魚や水辺の生き物を水槽で飼育する際に、必ず使用するのが『水槽用ろ過フィルター』です。
外部式や上部式、投げこみ式、外掛け式など7種類あり、それぞれに水流の強さや酸素供給力などに差があるため、特徴を知ることでよりよい機種を選べます。
飼育水槽や生体によってそれぞれの特徴を解説しつつ、どんな製品があるのか・その特徴などをご紹介していきます。
どの方式が自分の水槽にあっているのかを確認する材料としてお読みくださいね。
外部式フィルターのおすすめ10選と選び方!
熱帯魚水槽のフィルターとして最も使用されているのは、外部フィルターです。
外部式フィルターは、落水が緩やかなフィルターです。飼育水の蒸発が少なく、二酸化炭素を多く必要とする水草水槽から、海水魚水槽まで対応できます。
水槽台に収納できる点や、小型水槽用~大型水槽用など水槽サイズ(水量)ごとに機種が細かく分かれており、フィルターパワーが幅広い点でも、あらゆるアクアリウムに選ばれる理由です。
作動音が静かなのでリビングなどでも運用しやすいことも大きなメリットです。
有名な外部式フィルターは
- エーハイム クラシックフィルター
- エーハイム プロフェッショナル
- GEX メガパワー
- テトラ バリューエックスパワーフィルター
- コトブキ パワーボックス
などです。エーハイム社製の外部式フィルターはパーツの販売も行われており、消耗品を交換してメンテナンスを続ければ10年以上使用できます。
外部式フィルターのおすすめの機種や選び方など、詳しく書いています。
上部式フィルターのおすすめ7選と選び方!
熱帯魚だけでなく、金魚などの観賞魚にもおすすめなのが上部式フィルターです。
上部式フィルターは落水位置が高く酸素を多く巻き込むため、酸素供給が得意です。そのため、落水音が大きいというデメリットがありますが、ろ材の交換や設置が簡単なため、初心者でも扱いやすいという大きなメリットがあります。
代表的な機種としては
- レイシー RF
- GEX グランデ
- コトブキ スーパーターボ
- ニッソー スライドフィルター
などがあります。
上部式は日本で独特な進化を遂げたフィルターで、日本のブランドから出ているものばかりです。交換用のポンプなども販売されているので、メンテナンス次第では長く使用できます。
上部フィルターについてはこちらで詳しく解説しています。
投げ込み式フィルターのおすすめ3選と特徴!
最も手軽に設置・使用できる濾過器です。
エアーポンプにシリコンチューブで接続して、水槽内の底に設置するだけで運用できるため初心者向きに思われがちですが、高い酸素供給力や確かなろ過効果で熟練の飼育者からも支持され続けています。
特に金魚やメダカなど観賞魚との相性が抜群です。
代表的な機種として
- 水作 エイト
- GEX ロカボーイ
- 水作 ニューフラワーDX
などがあります。いずれも安価でサイズが豊富なことから、サブフィルターとして導入する方も多いです。
投げ込み式フィルターについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
外掛け式フィルターのおすすめ3選!
投げ込み式とともに、初心者が利用しやすいのが外掛け式フィルターです。
水槽のフチに掛ける構造のため、オールガラス水槽(フチなし水槽)でのみ使用可能ですが、程よい水流とろ過能力で、熱帯魚飼育を小さな水槽で始めたい!という方にはぴったりです。
代表的な機種として
- テトラ オートワンタッチフィルター
- コトブキ プロフィットフィルター
- カミハタ 海道河童
などがあります。
その形状から、専用のフィルターカートリッジが販売されていますので、ろ材交換は楽ですが、収納できるろ材量はおなじように水槽上部に設置する上部式フィルターのほうが多いです。使用できる水槽サイズは主に、外掛け式が小型水槽、上部式が中型以上です。
水槽サイズや飼育する生体などで使い分けましょう。
外掛け式についてはこちらで詳しく解説しています。
スポンジフィルターのおすすめ5選と選び方!
スポンジフィルターは、強すぎない水流・循環力と優れた酸素供給力で人気のフィルターです。シンプルな見た目ですが、手堅い濾過能力を持ちます。
ほどよい水流から、体が小さな生体や泳ぎが苦手な生体におすすめです。
- 小型魚
- 稚魚
- 小型シュリンプ
- ベタ
- 金魚(ランチュウなど)
投げ込み式フィルターと同じようにエアーポンプに接続して使用しますが、スポンジフィルターの方がろ材部分(スポンジ)がむき出しのため、メンテナンスが非常に簡単です。水質に敏感でこまめなフィルター掃除が必要な生体にも向いています。
主な機種としては
- テトラ ブリラントフィルター
- LSS研究所 nanoスポンジフィルター
- JEBO クリーンフィルター
などがあります。
スポンジフィルターについてはこちらで詳しく解説しています。
底面式フィルターのおすすめ3選と立ち上げ方!
底面式フィルターは水槽の砂利に埋めて稼動させる底面ろ過型のフィルターです。
専用のろ材はなく、砂利自体をろ材として使用します。
砂利の中に嫌気層(酸素がうすい層)を作らず、嫌気性菌の繁殖を防ぐ効果があり、水流も穏やかなことからメダカ飼育や稚魚飼育にも向いています。
ただし、稚エビは吸い込んでしまう恐れがあるため、スポンジフィルターをおすすめします。
代表的な商品としては
- 水作 ボトムフィルター
- ニッソー バイオフィルター
- ニッソー スライドベースフィルター
などがあります。
一度埋め込んでしまうとメンテナンスが手間というデメリットがありますが、様々なサイズの水槽に対応できる強みがあります。
底面式フィルターについてはこちらをご覧ください。
流動式フィルターのメリット・デメリット
ろ材を常に動かすことで目詰まりしない強みがあるのが、流動式フィルターです。
ろ材がくるくると循環する様子からもわかるとおりに、フィルターの中では特殊な部類に入ります。まだそれほど広まっておらず、製品も限られています。
- ゼンスイ ZEST マルチメディアリアクター
- カミハタ リオプラス リアクター
- トゥービック ドリフト38
水質に敏感なビーシュリンプや海水魚などに向いています。
流動床に関してはこちらの記事もご覧ください。
熱帯魚水槽用のタイプ別!ろ過フィルターの選び方!
水槽用のろ過フィルターには、大まかに分けて7種類あります。
- 外部式
- 上部式
- 投げ込み式
- 外掛け式
- スポンジフィルター
- 底面式
- 流動式
これだけあるとどのようなフィルターが自分の水槽に一番合っているのか、悩む方も多いです。
さまざまな方式のろ過フィルターをタイプ別に解説し、どんなろ過フィルターが向いているのか?という疑問をこちらの記事でサポートしています。
是非ご参考までにお読みください。ろ過方式の一つとして、オーバーフロー式もご紹介していますよ。
まとめ:水槽用ろ過フィルターの種類のすべて【外部式・上部式など全7種解説】
ろ過フィルターは熱帯魚水槽だけでなく、金魚やメダカなどの観賞魚、ビーシュリンプなどの小型エビ、カメ、カニなど、水辺の生き物の飼育に欠かせない機材です。
水を循環させることで生き物に有益なバクテリアを定着させ、長期飼育を可能にしてくれます。
ろ過方式を変更するのはなかなか勇気が要りますが、飼育環境が最適化されたほうが上手くいくことも多いです。
ぜひ、自分の水槽にあった濾過方式を見つけてくださいね。