メダカの飼い方
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青水(グリーンウォーター)の作り方の基礎編!メダカなどに最適な濃度とは

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青水(グリーンウォーター)は、植物プランクトンを豊富に含んだ水のことです。

植物プランクトンはメダカや金魚のオヤツ、稚魚の餌に最適なことから、主に稚魚の育成やビオトープでの飼育に活用されます。特に、稚魚の育成においては常に周りに餌がある環境が望ましいため、グリーンウォーターが理想と言えるでしょう。

青水は飼育水に植物プランクトンを増殖させることで作り出すことができますが、傷んだ水と見分けがつきづらい上に、プランクトンの濃度にも気をつけなくてはなりません。

ここでは、青水(グリーンウォーター)の作り方と注意点をご説明します。初心者の方でも再現できる方法ですので、メダカや金魚の飼育で青水作りに挑戦される方は参考にしてみてください。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとに青水(グリーンウォーター)の作り方を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

植物プランクトンが豊富に含まれた青水は、メダカや金魚の飼育や稚魚の育成など、生体の健康維持にとても良い飼育環境です。
作り方は難しくありませんが、最適な環境を維持するのには少々コツがいりますので、状態をよく把握しながら管理しましょう。

この記事では実務で得た知識を元に、青水(グリーンウォーター)の作り方と注意点を合わせてご紹介します。

グリーンウォーターについてを動画で解説!

青水の作り方については動画でもご覧いただけます。

東京アクアガーデンではYouTubeチャンネル『トロピカチャンネル』を公開しています。
メダカ飼育の疑問や病気、稚魚のより良い育て方を動画でわかりやすく解説しています。

トロピカチャンネルYoutube

青水(グリーンウォーター)の作り方


青水は植物プランクトンが増殖した緑色の水のことですので、作り方もそのまま、水の中に植物プランクトンを入れて増やすことになります。

植物プランクトンを水に繁殖させる方法は以下の2通りです。

  • 濃縮クロレラを添加する
  • 自然に増えるのを待つ

どちらにもメリットとデメリットがあるので、実践しやすい方法で作ってみてください。

濃縮クロレラを添加して青水を作る

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クロレラは植物プランクトンである緑藻類の1種で、クロレラ(もしくはミドリムシ)を増やすことで良質な青水を作ることができます。

クロレラは『濃縮クロレラ』という商品名で販売されており、インターネット通販で入手可能です。クロレラも生ものですので、青水にするならば鮮度が良いものを使うことをおすすめします

濃縮クロレラで青水を作る手順は、

  1. 酸素が豊富な飼育水に濃縮クロレラを添加する(飼育水10Lあたり1ml)
  2. かき混ぜて日光の当たる場所に置く

だけです。効率良く増殖させるためには硝酸塩などの養分が必要なので、生体を飼育していた飼育水を使用すると良いでしょう。
植物プランクトンの増殖には日光が重要です。光合成を促すことで効率的に増えていきますので、日の当たる場所に容器を置いておきます

また、クロレラ自体は37度~40度程度の水温でも死滅することはありませんが、高水温は酸欠を引き起こしたり、想定外の藻類の増殖につながったりすることがあります。そのため、水温30度程度を上限としておくと安全に管理がしやすいです。

暑い季節に青水を管理するときには、水温が上がり過ぎないよう、

  • すだれをかける
  • 足し水をする

などの高水温対策を徹底するようにしてください。

底砂や水草は不要

濃縮クロレラを使用して青水を作る場合、容器の中に底砂や水草を入れない『ベアタンク式』の環境で作ることをおすすめします。

というのも、底砂に棲みつく硝化バクテリアや水草は、植物プランクトンの増殖に必要となる酸素や栄養分を消費してしまうのです。
余分な要素を取り除き、植物プランクトンに十分な栄養をあたえることで、効率よく青水を作ることができます。

悪い青水(藍藻類)もあるので注意

青水と似たような水に見えても、状態の悪い水である場合があるので注意が必要です。

これは、青水とは異なり藍藻類(シアノバクテリア)が増えてしまった状態で、毒性があったり酸欠の原因になったりと生体に悪影響を与える可能性がある危険なものです。

藍藻類の青水はドロッとしていて不快な臭いがするので、簡単に判別することができます。
青水の状態をよく見極めて、飼育に活用することが大切です。

自然に作る方法

青水は濃縮クロレラを使わなくても、作ることができます。クロレラやミドリムシは環境を整えれば自然発生するため、そのまま上手に増やすことができれば自然と青水に変化します。

ただし、この方法は完成までに2~3ヶ月程度の時間を要する可能性があるため、時間に余裕のある時に試してみてください。

自然にクロレラやミドリムシを発生させる方法は、エアレーションしながら飼育水を日向に置いておくだけです。

養分である硝酸塩のほどよく入った飼育水が最適ですが、

  • 水草を痛めて入れる
  • ハイポネックスなど液肥を養分として投入する

といった方法もあります。

自然に作る方法は時間がかかるものの、一度作ってしまえば次からは、その青水を元にして新しい青水を作ることが可能です。
ただ、この方法は管理が難しく、作成中に水質が悪化して状態が悪くなってしまう可能性があるため、安全性という点では濃縮液などを用いて作成することをおすすめします

青水は最適な濃度に保とう!


出来上がった青水は、放っておくと植物プランクトンが増え過ぎて濃度が濃くなっていってしまうのですが、濃すぎる青水には様々な危険があります。

一つ目が酸欠です。植物プランクトンは、夜間は呼吸をして酸素を消費するため、濃い青水は酸欠になる可能性が高くなります。特に天候が悪く、光量が確保できない状態が続くと酸素の消費量は多くなります。

次に、気温が高くなる時期は水が悪くなりやすく(アンモニアや菌が増えやすくなるなど)、雑菌が発生して嫌な臭いがすることも。

水の透明度が下がることで観賞性が悪くなるだけでなく、天敵であるヤゴなどが侵入してもわからない可能性もあります。

これらの危険を避けるために、青水の濃度には気を配りましょう。適切な濃度はの基準は、うっすら底床が見える程度です。
適度な濃度に保つために定期的な水換えを行いながら、酸欠防止のエアレーションをすると良い状態に管理しやすくなります。

稚魚飼育は薄めが良い


稚魚は、免疫力も未成熟なので上記のような危険性を減らすためにも青水の濃度は薄めにすることをおすすめします。

「薄いと餌が少なくなるのでは?」

そう思われるかもしれませんが、濃い青水で飼育するリスクを避けることを優先した方が良いです。餌に関しては、人工飼料やミジンコ・ゾウリムシなどの生き餌を併用すれば問題ありません。

むしろ、青水単体よりもこれらの餌を与えることで、より丈夫に育てることができます。本格的に飼育や繁殖させたい場合は、青水を薄めに維持して、人工飼料や生き餌を適度に与えることが多いです。

青水からミジンコ飼育へのステップアップが可能!


青水に多く含まれる植物プランクトンはミジンコの良い餌になります

ミジンコは少し成長した稚魚や成魚の餌になる生き物ですので、稚魚がある程度育ってきたら、青水をミジンコの飼育に活用していくのもおすすめです。
栄養価の高い青水で飼育すると、簡単に増やすことができます。ただし、青水にミジンコを入れると、すぐに植物プランクトンが食べつくされてしまうため注意が必要です。

餌がなくなるとミジンコの数も次第に減っていき、維持することが難しくなりますので、ミジンコを飼育しているのとは別に青水単体の容器を作っておくことをおすすめします。
ミジンコが入った容器の青水が薄まったら、その都度青水を補充することで、安定して飼育することが可能です。

まとめ:青水(グリーンウォーター)の作り方の基礎編!メダカなどに最適な濃度とは


今回は、メダカや金魚、稚魚の餌になる青水(グリーンウォーター)の作り方と注意点を解説しました。

植物プランクトンを多く含んだ青水は、稚魚期の飼育水に利用すると丈夫な成魚に育成しやすいです。

効率よく青水を作りたい場合は、

  • 濃縮クロレラから作る
  • 自然に作る

この2つから、実践しやすい方法で作ることをおすすめします。

ただ、濃すぎても良くないので、水換えをして薄めに調節することが大切です。良質な青水は稚魚の健康にも良いので、飼育に役立ててみてください。

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執筆者 高橋風帆

アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。

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