メダカはアクアリウム初心者さんや生き物飼育初心者さんでも飼育が容易ですが、水槽の設置や安全に始めるコツをしっかりと押えないと失敗してしまうことも多いです。
メダカ水槽の設置の注意点や、安全に始めるコツには次のようなものがあります。
【メダカ水槽設置の注意点】
- メダカ水槽は意外と重量がある!
- 直射日光は、ほどほどに必要!
- 水温変化が大きな場所への設置は控える
- コケが生えやすい条件を知る
- 振動・騒音が大きい場所には置かない
【メダカ水槽を安全に始めるコツ】
- 安定した環境に設置する
- ネコを飼育している場合はフタを工夫しよう
- 水換えの導線を考える
- メダカの隠れ家は必ず作る
今回はメダカ飼育を始める前に知っておきたい、メダカ水槽設置の注意点とメダカ水槽を安全に始めるコツについてお話ししていきます。
目次
メダカ水槽設置の注意点
プラケースでも飼育可能なメダカですが、水槽の設置場所にはちょっと注意が必要です。
金魚や熱帯魚より簡単に思っているアクアリウム初心者さんは多いですが、水槽の重さや適切な設置場所をしっかりと理解していないと、メダカ飼育が上手くいかないこともあります。
メダカをお迎えする前に、メダカ水槽設置時の注意点をチェックしておきましょう!。
メダカの基本的な飼育方法については、こちらの記事を参考にしてください。
メダカ水槽は意外と重量がある!
小さな金魚鉢やプラケース・小瓶などで飼育する場合は比較的軽量なことが多いですが、ガラス製の水槽の場合はそれだけでもそれなりに重さがあります。水や底砂などを入れると水槽は見た目以上に重くなり、サイズによっては一人で持つことができないことも珍しくありません。
飼育に使用する水槽の素材でも重さが異なり、ガラスとアクリルとではかなり差が出ますし、大きさによっても違いが出てきます。まずは使用する水槽の素材と重さなどをしっかりと把握しておきましょう。
水槽の素材による様々な違いはこちらのページで解説しています。
水槽の重さの計算はこちらのページでできますよ!
メダカ飼育でも、水槽のサイズによっては水槽台が必要になってくることもあります。設置場所の床や棚がしっかりと水槽に耐えることができるか、耐荷重をチェックすると良いですよ。
水槽台の必要性や水槽の設置場所については、こちらのページをチェック!!
市販品で気に入った水槽台がない場合や、使用したい水槽サイズに合う物がない場合は、オーダーメイドで専用の水槽台を作ることも可能です。
東京アクアガーデンでは、無料で相談・お見積りをしています。デザイン性の高い水槽台が欲しい・オリジナルの水槽台を作りたいときは、是非お問い合わせくださいね。
直射日光は、ほどほどに必要?!
コケの発生原因になったり、水槽内の水温の上昇原因にもなるため、通常のアクアリウムでは出来るだけ避けたほうがよい直射日光。
しかし、メダカは日光に含まれている紫外線を浴びることで色揚げしたり、体内のビタミンなどを作ったりするので、健康に成長させるには、日光を適度に浴びせると効果的です。そのため、メダカ水槽の設置場所は、日当たりが良くほどほどに日光が当たる場所がおすすめです。
目安が難しいですが、あまりに強い日光が当たる場所では水槽の劣化や水温の急変がおこるため注意しましょう。窓際は良さそうですが、日光が強すぎますし、外気温が下がると水温に影響が出やすいです。
設置場所が暗い場合には、メダカのバイオリズムに影響し、繁殖などが上手くいかないことがあります。水槽用の照明で代用できますので、必ず設置してあげましょう。
日光を上手く利用することについては、こちらの記事を参考にしてくださいね。
メダカ用のおすすめ水槽用照明については、こちらの記事をチェック!
水温変化が大きな場所への設置は控えよう
上記とやや矛盾を感じるかもしれませんが、メダカ水槽は直射日光が長時間当たる、エアコンの風が直接当たるなど、1日の中で水槽内の水温差が激しくなる場所への設置は避けましょう。
あくまで、直射日光が強く当たりすぎる場所です。窓からやや離れているくらいがちょうど良いです。廊下、玄関なども夜は冷えることがありますから注意です。
人間と同じようにメダカも気温の上下が激しいと、体調を崩してしまいます。そのためなるべく水温変化の幅が少ない場所に設置してあげましょう。
夏場水温が上がり過ぎる場合には、水槽用クーラー、冷却ファンなどを使う・冬の水温低下対策は水槽用ヒーターを使いますが、風が直接水槽に当たらなければ、エアコンでの室温調整も有効です。
水温対策や水槽用のクーラー、ヒーターについてはこちらの記事をチェック!
コケが生えやすい条件
トロピカ内のほかの記事でもお話ししていますが、日光はコケが生える原因になります。
【コケが生えやすくなる条件】
- 強い日差し(直射日光や水槽用の照明など)
- 水中に多くの栄養分が含まれている
一度生えてしまったコケは、クリーナーなどで取り除くなど人の手で取り除くか、コケを食べてくれる生体を水槽内に入れるといったことが必要になってきます。
日光の当たる場所に設置するとどうしてもコケが生えてきますし、水槽用LEDでもやはりコケは生えてきます。
こまめな水換えと掃除をおこなうことで、きれいな水槽を維持できます。水中の栄養分(コケの餌)が過剰にならないように水換えを行うのがポイントです。
メダカ水槽の小まめなメンテナンスは、メダカの成長をしっかりと見ることができるだけでなく、体調不良や卵の早期発見などもしやすくなるのでおすすめです。
ただ、やり過ぎるとメダカにストレスを与えてしまうことになりかねないので、様子を見ながらおこないましょう。
メダカ水槽に生えるコケの種類や対策、水槽のメンテナンスについてはこちらの記事をチェック!
振動・騒音が大きい場所にはおかない
水中にいるから音や振動は分からないと思っていませんか?
メダカなどの魚は水中にいても、水槽外からの音や振動に意外に敏感です。人どおりが多くてうるさい場所や、水槽にぶつかりやすい場所などに設置すると、メダカにストレスを与えてしまいます。
メダカ水槽は静かで振動の少ない場所に設置しましょう。小さなお子さんがいるご家庭では、子どもが水槽をたたいたりしないよう注意するのもお忘れなく!
メダカ水槽を安全に始めるコツ
メダカ水槽を設置するときに気を付けることについてお話ししてきましたが、ここからはメダカ水槽を安全に始めるコツについてお話ししていきます。ほかの生き物を飼育するときにもこのコツは当てはまるものが多いので、アクアリウムの基本としてくださいね。
安定した環境に設置する
「安定した環境」とは、水温変化が少ない・静かな環境というほかに「急激な水質変化がない」、「水槽が水平に設置できている」というものも含まれます。
- 1日の温度差(水温)の幅が少ない
- 大きな音や振動がない
- 急激な水質変化がない(※)
- 水平で耐荷重が十分な場所に設置する
この4つが揃っているのが理想の良い環境といえますね。
※室内飼育での、『水質変化がない』とは水換えの量によります。環境というより飼育者の匙加減によるのですが、安定した飼育には必須条件なので加えました。
ネコなどの小動物を飼育している場合はフタを工夫しよう
犬や猫など小型動物を屋内で放し飼いしている場合は、水槽にフタを設置しましょう。
動物は賢いので、軽くフタを置いただけでは、ずらしてしまったり、水槽内に足や顔を突っ込むなどして、悪戯することもあります。
フタを固定したり、水槽の上に網やカゴなどをかぶせるなどして、屋内飼育しているペットの悪戯防止対策をすることも考えましょう。
こちらの記事は屋外飼育用の対策ですが、参考までにご覧ください。
水換えの動線を考える
「水換えの動線」とは、水槽の水換えをするときの動きのこと。水槽が蛇口から離れている場所にメダカ水槽を設置してしまうと、水の入った重いバケツ(または飼育容器)を持って移動しなければなりません。
メダカ水槽が2階で、蛇口が1階にしかないときなど、水の入った重いバケツを持っての移動は大変ですよね。また廊下に障害物があって避けて通らなければならないような場所も、実際に水入りバケツを持って通ると大変だったりします。
メダカ水槽は、水換えなどをおこないやすい場所に設置するのが理想的です。
メダカの隠れ家は必ず作る
これは熱帯魚などでもお話ししていますし、メダカの基本的な育て方や卵についての記事でも触れていますが、「隠れ家」は必ず作ってあげましょう。
昔からメダカと相性が良いといわれているマツモやカボンバなどの水草や、水槽用のアクセサリーなどで隠れ家は簡単に作れます。
隠れ家があることで人の目を避けたり、いじめられたときに逃げ込むことのできる場所ができるので、メダカのストレスを減らして、健康な状態で育てやすくなります。
また水草は産卵場所にもなるので、水槽に少しでもいいから入れてあげましょう。
メダカ水槽設置の注意点!メダカ水槽を安全で上手に始めるコツを解説します
今回アクアリウム初心者さんに向けてお話しした、メダカ水槽を安全で上手に始める方法は、他の生き物にも該当する部分が多いです。 しっかりと今回お話ししたポイントを覚えて飼育していけば、メダカ飼育で失敗しにくくなりますよ。
メダカ飼育のコツやポイントはまだまだあるので、トロピカ内にあるほかのメダカ記事もお時間のある時にチェックしてみてくださいね。

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