魚の飼育と植物の育成が同時に楽しめる新しいレイアウトスタイルの、アクアテラリウム。
近年ブームを呼んでいるため、アクアテラリウムに向いた水槽や植物なども多く流通するようになってきました。
ところで皆さんは、アクアテラリウムとメダカや金魚の相性って考えたことはありますか?
実はアクアテラリウムは水深が浅く、隠れ家となる水草も豊富なためメダカとの相性が抜群。水草の種類や管理方法に気をつかえば、金魚を飼育することも可能なんです!
今回は話題沸騰中のアクアテラリウムでメダカや金魚を飼育する方法や、レイアウトのポイントなどについて解説をしていきます。
目次
メダカをアクアテラリウムで飼育する!
それではまず、メダカをアクアテラリウムで飼育する方法ということで
- メダカとアクアテラリウムの相性
- 繁殖させたい場合
- グリーンウォーター飼育
こちらの3つの観点から解説をしていきます。
メダカとアクアテラリウムの相性は抜群!
結論から申しますと、メダカとアクアテラリウムは非常に相性が良いです。
自然界のメダカは水深が浅く水流は弱め、隠れ家となる水草が豊富な水域に生息していますが、アクアテラリウムであればその条件をすべて整えることができます。
また、アクアテラリウムでは底面フィルターや外部フィルターを使用することが多いのですが、水流を弱めに調節できればどちらのフィルターでも問題ありません。
底面フィルターであればもともと水流は弱いですし、外部フィルターを使う場合はフローパイプを取り付ければ水の流れをゆるやかにすることができます。
繁殖させたい場合はこまめにチェックしよう
メダカはアクアテラリウムとの相性は良いのですが、繁殖させたい場合は注意が必要です。
アクアテラリウムは陸地を作るために流木や石を組み合わせたり、水草を植えるなど、入り組んだレイアウトをすることが多いですよね。
そうなるとメダカが卵を産んでも見付けることが難しく、知らぬ間に親魚に食べられてしまったり、餓死する可能性が高くなってしまうのです。
そのため、アクアテラリウムでメダカを繁殖させたい場合は卵や稚魚を別の水槽で管理する必要があります。
メダカの様子を毎日注意深く観察して、抱卵しているメダカがいれば一時的に隔離してやりましょう。
グリーンウォーター飼育はできない
メダカの稚魚を飼育するには、植物性プランクトンが豊富なグリーンウォーターが最適です。
しかし、アクアテラリウムでは植物性プランクトンを維持するための養分が水草や底砂によって浄化されてしまうため、グリーンウォーターを保つことができません。
緑色に濁った水は見栄えも良くないので、その点からもアクアテラリウムだけでメダカの繁殖や稚魚を飼育することは難しいと言えます。
やはり先ほど解説したように、繁殖を目指す場合は卵や稚魚を一時的に別の水槽で育てたほうが良いでしょう。
稚魚の育成に最適なグリーンウォーターの作り方については以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。
金魚をアクアテラリウムで飼育する!
続いては金魚をアクアテラリウムで飼育する方法について、
- 適した底砂
- おすすめの水草
- 底砂掃除の重要性
こちらの3つの観点から解説をしていきます。
ソイルをやめて砂利を使おう
金魚をアクアテラリウムで飼育するのは、少し難しいですが可能です。
ただし金魚は底砂をつつく習性があるため、アクアテラリウムで定番のソイルではすぐに崩れてしまいます。
金魚を飼育する場合は底砂を砂利に変更してレイアウトを組みましょう。
ソイルを使わない分、多くの栄養を必要とする水草を植えるには不向きな環境となってしまいますが、金魚自体がフンをたくさんするお魚のため、フンによって水草の育成に必要な栄養を補うことができます。
つまり大抵の水草は、金魚と共存させれば肥料を添加しなくても育てることが可能ということです。
ただし金魚は水草が大好物で、柔らかい葉をもつ水草は食べられてしまうという面があります。
詳しくは次の項目「水草は食べられない種類にしよう」で解説していきますので、合わせて確認しておきましょう。
水草は食べられない種類にしよう
先ほどもご紹介したように、金魚は柔らかい葉をもつ水草は食べてしまいます。
そのためアクアテラリウムで金魚と水草を育てるのであれば、葉が硬く食べづらい水草を選ぶのがおすすめです。
ただし、あまりにも葉が硬い水草(アヌビアスナナなど)は金魚のヒレが引っかかり破れてしまうので注意しましょう。
程よい硬さの水草でおすすめなのが、ミクロソリウムです。
ミクロソリウムは流木や石に活着できるため、金魚が砂利をつついても掘り返される心配がありません。
金魚のヒレも引っかかりにくく、成長が遅いため管理がしやすい水草と言えます。
砂利掃除はしっかり行う!
金魚はメダカの比にならないほどフンをたくさんするので、砂利掃除はしっかりと行ないましょう。
アクアテラリウムでは遊泳範囲が限られているため、余計にフンが溜まりやすいです。
入り組んだレイアウトだとフンの掃除がしにくいため、掃除のしやすいレイアウトに整えることも大切ですね。
このような点から、アクアテラリウムでの金魚飼育には外部式よりも底面フィルターの方が向いてると言えます。
生体にあった維持方法で美しくなる
ここまでご紹介してきたように、アクアテラリウムは飼育する生き物がメダカでも金魚でも、それぞれにあったカスタマイズをしてあげることで美しく保つことができます。
生体に適した飼育環境をしっかりと確認し、無理をさせないようなレイアウトになるよう心がけましょう。
最近ではアクアテラリウムに設置するためのミスト発生装置なども販売されているため、高湿度な環境を好む植物を育てる際にはかなり役立ちます。
見た目的にもとても幻想的なアクアテラリウムを作ることができるので、是非検討してみてくださいね。
まとめ:アクアテラリウムにメダカや金魚を入れよう!レイアウトと飼育方法とは
今回はアクアテラリウムでメダカや金魚を飼育する際のポイントや、レイアウトのコツなどについて解説をしてきました。
魚の飼育と植物の育成が同時に楽しめるアクアテラリウムは、見た目的にもより自然に近い雰囲気を楽しむことができますし、個人的にはかなりおすすめです。
ご紹介してきたようにメダカや金魚を飼育することも可能ですので、気になる生体に合った飼育環境を整えつつ、オリジナルのアクアテラリウムを楽しんでみましょう。
トロピカではアクアテラリウムにおすすめの熱帯魚やおすすめの植物などをたくさんご紹介していますので、レイアウトの参考にしてみてくださいね。

トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!