底床はアクアリウムをする上でかなり重要なアイテムです。
水槽の雰囲気に合った底砂を敷けばその分インテリア性が向上しますし、濃い色のものであれば色揚げ効果も期待できます。
他にも水質維持に重要なバクテリアの住処になるなど多くの役割を担う底床材ですが、実は生体によって適した底砂の種類が異なるということをご存知でしょうか?
たとえば砂を掘る習性のあるコリドラスであれば大粒の砂利よりも細かい砂の方が適していますし、エビ水槽には水質安定に特化した専用ソイルを敷くのがおすすめです。
今回は生体別におすすめの底砂について解説をしていきますので、水槽の立ち上げを考えている方などはぜひこちらのページをお役立てください。
目次
生体別!底床材のおすすめと専用底砂
それではさっそく、今回は以下4種類の魚たちに適した底砂についてご紹介していきます。
- メダカ
- 金魚
- コリドラス
- エビ
これらの生体を飼育予定の方は、適した底砂をしっかりとチェックしておきましょう。
メダカの底床材
まずは飼育も繁殖も容易なアクアリウムの入門種、メダカに適した底床材についてご紹介していきます。
今回おすすめするのは以下の2種類の底砂です。
- 大磯砂
- メダカの専用底砂
それぞれ解説していきますので、しっかりと確認しておきましょう。
大磯砂
メダカにおすすめの底砂としてまず挙げられるのが、大磯砂です。
大磯砂とは簡単に言うと、海岸で採取された砂利のことを指します。
汚れたら結構しっかり目に洗っても崩れず半永久的に使い続けられるという点が、大磯砂を使用する最大のメリットです。
大体は黒っぽい色をしているので、明るめの体色、またはラメの入ったメダカを際立たせるのにはぴったりですね。
水槽をシックで高級感のある雰囲気に仕上げることができます。
メダカの専用底砂
メダカの稚魚は体が非常に小さく、プランクトンなどが主食となります。
そんなプランクトンの発生を促し水質維持の役割を担うのが、メダカ専用ソイルです。
ソイルのデメリットと言えば、大磯砂などとは異なり一定期間で交換が必要となる点ですね。
もともとは土を焼き固めた底床材なので、使い続けると崩れてきてしまいます。
しかしメダカの繁殖や改良も視野に入れて飼育するのであれば、養分が豊富で水草も育てやすい専用ソイルを使用するのがおすすめです。
金魚の底床材
続いては金魚の飼育に向いた底床材について解説していきます。
ご紹介するのは以下の2種類です。
- 大磯砂
- 五色砂利などの玉砂利
金魚水槽にとって底砂は必須アイテムというわけではないため、目指している水槽環境や飼育スタイルに合わせて取り入れてみましょう。
大磯砂
金魚飼育に最適なのは大磯砂です。
餌を食べ大量にフンを出す金魚飼育において、いかに念入りに底砂掃除をできるかが水槽環境の良し悪しを左右します。
そのようなとき、耐久性に優れた大磯砂は大活躍です。
金魚に定番の投げ込み式フィルターとの相性も良いですし、水質維持に欠かせないバクテリアの住処にもなります。
大磯砂は先ほどもご紹介したように、メダカやその他多くの観賞魚に適した非常に扱いやすい底床材と言えますね。
五色砂利などの玉砂利
金魚水槽を和の雰囲気に仕上げたい場合は五色砂利を敷くのがおすすめです。
砂利の表面がつるつるとしているためバクテリアが定着しづらいのですが、鑑賞性には大変優れています。
金魚は底床材を掘り返す習性があるため、口を傷つけないように角の丸い玉砂利を使用しましょう。
コリドラスの底床材
続いてご紹介するのは、コリドラスに向いた底砂について。
おすすめなのは
- 田砂
- コリドラス用の細かい砂
こちらの2種類の底床材です。
コリドラスは通称“もふもふ”と呼ばれる独特な餌の食べ方をするので、餌を食べやすいサラサラとした砂を選んでやりましょう。
田砂
底棲魚であるコリドラスにとって、底砂は必要不可欠。
そんなコリドラス飼育にまずおすすめしたいのが、田砂と呼ばれる底砂です。
田砂はその名の通り田んぼから採取された砂のことで、田んぼの土から粘土質の部分を除いて残った細かい粒子が使われています。
粒の角が取れて丸みを帯びているためコリドラスの口を傷つける心配がなく、比重も重いので砂が舞い上がりにくいのも嬉しいポイントです。
コリドラス用の細かい砂
底棲魚専用の底砂(ボトムサンドなど)も、コリドラス飼育者にとても人気です。
ボトムサンドは粒が細かく軽いのを売りにしている商品のため、砂がやや舞い上がりやすいという特徴があります。
そして先ほどご紹介した田砂と異なり、水槽に入れる前によく洗って濁りを取り除く必要があるので注意しましょう。
砂粒は全体的にオレンジ色をしているため、よく洗ってから使用すればとても綺麗で明るい雰囲気の水槽に仕上げることができます。
エビの底床材
最後にご紹介するのはシュリンプ水槽に向いた底床材について。
エビは水質の変化に弱くpH6.5前後の水質を好むため、弱酸性の水質を維持しやすい
- 吸着系ソイル
- エビ飼育専用ソイル
などの底床材がおすすめです。
吸着系ソイル
エビは水質変化に敏感なため、水槽内の有害物質や流木から出たアク・色素などをこまめに取り除いてやる必要があります。
そんなときに役立つのが吸着系ソイルです。
ソイルは一粒一粒が多孔質な構造をしているため、飼育水に含まれる有害物質や余分な栄養素などを吸着し、水質を安定させる働きをもちます。
栄養系ソイルと比較するとコケが発生しづらいというのも、吸着系ソイルの特徴です。
エビ飼育専用ソイル
エビの飼育だけでなく繁殖・ブリーディングなども考えている場合は、シュリンプ専用ソイルを使用しましょう。
エビ飼育専用に作られた底床材のため、多くのエビが好むpH6.5付近で水質を安定させることができます。
ご紹介しているレッド・ビー・サンドは立ち上げ速度がかなり早いことでも有名で、使用を開始してからわずか3時間程度でレッドビーシュリンプを入れることができるようです。
今までエビ水槽の立ち上げに時間がかかっていた方は、一度こちらの商品を試してみてはいかがでしょうか?
好みの水質を維持できる底床を選ぼう
底床材は基本的に、生体に適した水質を維持できるものであれば何を使用しても大丈夫です。
たとえばコリドラスの“もふもふ”が見たいのであれば細かい砂がおすすめですが、底床の通水性を最優先したいのであれば大粒の大磯砂を使用しても問題はありません。
水質の維持を念頭に置き、あとは飼育者の好みや飼育の目的、底砂に期待する効果などに応じて選んでみましょう。
まとめ:専用の底床材特集!メダカ、金魚、コリドラス、エビなど生体別の底床材!
今回は底床材特集ということで、生体別におすすめの底砂についてご紹介をしてきました。
底床には水質維持や色揚げ効果の他に、インテリア性が増したり、生き物たちの可愛らしい仕草を観察することができるなど、さまざまな役割があります。
生き物によって好みの水質や落ち着く飼育環境が異なりますので、生き物に寄り添った最適な底砂を選んでやりましょう。
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トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!