金魚を飼育する上で、最も大切な項目と言っていいのが「エサやり」です。
餌の与え方しだいで金魚の成長サイズを左右することもできますし、健康を維持することもできます。
金魚のエサは基本的に腹7分目程度に抑えたほうが、健康に害を与えずに済みます。多くの量を一度に与えるより、少なめの量をこまめに回数を分けて与えるのがポイントです。
ぜひ金魚のエサやりポイントを覚え、長寿の金魚に育ててあげてください。
目次
金魚のエサやりポイント3つ
まずは、「金魚のエサやりポイント」を3つご紹介します。
- 金魚の腹7分目を意識する
- 少ない量をこまめに与える
- 消化不良になったら絶食させる の3つです。
どうしてなのか、理由を添えて下で具体的に解説します。
金魚の腹7分目を意識しよう!
人間でもそうですが、満腹というのはあまり健康によくありません。
満腹や食べ過ぎの状態だと消化が大変になるので、胃腸に負担をかけ過ぎてしまいます。また、多く食べればたくさん排泄物がお腹にたまりますので、便秘になることもあります。
たくさん排泄物が生じれば、それが水槽内に浮遊しますので、水質の悪化スピードがアップしてしまいます。水質が悪化すれば悪臭、コケの発生、病気の発生につながります。
実は満腹はデメリットが大きい!ということを理解しておきましょう。
少ない量をこまめに与える
金魚はとても食いしん坊で、エサを食べた分だけ成長速度も早まります。
ですから「金魚を大きく成長させたいからエサをたくさん食べさせたい!」というケースもありますね。
そういった場合は一度に多くの量のエサを与えるのではなく、少な目のエサを何度も与えるほうが消化効率が良くなりますし、胃腸への負担も軽くなります。
消化不良になったら絶食!1粒から与えよう
気をつけていたのに消化不良になってしまった…という時は3日程度の絶食を行いましょう。
魚は基本的に、エサを与えすぎるのは良くありませんが、適度な絶食は健康につながります。絶食させることで疲れのたまった胃腸を休め、機能を回復させることができるのです。
3日程度の絶食のあとは、1日1粒の給餌からスタートです。人間も病気が快復したらおもゆやおかゆからスタートするのと同じですね。
1日1粒でも元気そうにしていたら、徐々にエサの量と回数を増やしてください。それで調子が悪くなったらまた1日1粒から戻していく感じです。
「どうなったら調子が悪いのか判断が難しい」という方は下のリンクを参考にしてください。
金魚のエサの適量とは
では、金魚のエサの適量とはどのくらいなのでしょうか?具体的に見ていきましょう!
金魚が1分前後で食べきれるのが適量!?
基本的には、「与えてから1分前後で全部の量を食べきれる」のが適量と言えます。
ただし複数の金魚を飼育している場合、どの個体もエサにありつけているかは注意してみてあげましょう。気の強い子だけが食べてしまい、大人しい子が食べられないというケースもあります。
エサの前後のお腹のふくらみ具合を見るのが一番確実です。
エサが少ないときの見分け方
エサは少な目か…でも足りていなかったらどうしよう、心配だな、という方のためにこちらの項で「エサが足りていない場合の目安」を解説します。見るべきポイントは2つで
- フンがごくわずかである
- 成長速度が遅い となります。
フンがごく僅か
フンの量が少なすぎる、細くてすぐ切れてしまうという場合は、エサが少なすぎるかもしれません。
食べた量とフンの量は比例しますので、普段からよく観察し、適度なフンのサイズを知っておきましょう。一般には2~3cmのフンが正常と言われています。
成長速度が遅め
エサが少ない場合、成長速度は遅くなります。
その金魚の年齢にもよりますが、若い金魚なのに成長が遅い場合はエサが少ないと考えて良いでしょう。
エサが多いときの見分け方
では逆に、エサが多い時はどういった兆候が見られるでしょうか。注視すべきポイントは
- フンが太く長い
- 水が汚れやすい の2点になります。
フンが太く長い
上記のリンクにもありますように、正常とされるフンは2~3cmです。それよりも長いフンをしている場合、エサが多い、便秘気味であると言えます。胃腸に過度な負担がかかっているかもしれません。
水が汚れやすい
フンをたくさんすると、当然水が汚れやすくなります。
底砂を敷いているとフンがその下へ入り込んで目立たないかもしれませんが、水質検査を行うことで水の汚れは確認できます。
こういった試験紙を用意しておくと、いつでもさっと水質検査ができて安心ですね。
また、フンが底砂の下に溜まってしまっている場合、こちらのようなアイテムがあるとラクに掃除ができますのでおすすめです。
底砂に先端を差し込んで、灯油のポンプのように押すだけでゴミを吸い上げることができますよ!
目立つところで浮遊しているフンであれば網でさっとすくってしまうのが一番手っ取り早いですね。
まとめ:金魚のエサやりポイント3つ!適量とは!実は少ない・与えすぎているのか
金魚のエサの量が適度なのかどうか、もし少なすぎたら、多すぎたらどういったことが起こるかなどについて解説しました。
空腹でも可哀想ですし、病気になったらもっと大変ですから、金魚のエサやりのコツを把握して大切な金魚を快適に育ててあげたいものですね。

水槽のプロ トロピカライターの高井です。
遺伝子学が専門分野で、高校の理科教師として、日々、生徒たちに自然の偉大さを教えています。
アクアリウム全般が好きで、現在はアベニーパファーのトリコ。
ピンセットでアベニーにアカムシを食べさせるのが日々の癒しです。