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【症状別で分かりやすい】熱帯魚の代表的な病気9選!治療方法や予防と対策

毎日世話をして、大切に飼育している熱帯魚たちも、病気にかかる可能性があります。

熱帯魚がかかる病気には、どんなものがあるのか、病気になる原因は何か、病気になるのはどんな時なのか、予防策はあるのか……

こちらのページでは、みなさんの大切な熱帯魚の病気について解説していきます。可愛い熱帯魚を病気にしてしまわないために、病気になったら早めに気づいて、対処してあげられるように、今のうちから知識を得ておきましょう!

熱帯魚のかかる代表的な病気とその原因

熱帯魚のかかる病気の原因は、細菌によるもの・真菌(カビの仲間)によるもの、寄生虫によるものの3つに大別できます。同じ原因でも、かかった箇所によって名称が変わる場合もあります。

症状からいうと、体表の色の変化・体の様子の変化・魚の異常行動に分けることが出来るでしょう。飼育者である我々は、いつもと違う様子から病気に気づくことがほとんどなので、症状別に病気の名前・原因・治療法をご紹介します。

症状その1:熱帯魚の体表の色が変わった

体表が白く濁る:ネオン病

◆症状:その名の通り、ネオンテトラなど小型の熱帯魚にみられることが多い病気です。体表が白く濁り始めます。ほうっておくと白い部分が増えていき、出血斑がでることも。さらに病気が進行すると、身体がやせ、衰弱して死に至ります。

◆原因:フレキシバクター・カラムナリス などの細菌に感染

◆治療法:非常に感染力が強いので、まず病気の熱帯魚を隔離してください。

細菌に効く薬の観パラDエルバージュエース塩水浴(0.5%)で治療をします。(0.5%食塩水の作り方:水1リットルに対し、食塩を5グラム溶かします)

購入時から感染している場合がほとんどなので、新規購入する魚はよくチェックしましょう。運搬されるときに、熱帯魚同士でこすれあい、体表にキズがついて感染することも多いようです。長く安定して飼育している魚には発生しづらい病気です。

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体表に白い綿のようなものが付着:水カビ病・綿カビ病

◆症状:体表に白い綿のようなものがついている

◆原因:水の中にいるカビの仲間である真菌の感染です。

カビの仲間自体はいつも水の中にいます。元気な熱帯魚であればカビが生えることはないのですが、何らかの原因によって体力が落ちていたり、体表にキズがつくとそこにカビが生えてくることがあります。熱帯魚がケガをしても傷口を消毒してあげられませんから…。

他の病気にかかっていると、その患部にカビが生えることもあるので、他の病気も疑いましょう。

水温が低下している時期に発生しやすいため、この病気が発生した場合は水温を少しずつあげましょう(上限33℃)。

◆治療法:メチレンブルー グリーンF ニューグリーンF グリーンFリキッド アグテン などによる薬浴が有効です。もし白い綿のようなものが、ピンセットでとれそうならとってあげましょう

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体表に白い点々ができた:白点病

◆症状:体表に0.5~1ミリ程度の小さな白い点々が出来ます。かゆみを生じるようで、熱帯魚が身体をどこかにこすりつけるような仕草をします。小型の熱帯魚ほど進行が早いので注意が必要です。

◆原因:白点虫(ウオノカイセンチュウ)の寄生。

◆治療法:ウオノカイセンチュウは4~5日間隔で寄生と離脱を繰り返します。一時的に白い点々がなくなったな、と思っても、ウオノカイセンチュウじたいがいなくなったわけではなく、底砂などにひそんでいる場合もあるので、水換えや底砂洗浄をしましょう。

水換えを行なうことで、熱帯魚の新陳代謝(魚の体内の化学反応)を高めることもでき、抵抗力がアップします。

水換えを行なうときに、フィルターの掃除もしてくださいね。いくら水を換えても、フィルターにウオノカイセンチュウがひっかかっていたら…意味がなくなってしまうからです。

ウオノカイセンチュウは低温(25℃以下)を好むので、それよりも高い水温を保ちましょう。いきなり水温を上げると熱帯魚にとってストレスですので、少しずつ温度を上げてください。水温の上限は33℃です。

もし可能であれば、熱帯魚の体表から白い点々を取り除いてあげましょう。ただし、カラシン類のような小型の熱帯魚には不向きで、5~10センチの魚に対して行なってください。

ツルツルしたプラスチック容器のようなものに熱帯魚を横たえられる程度の水をいれ、熱帯魚を横たえます。ピンセットかなにかで白い点を取り除いてください。できれば白い点がなくなるまで、毎日繰り返しましょう。

ただしこの治療は熱帯魚にとってはストレスですので、様子を見て行なってください。

また、全体の0.5~1%ほどの塩水で塩浴か、メチレンブルー グリーンF ニューグリーンF グルーンFリキッド グリーンFクリア アグテン ハイトロピカル などによる薬浴も有効です。

体表に茶色の点々ができた:ウオジラミの寄生

◆症状:体表にサイズ5ミリほどの、茶色い点々ができます。ウオジラミは魚の血液を吸うのですが、魚にかゆみをもたらすので、ウオジラミに寄生された魚はストレスが増大し、そのため命を落とすこともあります。白点病と同じく、魚が何かに身体をこすりつける仕草をします。寄生されたところが赤く腫れる場合もあります。

◆原因:ウオジラミ(別名チョウ)の寄生

◆治療法:ウオジラミは比較的大きな寄生虫なので、白点病と同じく、ピンセットで取り去ってやるのが一番です。それが困難な場合は、「リフィッシュ」や「トロピカルN」での薬浴を行ないましょう。

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これらの薬剤も、卵には効果がないため、2~3週間の間隔で2~3回使用することが必要です。また、白点病と同じく、フィルターやろ過装置に卵が残る場合がありますので、そういった機器の洗浄をし、長い目で治療していくか、水槽全般の装置を廃棄する必要も出てくるかもしれません。

体表に非常に小さな点々ができた:コショウ病

◆症状:かなり細かな点々が体表に出ます。白点病にくらべ小さく、やや黄色い点。粉がふいたように見えることも。えらにまで感染するため、呼吸困難で死に至ることもある病気です。

◆原因:ウーディニウムという微生物の寄生による

◆治療法:水質の悪化による感染が主な理由なので、水をキレイに保つことを主眼とします。水換えを出来るだけ早く行い、水温を2~3℃上げてください。急に上げると熱帯魚にとってはショックになるので、1℃ずつが理想です。

頻繁に水換えを行い、熱帯魚の新陳代謝を促進しましょう。水をキレイな状態に保つため、しばらくは餌も控えめにあげましょう。

病気にかかった熱帯魚は隔離し、薬を使いましょう。ニューグリーンFが効果があるようです。

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症状その2:熱帯魚の身体の形に変化が起きた

ヒレが溶けた・口まわりが白く変化した:尾腐れ病

◆症状:ヒレが溶けたようになり、ヒレが短くなったり、口まわりが白くなります

◆原因:水質の悪化により、カラムナリス菌に感染した。小型の熱帯魚であれば死に至る病気です。

この菌はタンパク質を溶かすため、ヒレや口元などのタンパク質がとかされて、ぼろぼろになります。水温が高い時期に発生しやすいです。

この病気になると、熱帯魚の元気がなくなるためじっとうずくまったり、水面にぼーっと浮かぶような様子を見せたりします。そういった場合、ヒレや口の周りをよく観察し、早めに病気に気づいてあげたいですね。

◆治療法:水質の悪化が原因なので、水換えを行ないましょう。軽い症状であれば、水換えと塩水浴(0.5%)で治癒する場合もあります。

重症な場合は、殺菌力のある観パラDエルバージュエース、グリーンFゴールドなどが効果的です。

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ウロコが逆立った・体表に穴があいた・眼球が飛び出てきた:エロモナス感染症

◆症状:おなかが膨らんでみえる、ウロコが逆立って血がにじむ(マツカサ病と呼ばれることもあります)。鼻孔が広がってきた、眼球が飛び出てきた(ポップアイと呼ばれることもあります)という症状を呈します。低水温時に頻発するようです。

◆原因:エロモナス菌に感染した

◆治療法:まずは水温をチェックし、水温が低下していたら少しずつあげてください(25℃くらいまで)。細菌の感染による病気なので、殺菌力のある観パラDエルバージュエース、グリーンFゴールドなどが効果的です。

水質が悪くなったときにかかりやすいので、水換えも行ないましょう。水がキレイであれば、自然治癒する場合もあります。

なお、老衰によって眼球が飛び出てくることもあります。

体表にヒモのようなものがついている:イカリムシの寄生

◆症状:体表に白っぽいヒモがついているように見えます。

◆原因:イカリムシの寄生

イカリムシというのは頭部が錨(イカリ)のような形をしていることから名づけられた寄生虫です。見た目は、魚の身体にヒモがついたような感じです。初期には白い点として認められますが、白点病にくらべて点が大きく、盛り上がった様子をしています。イカリムシは魚に寄生して、魚の血液を吸って生活しています。

◆治療法:可能であれば、ピンセットなどでイカリムシを引き抜いてあげましょう。やり方は上でお話した「白点病」の方法に準じます。イカリムシを引き抜いたあとは傷口ですので、しばらくは慎重に様子をみてください。またイカリムシが再発することもありますので、そのたびに抜いてやるしかありません。

イカリムシは水草などにも潜むことがあります。あまりにも再発が酷い場合は、水槽のリセットが必要になる場合もあります。

症状その3:熱帯魚がいつもと違う行動をする

うまく泳げない・バランスを崩している:転覆病

◆症状:魚がバランスを崩し、おかしなポーズで泳いでいたり、お腹を上に見せてひっくりかえって浮いている様子をみせます。逆に水槽の底からあがってこられなくなる場合もあります。

◆原因①:餌の与えすぎ・古い餌を与えたための消化不良をおこしている

◆治療法:餌を与える量を調節しましょう。また、餌が古くなっていないか確認してください。餌がその魚にあっていない場合もありますので、別の餌を購入して試すのも1つの手です。

◆原因②:浮き袋を損傷したため、浮けなくなった

◆治療法:この場合は残念ながら治療法はありません…。浮けなくなると死んでしまうものではありませんので慎重に様子をみてあげましょう。予防法としては、水流を穏やかにする・水深が浅い状態で飼育するなどが挙げられます。

二度と熱帯魚を病気にさせないための対策

毎日よく観察する

人間の病気もそうですが、発病してすぐに手当てをすれば簡単に治ることも多いものですから、餌やりの時にでも、毎日魚の様子をよく観察してください。

少しでも様子がおかしい…元気がない、餌をあまり食べない、水槽の底でじっとうずくまっている、ぼーっと浮かんでいる、体表や目の色がおかしいなどの変化があれば要注意です。

そういったよくない変化があった場合は

  • 水換えを行なう
  • 水温のチェック
  • ろ過システムが正しく作動しているかチェック

をしてあげましょう。

水質をキレイな状態に保つ

アクアリウムとしては基本ですが、水質をキレイな状態に保ちましょう。そのために必要なのは以下のようなことです。

  • フィルターの能力の見直し:水槽のサイズに合っているフィルターかどうか
  • フィルターの掃除:目詰まりしていませんか?
  • 適切な間隔の水換え:さぼると病気の元です!
  • 餌をやりすぎない:水質悪化の原因ですから、熱帯魚が食べ終わる量にしましょう

過密な環境で飼育しない

群泳する熱帯魚ほど美しいものもありませんが、魚同士がこみあった状況になると、以下のような困ったことが起こります。

  • 熱帯魚同士がぶつかって傷ができる:傷口から細菌が感染します
  • 熱帯魚にストレスがたまる:ストレスは魚の免疫力を低下させます
  • 熱帯魚同士がケンカする:他の魚につつかれて、傷ができてしまうこともあります

私たち人間も、ストレスがあると風邪を引きやすかったりしますよね。熱帯魚も同じです。我々生物には、生まれつき「免疫」というシステムが備わっており、外敵から身を守ることが出来ます。ですが、ストレスや体力の低下にともない、免疫力がダウンすると、病気にかかりやすくなってしまうのです。

ですから熱帯魚を健康的に飼育するためには、熱帯魚にできるだけストレスを与えないというのが鉄則です。ストレスの第一要因は過密飼育なので注意しましょう。

また、生物はみな身体を一枚の膜ですっぽりおおわれています。開口部(口や肛門)などには粘液が分泌され、病原菌の侵入を阻んでいます。ですが、ケガをすると、その傷口が病原菌の侵入口になってしまいます。

ケガをしただけなら自然治癒するかもしれませんが、傷口から病気になりやすいですので、やはり過密飼育はオススメできません…。

一般に適切な熱帯魚の密度は、熱帯魚の体表1平方センチあたり水一リットルと言われています。

水温に注意する

急に暑くなる春から夏にかけて、逆に寒くなる秋から冬にかけては、気温の上下に伴い、水温も急激に変化することがありますので、水温に気をつけてあげましょう。

病気の原因菌や寄生虫によって、好みの温度があります。急激な水温の変化は、熱帯魚たちにとってはストレスにもなり、「百害あって一利なし」です。

水温をしっかり管理することにより、ストレスも病気も予防することができます。水槽用のヒーターはお持ちの方も多いと思いますが、暑いとき対策はどうしていますか?日中誰もいない状態であるなら、水槽専用のクーラーなどを用意することも必要かもしれません。

新規購入した魚はじっくり観察する

ショップで購入した魚や水草が、病気をもちこむこともありますので、じっくりと観察してお迎えしましょう。また、病気を持っていなくても、新しい環境に連れて来られるのは魚にとってはストレスですので、それがきっかけで病気になることもあります。

新規購入した魚や水草はよくよく観察し、慎重を期するのであればあらかじめ薬浴させてから水槽へ合流させる方法もあります。また、信頼できるアクアショップから購入するようにしましょう。筆者はネットオークションで水草を購入した結果、スネールとアオミドロを水槽にいれてしまって後悔した経験があります…。駆除がとても大変でした…。

大切な熱帯魚を病気から守れるのはあなただけです

可愛い大切な熱帯魚の健康は、あなたの手にかかっています。

まずは健康な状態で飼育する、愛情をもってよく観察して病気の早期発見をする。この二つが何よりも大切です。

熱帯魚は自分で水換えも出来ないし、病気になったよ~と訴えることもできませんから、これからも熱帯魚のお世話を頑張りましょう!