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コケと水流!水流を調整してコケを抑制しよう!正しい水流の考え方を解説

水槽を管理する多くの人々を悩ませるのが、コケの発生
対策を怠るとあっという間に水槽がコケだらけになってしまい、掃除にはかなりの労力を使います。

この厄介なコケの発生ですが、実は水流を調節することである程度のコケは抑制できるということをご存知でしたか?
水流が水槽全体に行き渡った水槽ではコケが繁殖しづらく、水槽を長期間美しく保つことができるのです。

今回はコケの抑制に効果的な水流の強さやレイアウトのコツ、水流を調節するためのアイテムなどについてご紹介をしていきます!

コケと水流の関係を動画で解説!

この記事の内容は動画でもご覧いただけます。

コケが生えやすい水流や抑制する考え方を音声付きで解説しています。

そのコケは水流が原因です!水流を調整してコケを抑制しよう!プロの水流はこれだ!

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水流でコケの生え方が変わる!


コケは水流が強く当たる場所に生えやすく、水流が弱く淀んでいる場所には藍藻が生えやすいという性質を持ちます。
まずは水流の強さによってコケの生え方が異なる理由を解説していきますので、しっかりと確認しておきましょう。

水流が当たる場所=コケが生えやすい

水流が当たる場所は栄養がたくさん運ばれてくるため、コケにとっては絶好の繁殖地です。
特に水流が強く当たる部分には、硬くて取り除くのが困難な黒髭ゴケが生えやすい傾向にあります。

詳しくは後述しますが、コケの発生を抑制するには栄養となるアンモニアや餌の食べ残し、余分な水草用の肥料を水換えで排除するのと同時に、水流の強さや向きにも気をつかうことが大切です。

水流が弱いと藍藻が生えやすい

一方、水流が弱く淀んでいるような場所には藍藻が発生しやすい傾向にあります
接着力の弱い藍藻はホースや手で簡単に取り除くことができますが、大量発生するとカビのような嫌な臭いを発するため注意が必要です。

水流の届かない止水域は酸素が不足し生体にとって過酷な環境でもあるため、水槽内に淀んだ部分ができないようレイアウトなどを工夫しましょう

コケを抑制する水流の考え方

続いてはコケを抑制する水流の考え方や、水流の調節方法について解説をしていきます。

ポイントは以下の3点です。

  • 全体に水流がいきわたるようにする
  • 水草の揺れ方で確認する
  • レイアウトで水流の通り道を作る

こちらもしっかりと確認しておきましょう。

全体に水流がいきわたるようにする

先述の通り、水流が一定の部分のみに当たるような場合、その場所にコケの栄養が集中して送り込まれるため、水流に耐えられるコケが繁殖します。
だからと言って水流を弱くすると淀んだ水域ができてしまい、結局はその部分にコケの栄養が蓄積するため、止水域を好むコケ(藍藻など)が発生してしまいます。

つまり逆に言えば、水流が水槽全体にまんべんなく行き渡れば、局所的にコケが繁茂するのを防ぐことができるのです
もちろん水流を調整するだけでコケが生えなくなるというわけではありませんが、光量を控えめにしたりコケの栄養となる魚のフンや餌の食べ残しを減らした上で水流をコントロールすれば、大体の場合は長期間コケを抑制することが可能となります

水草の揺れ方で確認する


では水流が全体に行き届いているかどうか、どのように確認すれば良いでしょうか。
簡単な方法としては、水草の揺れを見るといった方法が挙げられます。
水槽の各所に植えられた水草が均一に揺れているのであれば、水流も均一に行き渡っているということですね。

ご紹介している動画でも解説していますが、水流は排水口やディフューザーを対角線に向けておくと、水槽の角を伝って左右と下方向に分岐し、水槽全体の水を回すことができます
水草を植えておらず目視で水の流れが確認できないような場合はこのような水流の性質をしっかりと理解して、水流が均一に行き渡るように心がけましょう。

レイアウトで水流の通り道を作る

水流は対角線に向けておくのが良いと解説しましたが、ここでひとつ注意点があります。
対角線に向けて水が均一に行き渡るのは、ベアタンクやレイアウトの高さを低くそろえている場合のみです。

実際は背の高い水草やレイアウトによって水の流れがせき止められてしまいますので、水流を弱めないようにアイテムを配置したり、伸びすぎた水草は適度にトリミングをしましょう。
流木や岩組の配置を工夫して、水流の通り道を作ってやるイメージです。

ただし、こうして水槽全体の水を回すことが必ずしも生体にとっていい選択だとは限りません。
たとえば泳ぎが苦手な丸手の金魚やヒレの長いベタ、遊泳力の低いメダカにとっては、絶えず水が回る環境は体力を消耗し泳ぎ疲れてしまいます。
こうした魚を飼育している水槽ではできる限り水流を弱めてやり、コケの栄養を減らしたりこまめに掃除をするなどの方法でコケ対策をするのがおすすめです。

水流を調整するアイテム


それでは最後に、適度な水流を生み出すおすすめのアイテムとして

  • エーハイム ナチュラルフローパイプ
  • ディフューザー
  • 水流ポンプ

これら3つの商品をご紹介いたします。

エーハイム ナチュラルフローパイプ

エーハイム ナチュラルオーバーフローパイプ

まずご紹介するのが、エーハイムのナチュラルフローパイプです。

こちらは水流を生み出すというより水の流れをソフトにしてくれるアイテムで、エーハイム外部式フィルターの排水口に接続して使います。
水流が弱まるようにパイプの先が広く開いているため、強い水流が苦手な生体に対してもサイズの大きなフィルターを導入することが可能となります
水流が自然に広がるところも良いです。

ディフューザー

エーハイム ディフューザー φ12/16

水中ポンプに接続して水流を起こすディフューザーは、エアレーションの代わりにもなるとても便利なアイテムです。
ご紹介しているのはエーハイム ディフューザーという商品で、美しい気泡とともに程よい水流を生み出すことが可能となります。

アロワナの飼育では運動不足を解消する目的でディフューザーを設置することがあり、適度な水流がアロワナのうろこをより美しく保つ効果もあるようです

水流ポンプ

METIS ウェーブポンプ 水流ポンプ 水中ポンプ 水槽ポンプ アクアリウム ワイヤレス 回転式 水槽循環ポンプ 強力 安定 波メーカー 淡水 海水 マグネット吸盤 (SW2(2500L/H))

海水魚水槽では強弱のあるランダムな水流が欠かせないため、水流ポンプが必要不可欠です。
ろ過フィルターやオーバーフローから排出される水の勢いだけでは海水水槽に適した水流を生み出すことが難しいため、排水口の反対方向(対角線上)に水流ポンプを設置し、底の方までしっかりと水を循環させましょう。

水流ポンプ設置するメリットや具体的な設置方法については以下の記事で解説していますので、是非ご覧になってみてくださいね。

まとめ:コケと水流!水流を調整してコケを抑制しよう!正しい水流の考え方を解説

今回はアクアリウムの大敵とも言えるコケの発生と水流の関係性について解説してきました。
水槽内の水流は強すぎるのも弱すぎるのも良くなく、程よく全体に行き渡るような水流がコケの発生を抑えることにつながります。
ご紹介したアイテムを導入したりレイアウトを工夫することで、コケの発生しづらい水槽づくりを心がけましょう。