水草の育成にはソイルが一般的ですが、大磯砂でもきれいな水草水槽を作ることができます。
しかし、大磯砂はソイルとは違い硬く養分も少ないので、どんな水草でも育てられるわけではありません。
大磯砂で水草を育てるには、照明やCO2、肥料など、大切な要素がいくつかありますが、中でも「大磯砂に向いた水草」を選ぶことは外せないポイントです。もし、大磯砂で水草が育たたないとお悩みの場合は、水草の種類を見直してみると良いですよ。
そこで、今回は理由と合わせてソイルより大磯砂が向いている水草の種類をご紹介します。
目次
大磯砂と相性がいい水草5選を動画で紹介!
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
水草の育成にはソイルが向いているとされていますが、実は大磯砂でもきれいに育てられる水草があります。
こちらの動画では、トロピカプレゼンター・ぶっちーが大磯砂で育てられる水草5種類と育成方法、コツなどをご紹介しています。
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大磯砂が向いている水草5選
大磯砂を底床にして水草を育てたい場合は、次の5種類がおすすめです。
- ポゴステモン・バンビエン
- アルテルナンテラ・レインキー
- アマゾンチドメグサ
- ロベリアカーディナリス
- ルドウィジア オバリス
大きさ(前景・後景)の違いはもちろん、葉の形状が特徴的だったり、赤色だったりなど、好みの水槽に適した水草をそろえることが重要です。
水草の配置やバランス、レイアウト方法が知りたい方はこちらの記事をおすすめします。
ポゴステモン・メンメン
大型に成長する有茎草で、そのボリュームを活かして後景草として水槽を彩ることが多い水草です。
光量や水質にうるさくなくとても丈夫なこともあって、硬度が上がりやすい大磯砂でも育成することができます。肥料がなくても問題ありませんが、添加することでより背丈が高く立派になります。
大磯砂は栄養が少ないので、60cm程度の水槽でもトリミング少なめで長期間楽しみことができますよ。
すぐにボリュームが出せる成長が早い水草については、こちらの記事がおすすめです。
アルテルナンテラ・レインキー
赤い葉が目を引く水草です。
有茎草で中景草としてレイアウトに用いることで、アクセントになります。大磯砂でも問題なく育成できますが、CO2を添加するとよりきれいに育ちます。
光量も同様に、育てるだけであれば特別強力なものは必要ありません。より良い状態で安定させたい場合は、光量の多い照明を用意しましょう。
成長速度は比較的ゆっくりです。
赤い水草については、こちらの記事がおすすめです。
アマゾンチドメグサ
初心者におすすめされることが多い育てやすい水草です。
丸い葉がかわいらしい有茎草で、中~後景草に向いています。大磯砂で育成することが可能ですが、根張りがやや弱いので、細目の粒がおすすめです。
光量は普通で問題なく育ちますし、肥料も特別必要ありません。ただ、良い条件で育成すると間延びすることなく大きな葉を持つようになります。
CO2を添加すると状態が安定しやすいです。
中景草向きの水草については、こちらの記事がおすすめです。
ロベリアカーディナリス
楕円形の葉を持つ有茎草です。
明るめの緑色がきれいで、前~中景草として人気があります。成長が遅いので、トリミングに迫られずゆっくり育成したい場合におすすめです。
普通の光量、CO2添加なしでも育ちますが、葉の色があせている場合は肥料を添加すると鮮やかな緑色になります。
硬水よりの水質では葉が丸くなりやすく大磯砂で育成するとより特徴的になりますが、そのあたりは好き好きともいえます。
水草の色を濃くする方法については、こちらの記事がおすすめです。
ルドウィジア オバリス
ピンク・赤みの強い水草で、条件が難しい赤い水草のなかでも育てやすい種類です。
中~後景草としてレイアウトに用いられることが多く、緑の水草をより映えさせるアクセントとしても重宝します。成長が速いのでトリミングは必要ですが、CO2や肥料がなくても育成できます。
ただ、光量が必要なので、照明は水草の育成に向いたタイプが良いでしょう。
水草育成用の照明については、こちらの記事がおすすめです。
大磯砂で育てられる理由と特徴
大磯砂はソイルとは形状・性質ともに大きく異なるので、すべての水草が育てられるわけではありません。
育てられる水草の理由と特徴は次の2つです。
- 葉から栄養を吸収しやすい
- 根の張りが良い
大磯砂で育成する水草の条件として外せないポイントなので、導入を検討中の場合は把握しておきましょう。
水草育成用の照明については、こちらの記事で解説しています。
葉から栄養を吸収しやすい
大磯砂での栽培に向いた水草は「葉」から栄養を吸収しやすいという特徴があります。
大磯砂はソイルのような土ではなく砂利なので、栄養が少ないです。根から栄養を吸収する割合が多いタイプの水草は栄養が足りず、うまく育たないことも少なくありません。
もちろん、育成できないこともありませんが、適宜肥料の添加が必要になります。
根の張りが良い
根の張りが良い水草が大磯砂には向いています。
ソイルと比べると固い土壌になるので、水草が根を張るのに適した底床とはいえません。根の張りが弱い種類ではしっかりと根を張ることができず、育成面でもレイアウトとしても安定しにくいです。
根張りが良い水草であれば、大磯砂であっても力強く根を張ってくれます。また、大磯砂は荒目よりも粒の小さな細目を選ぶと安定しやすいので、より水草を育てやすいです。
CO2添加はあったほうが良いのか?
今回ご紹介した水草であれば、CO2を添加しなくても育成できます。
ただ、添加した方が活性化して色が鮮やかになったり、葉が広がったりなど、きれいに育ちます。
強いていえば、「アルテルナンテラ・レインキー」の赤色を引き出したい場合にはCO2を添加した方が良いでしょう。
CO2添加については、こちらの記事で解説しています。
まとめ:ソイルより大磯砂が向いている水草の種類!理由も解説します
今回は大磯砂が向いている5つの水草をご紹介しました。
- ポゴステモン・メンメン
- アルテルナンテラ・レインキー
- アマゾンチドメグサ
- ロベリアカーディナリス
- ルドウィジア オバリス
大磯砂は安価で手に入りやすいこともあって、底床にしている人を多くみかけます。
ただ、本格的に水草の育成を始めたいと思い立っても、ソイルへ交換することが面倒で二の足を踏んでいる人も少なくありません。
そのような場合は、ご紹介した水草から選択して大磯砂をベースとした水草水槽を作ってみてはいかがでしょうか。
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トロピカライターの高橋風帆です。
アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。
魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。