アクアリウムショップには水槽をレイアウトするための石や流木などがたくさん販売されていまが、「近所の川や海で拾ってきた流木や自宅にあるアイテムをレイアウトすれば、お金をかけずに済むのでは?」と疑問に思ったことはありませんか?
実は、アクアリウム用品として販売されていないアイテムをそのまま水槽に入れるのはとっても危険! 天然の石やキャラ物のフィギュアに使われる塗装には、生き物にとって有害な物質が含まれている場合があるのです。
今回は水槽に入れがちだけど注意が必要なアイテムを、全部で5種類ご紹介していきます。
目次
入れがちだけど注意したいアイテムを動画で解説!
水槽に入れてはいけない物については、こちらの動画でも解説しています!
※背景のエビたちは餌に乗っかってますのでご安心ください。
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入れがちだけど水槽に入れてはいけないアイテム5つ
水槽に入れるのには注意が必要なアイテムということで、今回は
- 拾ってきた石や流木
- 天然ものの飾り(サンゴ石など)
- 河川で採取した川砂
- フィギュアなどの塗装物
- ガラス玉
こちらの5つのアイテムについて解説していきます。
これらのアイテムにはどのような危険性があるのか、しっかりと確認しておきましょう。
拾ってきた石や流木
水槽に入れるのは絶対にダメというわけではないのですが、拾ってきた石や流木をそのまま水槽のレイアウトに使うのはかなりの危険がともないます。
というのも、自然から採取したものには有害生物などが付着している可能性があり、最悪の場合は水槽内の生き物が全滅してしまうことも起こりうるのです。
そのため、採集してきた石や流木を水槽にレイアウトする際はしっかりと下処理を行なうことが重要となります。
下処理の手順としてはまず、拾ってきたアイテムをブラシやたわしなどでこすり、何度かすすいで細かい汚れを落とします。
十分に汚れを落としたら、大きな鍋を用意して1時間ほど煮沸消毒しましょう。
カルキ抜き剤で中和したら取り出し、最後に日当たりの良い場所に置いてよく乾かしたら下処理の完了です。
アクアリウム用品として販売されている石や流木は下処理の済んだものがほとんどですが、中には天然で採取したものをそのまま販売している場合もあります。
パッケージや注意書きをよく読んで、消毒されてないものはきちんと下処理をしてからレイアウトに使ってくださいね。
石や流木の採集方法や詳しい下処理の方法などについては、こちらの記事でも解説しています。
天然ものの飾り(サンゴ石など)
海の生き物を飼育している水槽には、サンゴや貝殻などをあしらったレイアウトがよく映えます。
サンゴや貝殻にはpHの傾きを抑制する効果もあるため、そういった目的で水槽に入れてる方も多いですよね。
しかし、天然もののサンゴ石や貝殻にも有害生物が付着している場合があります。
これらのアイテムを使用する水槽に悪影響が出ないよう、先ほどご紹介した方法でしっかりと煮沸消毒をしましょう。
水槽用として販売されているサンゴ石であれば、洗浄は必要なものの、下処理をする手間がいくらか省けます。
河川で採取した川砂
個人で採取してきた川砂には、どんな汚れや成分が含まれているかがわかりません。
自然の中ではそれほど影響のないような成分でも、狭い水槽の空間では悪影響をおよぼしてしまうことがあるのです。
水槽の底砂を選ぶ際は、もとからアクアリウム用品として販売されているものを使いましょう。
また、近所に河川があるとやってしまいがちなのが採取した魚の飼育です。
飼育そのものが危険というわけではありませんが、自然界で生活している魚は体にどのような寄生虫がいて、どのような病気を抱えているかがすぐにはわかりません。
人工飼料を一切口にしない魚も少なくないため、どうしても飼育したい場合はトリートメント用の水槽を用意し、飼育環境に慣らせてやりましょう。
採取した魚の飼育方法などについては以下の記事で解説していますので、ご覧になってみてくださいね。
フィギュアなどの塗装物
ジオラマを作る感覚でキャラクターもののフィギュアなどを水槽内に飾っている方もいますが、フィギュアに使われている塗料は水槽の生き物にとって有害です。
塗料が剥がれると魚が餌と間違えて口にしてしまう恐れがあるため、水槽内に飾るのは控えておきましょう。
最近ではアクアリウム用のオーナメントが販売されているので、そのようなものを選ぶのがおすすめです。
もしお手持ちのフィギュアなどを使って水槽をレイアウトしたい場合は、水槽の背景や周囲に手の混んだ装飾をほどこしてみてはいかがでしょうか?
詳しいやり方は以下の記事でご紹介していますので、是非参考にしてくださいね。
ガラス玉
ガラス玉は見た目がキレイなので、金魚鉢や小型水槽でレイアウトされることが多いです。
しかしツルツルとしたガラス玉はバクテリアが住み着かず、汚れが溜まりやすくなってしまうというデメリットがあります。
大きな魚はガラス玉を飲み込んでしまったり、水中で光が反射して魚にストレスを与えてしまうこともあり得るので、長期飼育を考えている場合は入れないほうが無難です。
レイアウト物はアクアリウム用を使おう
アクアリウム用として製作・販売されているものには意味があります。
それは、長期の使用に耐えることができ、有害な物質が溶け出さないということ。
十分に検証されたものだけが、水槽用の商品として販売されているのです。
自然から採取したものをきちんと下処理して使う分には問題ありません。
しかし、水槽の管理にまだ慣れていないうちは、アクアリウム用品を使って水槽をレイアウトしてみるのがおすすめです。
まずは比較的簡単なレイアウトとして、水槽用にアク抜き・下処理のされた流木や石などを配置してみるのはいかがでしょうか?
流木に水草が活着しているタイプであれば、より自然に近い雰囲気を演出できます。
アクアリウム初心者の方にもおすすめのレイアウト方法を特集した記事がありますので、お役立てくださいね。
まとめ:熱帯魚水槽に入れないで!入れがちだけど注意したいアイテム5つ!
自然から採取した流木や手持ちのフィギュアなどは、そのまま水槽に入れてしまうと水質に悪い影響を与える可能性があります。
水槽の管理に慣れてないうちは、安全性がきちんと保証された水槽用の商品をレイアウトしてみるのがおすすめです。
一方、水草を採取した場合はそこまで神経質にならなくても水槽に入れることができます。
川や田んぼで水草を採取したときはカルキを抜いた水に1日浸けて生き物の卵や泥などを取り除き、水槽に植えて育成してみましょう。
田んぼに生えている水草を特集した記事や水槽のレイアウトを変更する際の必需品についてご紹介した記事もありますので、是非読んでみてくださいね。

トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!
コメント
ライブロックとか野生採取とか
知らないのかこの著者
この記事でご紹介した入れてはいけないものは、アクアリウムに適しているかわからない・保証されていないものです。
野生採取物も、独自に水槽に取り込み過ぎるとバランスを崩すことがありますので、注意喚起として書かせていただきました。
わかりにくく、すみません。