自宅で飼育している金魚や熱帯魚を大きく育ててみたいと考えるアクアリストの方は多いと思います。今回は、金魚や熱帯魚を大きく育てるためのポイントについてご紹介させていただきます。
金魚や熱帯魚を大きく育てるコツは、単独飼育か少数飼育で、広々とした環境で飼育することです。
水槽のサイズは可能な限り大きい方がよく、エサは1日に2~3回を目安に与えます。エサは赤虫などのタンパク質が豊富なものを与え、水が汚れやすくなるため、ろ過能力の高いろ過器を設置します。
魚を大きくするには水の活性化が必要なため、エアーポンプを設置し、水温を26℃に保つなどの管理が必要です。水換えを多くすることで、魚が大きくなりやすい活性化された水を作り出すことができます。
目次
【プロが解説!!】金魚や熱帯魚を早く簡単に大きく育てる方法とは!?
☆見るからに大きな金魚や熱帯魚を育てているお宅ってありますよね?
玉サバなどの最初から大きくなるタイプの金魚や、大きく育成してから流通されている熱帯魚はともかく、『自宅で飼育している金魚や熱帯魚を大きく育てる』方法はどんなものかと、気になりますよね!
今回は【プロが解説する】金魚や熱帯魚を早く簡単に大きく育てる方法をご紹介させていただきます。
【プロが解説!!】金魚や熱帯魚を早く簡単に大きく育てる方法!8つのポイントを紹介!
☆飼育している金魚や熱帯魚を大きく育てるには、単独飼育や少数飼育などの、飼育数を抑える方法がおススメです。水槽はなるべく大きいものを準備しましょう!
1.単独飼育もしくは少数飼育で飼育する
熱帯魚の中でも大きく成長しやすいオスカーや、もともと鯉の遺伝子を持っているフナの突然変異種の金魚は、環境を整えることで大きく育てやすい品種の魚です。
複数飼育などの過密水槽内では、泳ぎやすさを優先して、魚が成長をとめてしまうことがあります。その作用を逆手にとった金魚や熱帯魚の『盆栽飼育』という飼育法もありますが、飼育している魚を大きくしたい場合は、過密水槽をさけ、単独飼育や少数飼育をおこないます。
【盆栽飼育とは?】
2.可能な限り大きな水槽で飼育する
金魚や熱帯魚を大きく育てる場合には、できるだけ大きな水槽(90cm以上)で飼育するのがおススメな方法です。
ゆったりと十分に泳げるスペースで飼育することで、金魚や大型の熱帯魚の大きくなる遺伝子が活性化しやすくなります。
水槽のサイズは90㎝以上で、可能であれば120㎝以上の水槽がおススメです。魚が大きくなった際に、旋回して泳げるよう、奥行きの広い水槽であれば、尚よいです。
3.エサは1日/2回~3回与える
金魚や熱帯魚を大きく育てるには、エサやりの回数を増やすことが重要です。
エサのやりの目安は1日/2~3回です。
4.エサは赤虫とたんぱく質の多い、らんちゅうのエサなどを与える
らんちゅうのエサには、らんちゅうの額の肉こぶを大きく成長させるために、たんぱく質が豊富に含まれています。
また、赤虫などの生餌も、たんぱく質の成分が多いため、金魚や熱帯魚が大きくなるのに一役買ってくれます。
5.ろ過能力の高いろ過器を使う(餌の回数が多くなるため)
金魚や熱帯魚を大きくするには、エサの成分やエサやりの回数を増やすことが重要になってくるため、水が汚れやすくなります。
ろ過器はろ過能力の高いものを使用し、水槽サイズに合わせた機材を使用するようにします。
☆紹介した外部式のろ過器は、ろ過能力に優れていますが、溶存酸素の量は他のろ過機よりは下がるため、別途エアレーションを使用することで、水の活性化をはかることができます。
6.エアーポンプを設置する(水を活性化させるため)
ろ過器以外にも、水槽の金魚や熱帯魚を大きくする場合は、エアーポンプによるエアレーションが必要です。
エアーポンプでエアレーションをおこなうことで、溶存酸素が水中に増え、水槽内の好気性バクテリアが活性化し、水槽内の水が活性化し、魚が大きくなりやすい環境を整えることが可能です。
☆エアーポンプを設置する際は、水槽サイズや飼っている魚に合わせたエアーストーンなどを使用し、エアレーションによって水面を揺らすことで、水槽内の溶存酸素量を増やすことができます。
また、エアレーションで水の流れをつくることで、底砂の好気性バクテリアにも酸素が行き届き、きれいな水を保ちやすくなります。
7.水温は26度程度を目安に設定する(水を活性化させるため)
水槽内の水を活性化させるバクテリアは、ある程度の水温があったほうがよく、目安としては26℃前後の水温を保つことで、活性化します。
水温が適正に保たれ、水が活性化している水槽内では、金魚や熱帯魚が大きく育ちやすくなります。
8.水換えをこまめに行う(水を活性化させるため)
水槽の水が汚れだすと、必然的に嫌気性バクテリアの活動が増え、水槽内の溶存酸素濃度が下がります。
汚れた水の中では、魚は成長しづらく、病気にかかってしまうことがあります。
金魚や熱帯魚が大きくなりやすい活性化された水質を維持するためにも、定期的な水槽の水換えや、ろ過器の掃除、底砂の清掃などをおこなうようにしましょう。
まとめ・【水槽のプロが解説!!】金魚や熱帯魚を早く簡単に大きく育てる方法をご紹介します!
自宅で飼育している金魚や熱帯魚を大きくしたい場合は、飼育数を抑え、90cm以上の大きな水槽を用意し、たんぱく質の豊富なエサを与えながら、水の活性化をはかる必要があります。
大きい水槽は掃除などの手間がかかりますが、水質が安定しやすいというメリットもあります。
魚が大きくなる現象には、エラの発達が関係していると言われています。
水中の溶存酸素量が多いほど、魚はエラ呼吸をおこない、二酸化炭素を水中に排出します。
エアレーションや、好気性バクテリアの活動によって活性化された水の中で飼育することで、熱帯魚や金魚は大きくなりやすいので、自宅の魚を大きくしてみたいという方は是非、挑戦してみてくださいね。

水槽のプロ トロピカライターの山田です。
金魚飼育を経てから熱帯魚を飼うようになりました。
趣味は水族館とアクアリウムショップ巡りです。
長年の飼育経験を活かしつつ、アクアリウムに関する様々な情報をお届けさせていただきます。