どんな生き物にも寿命はありますが、ベタの寿命って何年なのか知っていますか?
ベタは寿命にバラツキがあるのですが、1~5年と言われています。成長期や晩年の年老いたベタとでは、人間の若者と老人のように見た目や反応などに違いがあります。
【若いベタの特徴】
- 動きが早く餌を飛びつくように食べる
- 好奇心が強い
【年老いたベタの特徴】
- 体は大きいがボディカラーが薄くなる
- 泳ぐのが苦手で体力が低い
若いベタは成長期でもあるので、高栄養なものを与える、年老いたベタは水流や水温変化・水深に気を付けるという飼育ポイントあります。
今回はベタの寿命と成長期・老年期の飼育ポイントについてお話ししていくので、飼育の参考にしてくださいね。
目次
ベタの寿命と年齢の見分け方
魚の種類によって寿命は異なりますが、ベタは寿命の幅が広い魚なんですよ。人間のように若い頃は活力にあふれていますが、年老いてくると動きがゆったりとなってボディカラーも若い頃と比べると薄くなっていくといった状態になっていきます。
ベタの基本的な飼育内容については、こちらの記事をチェック!
ベタの寿命は約1~5年!?
どんな魚も飼育環境によっては短命に終わることもありますが、ベタは飼育環境がよくても1年半ほどで死んでしまうこともありますが、長生きだと5年生きることもあるんです。
この寿命の差は環境以外にも、それぞれ親から受け継いだ遺伝と素質によるものに左右されることが大きいです。
成長期・若いベタの特徴
一般的にショップで販売されているベタは孵化してから3~4ヵ月ほどのものが多く、成長盛りなものがほとんど。この成長期の若いベタの特徴を考えてみると、3つの大きな特徴があります。
動きが素早い
成長盛りの若いベタは動きが早く、水面近くにある水草を飛び越えてしまうことがあるほど元気があります。水槽からの飛び出し事故が起こってしまうほど、活力にあふれているんです。
私も飼育していたとき、ちょっとした弾みでベタが水面から跳ねてフタにぶつかっているのを見たことがあります。飛び出し事故防止のために、飼育するときは水槽のフタは必須ですよ!
餌を飛びつくように食べる
若いベタは餌を与えると、お腹がすきすぎていたのかと思わせるほど、待ってましたといわんばかりに飛びつくように餌に食いつくことが多いです。性格によってはゆっくり食べることもありますが、口の中に餌を入れてもぐもぐと咀嚼していることもあります。
一度口に餌を入れて吐き出す場合は、餌が気に入らないか餌が大きすぎて呑み込めない場合があります。餌の大きさを変える・違う餌を与えてみるなど様子を見ながら与える餌を決めましょう。
好奇心が強い
若いベタはとても好奇心旺盛で、人が近づくとすぐに近寄ってきますし、気になるものがあればすぐに近寄っていきますし、フレアリングや威嚇することも多いという特徴があります。
年老いたベタの特徴
飼育をはじめて半年、1年と経過していくと、ベタも当然年老いてきて体の大きさ以外にも若い頃とはちょっと違った特徴が出てきます。
体長は大きいが体色が薄くなる
成長期を過ぎると体長は当然大きくなりますが、鮮やかだったボディカラーがだんだんと色あせて薄くなり、ツヤもなくなってくるんです。あまり意識したことがない、という人はこれから餌をあげるときなどにチェックしていると薄くなるのに気付くのではないでしょうか。
実際私も飼育していたベタは、購入時と飼育開始一年後では色がやや落ちてきていました。人間では髪の毛が白髪になりますが、ベタの場合は色が薄くなるので、見た目で成長期か老年期かを区別することができます。
泳ぐのが苦手になる
オスベタにとって長く大きなヒレはとても重いもので、年老いてくるとヒレを閉じることが多く下げてしまいがちになります。もともとあまり動かないベタですが、さらに泳ぎが苦手になって体力も落ち、ちょっとしたことで水流であおられたり、水面付近を泳ぎにくくなっていくことが多いです。
底などで休みがちになる
泳ぎが苦手になって水面付近にいることができなくなると、自然と水槽の底や水草の葉の上などで休みがちになってしまいます。病気で弱っていることもありますが、老齢でこのような状態になることも多いです。
若い・年老いたベタの飼育ポイント
人間や犬・猫などの小動物のように、ベタも成長期と老齢とでは与える餌も異なってきます。また飼育する環境も配慮する必要があるので、これからお話しするポイントをしっかりと覚えてくださいね。
若いベタの餌は高栄養なものを少なく与える
成長期真っ盛りの若いベタには、市販されている人工餌のほかに、冷凍アカムシのような動物性の高栄養の餌を与えると、成長しやすいです。
しかしベタは与えれば与えるだけ食べてしまうので、1回の量は少なめにしないと、餌の食べすぎで体調を崩してしまいやすいので注意してくださいね。
年老いたベタは水流・水温変化に注意
年老いたベタは若い頃よりも水流や水温の差に弱いので、飼育環境に配慮する必要があります。水流も水温の差も体力を著しく奪ってしまう原因になるので、弱い水流・安定した水温で飼育することが長生きさせることにつながっていきます。
年老いたベタには水深が大切な理由
若い頃と比べると体力が落ち、泳ぐのが苦手になった老齢のベタは、水面付近まで上がることも苦手になってしまいます。そのため餌を食べやすくさせるために、水深は若い頃よりも浅めにしてあげる必要があります。
水深を浅くするということは、水量が減ることにつながって外気温などの影響を受けやすくなるので、水槽飼育であれば水槽用のヒーターなどを使って水温を一定にたもちましょう。ボトル飼育の場合は、エアコンやヒーターなどの影響を受けにくく、水温が安定しやすい場所で飼育します。
若い頃から飼育している容器でも大丈夫ですが、老齢のベタの場合、水深が浅く多めの水量が入る開口部の広い容器がおすすめ。しかし、飼育容器を変えてしまうことでベタが調子を崩してしまったり、体調などを確認しにくくなるのはよくないので、飼育容器は水深に注意するだけで大丈夫です。
まとめ:ベタの寿命と年齢の見分け方!成長期と年老いたベタ飼育のポイント3つ!
ベタの成長期と老齢期の特徴と、それぞれの飼育ポイントについてお話ししました。
実際に飼育していて今まで意識したことがなかったけど、言われてみれば…と思う人は多いのではないでしょうか。
少しでも長生きさせるためには、それぞれの時期に見合った環境と餌で飼育してあげる必要があります。日ごろからベタの体調や動きなどをマメにチェックして、それぞれの時期に見合った飼育環境を作って少しでも長生きさせてあげてくださいね。

水槽のプロ トロピカライターの杠葉 狼です。
アベニー・パファーやバジスバジスなど小さくて綺麗な熱帯魚やベタ、ブラックゴーストなどちょっと変わった熱帯魚が好きです。
熱帯魚飼育初心者さんにお役に立つ記事を書いていきます。