「肉食魚を飼育してみたいけど、大型のものしかいない」、そう思っていませんか?
実は肉食の魚でも小型~中型の種類もいるんです。トロピカで60cm水槽での飼育をおすすめできるのは、以下のような種類がいます。
- ポリプテルス・セネガルス
- ドワーフスネークヘッド
- リーフパーチ
- ブラントノーズガー
- ベロネソックス
- オヤニラミ
- ピメロディア・ピクタス
- ブルーデンプシー
今回は60cm水槽で飼育可能な肉食魚を8種類、特徴や飼育の注意点などを交えてご紹介していきます!
60cm水槽で飼える肉食魚を動画で解説!
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
一味違うアクアリウムをつくることができる小型肉食魚8種類と飼育のポイント等を動画で解説しています。
トロピカではYouTubeチャンネル『トロピカチャンネル』を公開しています。
アクアリウム運用のコツやメンテナンス方法、熱帯魚の飼育方法を動画で解説しています。
60cmで飼える肉食魚8選!
これからご紹介する肉食魚は60cm水槽での飼育が可能ですが、気性が荒く単独飼育推奨の種類もいる点に注意してくださいね。
60cm水槽については、こちらの記事で詳しく解説しています!
ポリプテルス・セネガルス
ポリプテルス・セネガルスはアフリカ地方の河川や湖に生息していて、最大で30cmほどになります。上顎が突出しているタイプの中でも小型かつ容易に飼育が可能なので、肉食魚や中型~大型魚飼育入門にピッタリ。
アロワナなどとの混泳は可能ですが、同種間や小型魚はかじってしまうことが多く、サイズの差が大きいと共食いすることもある点は注意が必要です。飛び出し事故が起こりやすいため飼育時は水槽のフタは必須ですが、人工飼料に慣れやすいですよ。
ポリプテルスの特徴や、基本的な飼育方法に関して詳しく知りたいという人は、こちらの記事をチェック!
ドワーフスネークヘッド
ドワーフスネークヘッドは、スネークヘッドの中でも小型のタイプでスリランカやインド、インドネシア地方に生息しており、最大で20cmほどに成長します。気性が荒く同種間でも争いが起きることが多いので、基本的に単独飼育推奨です。
気性的な問題はありますが、人工餌も食べてくれる・遊泳力が低めという点から飼育は容易な部類に入ります。しかしちょっとした隙間から飛び出してしまうことがあるので、水槽のフタは必須かつ隙間をなくすようしましょう。
この他にも60cm水槽で飼育可能なスネークヘッドには、レインボースネークヘッドなどがいますよ。
スネークヘッドの特徴や、基本的な飼育方法に関して詳しく知りたいという人は、こちらの記事をチェック!
リーフパーチ
ショップでは「リーフパーチ」という名称で流通していることが多いですが、英名は「ナンダス・ナンダス」です。似たような魚で「チョコレート・ナンダス」というものがいますが、こちらは英名は「ボルネアンリーフフィッシュ」。
外見がよく似ているのですが、ナンダス・ナンダスのほうが、チョコレート・ナンダスより口が大きく、ボディカラーが薄いという特徴があります。
成長すると約10cmと小型タイプで、餌は基本的に小型魚やエビなどの甲殻類になりますが、人工餌に慣れさせる場合は浮上性のものだと食べやすいです。同じくらいのサイズの性格が温和な相手なら混泳可能。
ブラントノーズガー
肉食魚の中でも鼻先が細長く伸びて独特の顔つきをしていることから人気のあった「アリゲーターガー」が2018年4月から、飼育規制がかかってしまいましたよね。
アリゲーターガ―の規制に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
アリゲーターガーの代わりに最近注目されているのが、この「ブラントノーズガー」なんです。コロンビアやベネズエラ原産のカラシンの仲間で、ほっそりとした体形にとがった口先を持っています。
昆虫よりはメダカなどの小型の魚かつ生餌を好む傾向にあり、神経質・臆病という性格から購入直後は静かで落ち着ける環境をしっかりと作ってあげる必要があります。混泳させる場合は特に注意が必要ですが、同種同士・口に入らないサイズかつ温和な性格の相手なら混泳可能。
ベロネソックス
ベロネソックスはショップや通販サイトで販売されているときは7~10cmくらいのことが多いですが、成長すると約20cmになります。フロリダやメキシコ地方に生息している肉食魚で、ほっそりボディに口先が長いという特徴がありますが、汽水域に生息している卵胎生メダカの仲間なんです。
野生環境では自分よりも小さな魚やエビ類を好んで食べているので、飼育時もアカヒレやメダカ・エビなどといった小型のものを好む傾向にあります。冷凍アカムシへの餌の切り替えをすることで、飼育しやすくなりますよ。
ただし気性が荒いのでペアか単独飼育向きの魚ですが、ペアでも喧嘩することが多いので、水草などで十分な隠れ場所を用意してあげる必要があります。繁殖しやすいのですが、親と同じ水槽だと卵や稚魚を食べられてしまうため、産卵後は親と卵を別にする必要がある点は注意が必要ですね。
オヤニラミ
今までご紹介してきた肉食魚はすべて海外産ですが、こちらは日本の淡水魚。条鰭綱(じょうきもう)スズキ目のケツギョ科に分類されていて、本州や四国北東部・九州の北部、さらに朝鮮半島南部に生息しています。
しかし、無責任な放流計画や個人の放流の結果、本来棲息していない地域でも目撃されることもありますが、外来種の影響でレッドリスト(絶滅危惧種1種)に指定されているんです。滋賀県など地域によっては飼育時に届け出が必要な場合もあるので、購入時に気を付けてくださいね。
大きさは最大で13cm、側扁型で体高が高いという特徴があり、闘争本能が強い魚なので稚魚以外との混泳は不向きで単独飼育推奨。自然環境下ではエビや昆虫・小型魚を好んで食べていますが、飼育時は冷凍アカムシやコオロギ・エビ・メダカなどの生餌、クリルや肉食魚用の人工飼料などを与えます。
岩の間にできたくぼみや、筒状のものの中に隠れる習性があるので、水草などのほかに土管などの隠れ場所があると落ち着きやすいですよ。
日本の淡水魚飼育に関しては、こちらの記事で解説していますよ!
ピメロディア・ピクタス
ピメロディア・ピクタスはブラジルやベネズエラに生息している魚で、成長すると10cmほどになります。アクアリウム業界では昔から愛されているナマズの仲間なんですよ。
スレンダーなボディに長いひげ、そしてヒレにもしっかりと模様が入っている姿が美しいと人気があります。低層を泳ぐ魚ですが、よく動くので存在感があり、人工飼料に慣れやすいので飼育しやすいです。
温和な性格なので上層を泳ぐ魚との混泳向きですが、口に入る魚やエビは食べてしまうこと、購入直後は白点病にかかりやすいという点に注意が必要。
ブルーデンプシー
光沢のあるブルーのボディカラーがとても綺麗なシクリッドで、コスタリカ、メキシコに生息しています。シクリッドの中では中型に分類される種類で、成長すると20cmになり、メスよりもオスのほうがヒレが伸長するという特徴があります。
原種であるジャックデンプシーを改良した品種で原種よりも色が濃いという特徴があり、気性が荒いので混泳には不向きで、ブルーデンプシーよりも小さい魚やエビなどは食べられてしまいます。
餌は何でもよく食べてくれますがやはり肉食性が強いので、小型魚やヌマエビ類などの生餌を好み、人工飼料も食べてくれますよ。
小さい頃は同種同士で混泳できても、大きくなるに従い気性も激しくなる傾向にあるので、喧嘩やいじめなどがないか気を付けましょう。
まとめ:60cm水槽で飼える肉食魚8選!特徴と飼育方法も合わせて解説します!

ID Credit: Wichyanan Limparungpatthanakij
今回は60cm水槽で飼育可能な肉食魚を8種類ご紹介しました。中には気性が荒く単独飼育推奨、ペアでも注意が必要なものもいるので飼育する種類の性格や飼育情報はしっかりと調べて購入してくださいね。
90cm以上の大型水槽が設置できないと、肉食魚飼育をあきらめていた人は、今回ご紹介した肉食魚を60cm水槽で飼育してみてはいかがでしょうか。

水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!
コメント
もっと小さい水槽で、かえる肉食魚は、ないんですか。
コメントありがとうございます。
肉食魚は水を汚しやすいため、余裕のある水槽での飼育を推奨させていただいています。
淡水魚なら、アベニーパファーが小型水槽、ベロネソックスあたりなら45cm水槽でも飼育は可能です。
・アベニーパファーの飼育方法とおすすめの餌、オス・メスの見分け方!
https://t-aquagarden.com/column/dwarf_pufferfish
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何卒よろしくお願いいたします。