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神秘の古代魚!ポリプテルスの種類と特徴、飼育方法や最大の魅力とは!

ポリプテルスは約4億年前には出現していたと考えられている古代魚で、現生している種類は17種が確認されています。古代魚に特有の面白いフォルムをしており、色と模様が様々で鑑賞性とコレクション性に富んでいます。

また、全体的にやや大型になる種類が多いので設備も大きめのものが必要ですが、基本的には丈夫で飼育しやすいことから熱帯魚飼育の入門種としてもおすすめです。ここでは、ポリプテルスの種類や特徴、飼育方法などについてご紹介します。

ポリプテルスとはどのような熱帯魚か?

特徴

ポリプテルスはポリプテルス目ポリプテルス科に分類される淡水魚で、セネガルなどアフリカの熱帯域に生息しており、約4億年前には登場していたと考えられる古代魚の1種です。

国内では過去に多鰭魚(たきぎょ)の名で呼ばれ、その名の通り背中には小離鰭(しょうりき)と呼ばれる小さなヒレが10枚前後ならんでおり、尾ビレに相当するヒレは持ちません。

ポリプテルスの魚体は細長い円筒状で頭部は上下に平たく、表面は「ガノイン鱗」と呼ばれる硬い鱗で覆われています。

それから、肺を持っているので、エラ呼吸の他に肺呼吸も可能です。また、胸ビレの付け根の筋肉が発達して腕のようになっており、水底を歩くようにして移動することもあります。

ポリプテルスは大別すると上顎系下顎系に分けられます。上顎系は下顎よりも上顎が長くなる特徴があり、下顎系よりも全体的に小型の品種が多いです。下顎系は下顎が突き出る品種群で全体的に上顎系より大きく、中には体長1m前後になる非常に大型の品種もいます。

ポリプテルスは昼間は物陰に身を隠し、夜になると活動を始める夜行性です。食性は肉食性で、野生では小魚や昆虫類に加えて、甲殻類やカエルなどを捕食しています。

種類

ポリプテルスは現在17種が確認されています。ここでは、よく流通に乗っている代表的な種類をご紹介します。

ポリプテルス・セネガルス

(熱帯魚)ポリプテルス・セネガルス Sサイズ(1匹) 本州・四国限定[生体]

(熱帯魚)ポリプテルス・セネガルス Sサイズ(1匹) 本州・四国限定[生体]

ポリプテルスの中で最もポピュラーな品種で、流通量が多いので安価な幼魚が簡単に入手できます。成魚の体長は最大でも30~40cmと小型で、環境への適応力が高く飼育しやすいので、ポリプテルス飼育の入門種として最適です。

ポリプテルス・デルヘジィ

(熱帯魚)ポリプテルス・デルヘジィ Sサイズ(1匹) 本州・四国限定[生体]

(熱帯魚)ポリプテルス・デルヘジィ Sサイズ(1匹) 本州・四国限定[生体]

灰色の体色を基調に黒色のバンドが入る美しい品種で、その模様は個体ごとに異なるので、見ごたえとコレクション性が高いことから人気があります。体長は30~40cmほどで、上顎系の中では最も小離鰭が多いことも特徴です。

ポリプテルス・パルマス・ポーリー

(熱帯魚)ポリプテルス・パルマス・ポーリー Sサイズ(ブリード)(1匹) 本州・四国限定[生体]

(熱帯魚)ポリプテルス・パルマス・ポーリー Sサイズ(ブリード)(1匹) 本州・四国限定[生体]

セネガルス並みにポピュラーな品種で、単にパルマスとも呼ばれ親しまれています。体長は最大でも30cm程度とポリプテルスの中では小型の品種で、丈夫で飼育しやすいことから入門種としても適しています。

ポリプテルス・オルナティピンニス

(熱帯魚)ポリプテルス・オルナティピンニス(1匹) 本州・四国限定[生体]

(熱帯魚)ポリプテルス・オルナティピンニス(1匹) 本州・四国限定[生体]

黄色と黒色の網目模様が美しい、体長は60cmほどに達する上顎系では最も大型の品種です。ポリプテルスの中では活動的な種類で、食欲も旺盛で人工飼料にも餌付きやすいことから飼育自体は容易です。

ポリプテルス・エンドケリー・エンドケリー

(熱帯魚)ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリー Sサイズ(東南ブリード)(1匹) 北海道・九州・沖縄航空便要保温

(熱帯魚)ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリー Sサイズ(東南ブリード)(1匹) 北海道・九州・沖縄航空便要保温

下顎系の代表的な存在で、最も人気がある品種の1つです。体長は70cm程度にまで達し、体色は灰色から黄土色を基調に黒色のバンドが複数入ります。この模様の入り方は個体ごとに異なるためコレクション性が高く、大型の品種にも関わらず複数匹を飼育する愛好家もいるほどです。

ポリプテルス・アンソルギー

charm(チャーム) (熱帯魚)ポリプテルス・アンソルギー ギニア産 20~24cm(ワイルド)(1匹) 【生体】

charm(チャーム) (熱帯魚)ポリプテルス・アンソルギー ギニア産 20~24cm(ワイルド)(1匹) 【生体】

アンソルギーも下顎系の人気種で、国内では2006年に初めて輸入されました。体長は70cm前後に達する大型の品種で、褐色から灰色の体色を基調に「ブロッチ模様」と呼ばれる不規則な模様が入ることが特徴です。

ポリプテルスの飼育に必要な器具類

ポリプテルスを飼育する際に必要になる、主な器具類を以下に示します。

  • 水槽
  • フィルター
  • 照明
  • エアレーション
  • ヒーター、クーラー(冷却ファン)
  • フタ
  • カルキ抜き剤

これらの中で、特に気を付けるべき物を次で説明します。

水槽

ジェックス マリーナガラス水槽120cmスリム MR-19N 黒枠ガラス水槽

水槽の大きさはポリプテルスの種類によって変える必要があります。比較的小型のセネガルスなどは60cmクラスの大きさがあれば終生飼育が可能ですが、大型のエンドケリーなどは最低でも120cmクラスの水槽が必要です。

ポリプテルスの体長は水槽のサイズに大きく依存することが知られているので、より大きく成長させたいのであれば、なるべく大きな水槽で飼育してあげると良いでしょう。

フィルター

ポリプテルスは食性の影響で水を大変に汚しやすい熱帯魚なので、フィルターもろ過能力に優れた形式を導入した方が良いでしょう。候補としては上部式外部式が挙げられますが、それぞれに利点と欠点があるので、住環境や予算などを考慮して適した形式を選択してください。

下顎系の大型種をメインに飼育し続けるのでしたら、オーバーフロー水槽も視野に入ります。

ポリプテルスの飼育方法

水温・水質

ポリプテルスに適した水温は25~30℃前後です。そのため、冬場はヒーターが必須で、夏場も水温が高くなるようでしたらクーラーや冷却ファンを用意して水温を管理してください。60cmを超える大きさの水槽では、冷却ファンでは追い付かないのでクーラーが必要です。

水質に関しては、pH7.0前後の中性付近を保てば問題はありません。硬度についても、それほどデリケートな熱帯魚ではないので、カルキ抜きさえしっかりと行えば水道水の水質を調整する必要はありません。

餌について

餌の種類

ヒカリ (Hikari) クレストフリーク ボトムズ 250g

ポリプテルスは肉食魚なので、冷凍アカムシや小赤などの生餌を好みます。しかし、生餌は水を汚しやすいので、人工飼料をメインに与えた方が維持管理が楽です。ポリプテルスは底棲魚なので、人工飼料は肉食魚用に配合された沈下性のものを与えると良いでしょう。

注意点としては、入手したポリプテルスがワイルド個体であった場合、人工飼料を食べないケースがあることです。その時は、生餌に人工飼料を混ぜるようにて与え、餌付けを行うことで食べるようになる個体もいます。

ただし、全ての個体で餌付けが成功するわけではないので注意してください。餌付けが上手くいかなかった時は、生餌で飼育する以外にありません。それを防ぐためには購入前に販売店で、人工飼料を食べている個体かどうか確認しておくと良いでしょう。

餌の与え方

餌は1日に1~2回、5分程度で食べきれるだけの分量を与えます。人工飼料に加えて、たまに冷凍アカムシなどの生餌も与えると、栄養バランスの面でも健全な成長が期待できます。

食べ残しが発生すると水質の悪化が早くなるので、餌の与えすぎには注意してください。特に生餌は顕著なので、食べ残しが出た場合は可能な限り取り除いておくと良いでしょう。

水槽レイアウトについて

ポリプテルスは下層を力強く遊泳するので、レイアウトは基本的にシンプルにまとめることをおすすめします。石組みなどはポリプテルスが大きくなってくると崩される恐れがありますし、根張りするタイプの水草を植えると引っこ抜かれてしまいます。

水草をレイアウトしたい場合は、浮き草かしっかりとした流木や石に活着させた状態で入れると良いでしょう。

底砂に関しては入れた方が落ち着く傾向にありますが、なくても気にしない個体も多いです。底砂を入れる場合は厚く敷くと掃除が煩雑になるので、ごく薄く敷いた方が見栄えとメンテナンス性を両立できます。

混泳について

ポリプテルスは温厚な熱帯魚なので、大型魚の中では混泳相性は良い方です。

同種・近縁種との混泳

同種や近縁種との混泳は、サイズ差が大きくなければ成功しやすいです。しかし、最終的には個体同士の相性に依存するので、同種・近縁種を混泳させる際は慎重に個体数を増やし、いつでも隔離できる用意はしておきましょう。

また、ポリプテルスは魚食性を持つので、サイズ差が大きいと共食いが発生する危険があることに注意してください。

他種との混泳

他種に関しては、ポリプテルスを攻撃してこない同じくらいの大きさの魚種であれば可能です。例としては、ダトニオアロワナなどが挙げられます。

先にも触れましたがポリプテルスは肉食魚なので、小型魚は捕食してしまうため混泳はできません。それから、エビなどの甲殻類も好物なので捕食してしまいます。

逆に、大型のシクリッド類やナマズ類には虐められやすいので、基本的には混泳は避けてください。特にプレコに関しては、体表を舐められて衰弱してしまうことがあるので注意してください。

メンテナンスについて

水作 プロホース エクストラ Lサイズ

ポリプテルスは水を汚しやすいので、飼育環境にもよりますが水換えの頻度は1週間に1回が目安です。水換えの際は飼育水の全体に対して、1/3程度の量を交換します。

一度に全部を換えてしまうと環境の急変を招き、例え奇麗な水であったとしてもポリプテルスに多大なストレスを与えてしまうので注意してください。

水換えの際は「水作 プロホース」のようなクリーナーがあると、底に溜まったフンなどのゴミ掃除も同時に行えます。また、2~3カ月に一度はフィルター内部の状態も確認しておき、汚れていたら内部の掃除やろ材の洗浄・交換も行ってください。

ポリプテルス飼育の注意点

飛び出し

ポリプテルスは時折、肺呼吸をするために水面に上がってきます。その際の飛び出し事故の報告が多いのでフタは必須です。フタは強度の面からアクリル製が推奨され、簡単に外れないようにしっかりと固定できるものを用意してください。

病気

ポリプテルスは硬いガノイン鱗に覆われているので、一般的な熱帯魚がかかりやすい病気には強いのですが、同種に特有の病気があります。それは「マクロギロダクチルス症」で、原因は「マクロギロダクチルス・ポリプティ(Macrogyrodactylus polypteri)」と呼ばれる寄生虫です。

この寄生虫はワイルド個体にはほぼ100%寄生していると言われており、発症するとかゆみが出るためか魚体をあちこちに擦り付けるようにして泳ぐなどの症状が出ます。

対処法としては、病魚を隔離した後に「リフィッシュ」「グリーンFゴールド」などの魚病薬を用いて薬浴を行い、寄生虫を駆除することです。ポリプテルスなどの古代魚は一般的に薬物耐性が低いので、規定量の1/3~1/2の濃度で治療を行ってください。

まとめ・古代魚ポリプテルスの種類と特徴、飼育方法について

ポリプテルスはその形質から、魚類が両生類に進化する分岐点に位置する生物だと考えられています。過去にはポリプテルスの遺伝子解析の結果が、魚類の浮き袋が肺から進化したことを裏付けたことで注目を集めたこともありました。

ポリプテルスは小型の品種でも、飼育するためにはやや大型の設備が必要ですが、飼育自体は容易で個体ごとに異なる模様など、観賞魚としても魅力に溢れる熱帯魚です。ポリプテルスの飼育を通じて、4億年以上も姿を変えずに存続している、太古の神秘に思いを馳せてはいかがでしょうか。

水槽のプロ トロピカライターの上原巧です。
魚介類は観賞するのも食べることも好きです。
情報を発信する立場として、正確な情報を分かりやすい文章でお伝えすることを心がけています。
私の記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

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