小型水槽には、成長しても大きくならない水草を使ことが、美しい水槽レイアウトを作ることへ必須となります。
たとえば、30cm水槽に大きく成長するエキノドルス系の水草を植栽してしまうと、数か月後には水草が大きくなり水槽内が窮屈に感じてしまいます。
大型水槽と比較し、小型水槽へ水草を植栽する場合は水槽内のスペースが狭いため、より慎重に水草を選定する必要があるのです。
しかし、小型水草となると育成が難しい種類も多いのが現実としてあります。
ここでは、わたしがおすすめする小型水槽に適した水草を育成が簡単な種類も含めていくつかご紹介していきます。
目次
おすすめの小型水草8種
小型水草となると、一般的には前景草と呼ばれる背丈の低い種類となります。
しかし、前景草はややベテラン向きの水草となることが多いため、水草育成の初心者が適当に手を出すと失敗してしまう可能性が高いでしょう。
そのような失敗を無くすためにも、育成が簡単な種類も混ぜてご紹介いたします。
アヌビアスナナプチ
小型水草のなかでも、とくに育成が簡単な種類です。
成長もゆっくりで丈夫な美しい水草なので、初心者におすすめです。
流木や石に活着させることもできますし、自然の水槽レイアウトに近づけることもできます。
ウィローモス
ウィローモスは育成が非常に簡単で成長も早い水草です。
前景草ではないのですが、石や流木に活着させることで前景草にすることもできます。
成長が早いため数週間に一度程度のトリミングは必要ですが、初心者からベテランまで人気の高い水草です。
ウィローモスにはいろいろ種類があり、ウィローモスより葉の細かい南米ウィローモス、下に這うように成長するウィーピングモス、葉に特徴のあるクリスマスモスなどいろいろ種類がありますので、お気に入りのモスを選んで使用してみるとよいでしょう。
最近わたしが好きなモスは、ウィーピングモスです。
ピグミーマッシュルーム(ミニマッシュルーム)
その名の通りマッシュルームのようなかわいらしい形の葉が特徴の水草です。
こちらも育成が比較的簡単ですのでおすすめです。
ただし、前述したアヌビアスナナやウィローモスと異なり、ピンセットを使い植栽しなければならないため少しだけレベルは上がります。
クリプトコリネ・パルバ
クリプトコリネのなかでも、成長しても大きくならない種類のパルバ。
育成も非常に簡単でおすすめです。
ピンセットで植栽する必要はありますが、きれいに生え揃ったときの美しさを見ると自然観溢れる水景となります。
わたしのおすすめは、組織培養と呼ばれるカップ売りされているクリプトコリネ・パルバを使うことです。
じつは、以前組織培養ではないクリプトコリネ・パルバを使用した際に、異様に大きく育ったことがあります。
もしかしたら、交雑種か亜種だった可能性もありますので、そのような可能性も無くすため、そして組織培養は状態も良いことが多くおすすめです。
ストロギネ レペンス
ここ最近、とても人気のある美しい水草です。
育成も簡単なので初心者にもおすすめです。
ベテランアクアリストの管理水槽にも使われていることが多いですし、わたしも実際に使用して良い水草だと実感しています。
一度成長軌道に入ると、頻繁にトリミングする必要がありますが、流木や岩の隙間付近に植栽するとベストマッチする水草です。
ややボリュームがある水草なので、水草同士の植栽感覚は余裕を持って植栽すると良いです。
グロッソスティグマ
ここからは育成にややコツが必要な水草となります。
グロッソスティグマは二酸化炭素と強い光がなければ満足に育てることはできません。
しかし、グロッソスティグマが美しく生え揃った水景はまさに緑の絨毯です。
グロッソスティグマを上手に育成することができれば、大抵の水草を育てることはできますので、是非一度チャレンジしてみましょう。
ショートヘアーグラス
ショートヘアーグラスは、ヘアーグラスの背丈の低いタイプの水草です。
大型水槽ですとヘアーグラスは草原のような水景となりますが、小型水槽でヘアーグラスを使うと背丈が高くなりすぎるため使いにくい場合もあります。
30cmの小型水槽ならまだしも、ボトリウムなどの超小型水槽には不向きなことも多いです。
そういった場合は、ショートヘアーグラスの出番です。
ただし、ヘアーグラスもショートヘアーグラスも育成がやや難しいこと、葉が柔らかいのでエビの食害になりやすいため、こまめな観察と対応が必要となります。
二酸化炭素の添加と光量が必要ですが、小型水槽で草原のようなレイアウトにしたい場合はおすすめの水草です。
キューバパールグラス
最後の水草紹介は、キューバパールグラスです。
キューバパールグラスは、グロッソスティグマよりさらに細かい繊細な水草です。
そして、グロッソスティグマよりキューバパールグラスは育成で悩む方も多く難しい種類と言えます。
しかし、きれいに生え揃ったキューバパールグラスは美しい緑の絨毯となり、小型水槽から大型水槽まで水槽のレベルを一気に高めてくれる水草と言えるでしょう。
上手に育成するコツは、石組レイアウトでキューバパールグラスを植栽すること、できればはじめはミスト式で湿度管理をして育成させていくといったこの2点が、難しいキューバパールグラスの水槽管理を上手に行うコツでもあります。
なかなかうまくいかない方はミスト式へチャレンジしてみましょう。
まとめ: 小型水草特集! 成長しても大きくならない小型水槽に向いた水草をご紹介!
小型水草の特集をさせていただきました。
小型水草を熟知していると、小型水槽で水槽レイアウトする時に上手に水草を選定することができますし、大型水槽でも前景草やポイントに使うことでより水槽のレイアウトレベルを上げることへ一役買ってくれます。
小型水槽でもここで紹介した水草を流用することで、質の高い水草水槽ができます。
もし、小型水槽に使う水草を選ぶことに悩んでいる方は、是非本記事を参考にしていただければ幸いです。
それでは、すてきなアクアリウムライフをお過ごしください。

熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!
よろしくお願いいたします!
コメント
育てていたアナカリスが買って2日目で枯れてしまいました。30cm水槽用のLEDなんですが、やはりLEDだと光量が足りないのでしょうか。
購入して2日で枯れることはほとんどないので、販売されていた状態が悪かったのかもしれません。
茎が傷んでいると、枯れやすいです。