水質の悪化や照明の時間などにも気を付けてあげましょう。
植える位置に注意!
水草はただ単に植えればいいというものではなく、レイアウトのバランスなどを取りながら植える必要があるのはアクアリストなら常識ともいえるでしょう。
大型水草の場合は前景に植えると圧迫感が出てしまいレイアウトを整えるのが難しくなるため、中景~後景に植えるのがポイント。また周辺にほかの水草を植えている場合は大型水草が成長することで本来当たるはずの光が遮られてしまうこともあるんです。
こういったことを防ぐため植えるときの配置や周辺に水草を植えている場合はその種類にも気を付けてください。
水槽サイズにも気を付けよう
大型水草は大型水槽でなければ植えられないということはなく、中型水槽などでも楽しむことができますが、水草が成長した大きさと水槽の大きさのつり合いが取れないくらい小さな水槽に植えてしまうと水草に光が届かないくらい生え広がってしまい、枯れてしまう原因にもなるので余裕をもって植えられるサイズの水槽を選ぶようにしましょう。
おすすめの大型水草10種
大型水草とひとくちにいってもさまざまな種類があり、どれを選んでいいのか悩むことも少なくありません。そこでここからは90㎝以上の水槽に似合う大型水草を10種ご紹介します。
アマゾンソード
アクアリウムで使われる水草の中でもポピュラーなものに分類されるアマゾンソードは初心者にも向いた水草ですが、成長すると葉の大きさが20~30㎝ほどにもなる大型水草です。水質変化にも強く適応できる水温の幅も広いため、大型水草の中でも扱いやすさはトップクラスです。
アマゾンソードの飼育方法などを詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。
エキノドルス・ルビン
アマゾンソードと同じく南米系の水草であるエキノドルスの中でもヨーロッパで改良され、赤系の色鮮やかな水草がエキノドルス・ルビンです。スタンダードとナローの2種類のリーフがあり、長い期間をかけてじっくりと育てると70㎝もの葉長になるほどの大型水草。
大きく育てるにはCO2濃度と光量が大きなカギになるので、成長速度を上げたい場合はCO2添加をするようにしましょう。
エキノドルス・ウルグアイエンシス
こちらもエキノドルスの仲間で、名前のとおりウルグアイ周辺で推測する大型水草です。エキノドルスの中でも葉の形状が比較的細く、深みのある緑色が鮮やかなので水槽の中でも目立つ存在になります。
育成難易度も高くなく、大きく育つのでアマゾンなどワイルド系なレイアウトを作りたい人におすすめの水草です。
アヌビアス・バルテリー
アフリカ大陸などに自生するアヌビアスの一種で、初心者向けの水草として有名なアヌビアス・ナナよりも一回り大きい見た目をしています。育成場所は水上のほうが適していますが、水中でも成長速度がゆっくりめなだけできちんと成長してくれます。しかしコケの被害に遭う確率も高いので、コケ取り生体を入れるなどの対策が必要です。
ジャイアント・バリスネリア
東南アジア原産の水草で、その名前からも大型水草とわかりやすいのではないでしょうか。実際きちんと育てればその大きさは2mを超えるほどで、その存在感は大型水草の中でも際立っています。大型魚用の水草として使われることも多く、水質や水温の幅も広いので育てやすさも高いですよ。
アポノゲトン・ウルバケウス
マダガスカル固有の水草で、ウェーブの入った明るい緑色の葉が特徴です。葉の長さが30~50㎝ほどまで大きくなるので、後景用として使うのが好ましいです。ボリュームもあるので高さが30㎝以上ある中型水槽以上での導入がおすすめです。
タイガーロータス
レッドとグリーンの2種類があるスイレン科の水草で、育成難易度はそれほど高くはありませんが大きく育てるにはメタハラなど強い光が必要になります。交雑したものがショップで売られていることもあるので、購入時には注意が必要です。
ハイグロフィラ・ピンナティフィダ
インド原産のハイグロフィラの仲間で、大型水草としては珍しく葉がギザギザになるタイプです。水質の適応幅は広いですが、きれいに育てたい場合はあえて貧栄養状態にして時間をかけて育てるのがおすすめです。
クリプトコリネ・ルテア
基本的な緑色の葉と茶色の葉が混じるタイプの水草で、水槽の環境によって色の変化があるので同じパターンが少ないという特徴があります。育ち方によって使い方もさまざまで、中景でも後景でも使うことが可能です。CO2なしでも育つので育成もしやすいです。
アルテルナンテラレインキー
赤系の色彩が鮮やかに映える水草で、小型のミニもショップなどで販売されています。赤い水草は比較的育成が難しいものが多いのですが、これはCO2添加が不要なだけでなく、光量にもうるさくないので初心者でも育てることが可能です。
蛍光灯などで育てるとウェーブが葉辺にかかることもあるので、一味違った見た目が楽しめます。
まとめ:大型になる水草特集!90センチ以上の水槽に似合う大型水草を10種ご紹介
水草はアクアリウムでよく使われるアイテムで、水槽や水草の大きさによって植える場所が変わったり鮮やかな色彩を楽しめたりする特徴があります。
今回ご紹介した大型水草は初心者でも育成できるものもあり、中景や後景などさまざまな配置で楽しめるので、大型水槽に取り入れる水草でお悩みでしたらぜひ参考にしてみてください!

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