水中の世界、自然界をそのままを切り取ったような世界を作ることが出来るアクアリウム。
お魚の飼育を始めるのならば、水槽台にもこだわりたい…そう思っている方も多いのではないでしょうか。
水槽台は、水槽の見た目をスッキリ見せるのはもちろんですが、大きな水槽を支えられるようとても丈夫にできているので、特に大型水槽を設置する場合には専用の水槽台を使用することをおすすめします。
ではそんな水槽台には、どんな種類があるのでしょうか。
そこで今回は、水槽台の主な種類と選び方をご紹介していきます。
水槽台の主なタイプ
水槽台にも材質や形状などで様々な種類があります。
ここでは、まず水槽台の主なタイプについてご説明したいと思います。
合わせて、水槽台選びのポイントとなるメリットデメリットやオススメ製品などについてもご紹介していきましょう。
フレームタイプ
扉がついていないフレームのみのシンプルな水槽台です。
シンプルなデザインなのでお部屋になじみやすく、水槽台の中では最も安価に購入できることもあって、根強い人気があります。
材質はスチール製のものが多いですが、鉄製、木製のものもあります。
金属製のものはスタイリッシュで重厚感のあるテイストに、木製のものを使えばナチュラルテイストに仕上がりますので、お部屋の雰囲気に合わせて材質を選ぶとよいでしょう。
また、フレームタイプの水槽台は、フレームのみで販売されていることが多いのですが、水槽などをフレームに直接置くと、水槽が落下したり水槽台が破損する危険があり大変危険です。
フレームタイプの水槽台を使用するときには、コンパネ板が必須となります。
フレームの上にコンパネ板を敷き、その上に水槽など置くようにしましょう。
シンプルな見た目を好む方や、フィルターなどの飼育機器やアイテムも上手にレイアウトして見せたい方などにはフレームタイプの水槽台がおすすめです。
フレームタイプのメリット
フレームタイプの水槽台のメリットには、まず水槽台内の換気が必要ないことが挙げられます。
他のタイプの水槽台では、水槽台の中に熱気や湿気がこもってしまうため、定期的な換気が必要となりますが、扉や側板がついていないフレームタイプでは、当然換気は必要ありません。
ただし、クーラーなどの排気が直接部屋に流れ込むことになるので、設置している部屋自体が暑くなることはあります。
また、扉などがついていない分、道具の出し入れやメンテナンスがスムーズに行えるのも、フレームタイプの利点といえるでしょう。
フレームタイプのデメリット
フレームタイプのデメリットとしてまず挙げられるのが、メンテナンス用品が丸見えになってしまう分、乱雑な印象になってしまいがちということです。
しかし、アクアリウム用品の中には飼育器具自体がおしゃれに見えるようなものもありますし、飼育器具をキチンと管理していればあまり気にすることもないでしょう。
また、囲いが無い分飼育機器やアイテムに埃が付きやすいこともデメリットとなります。
小さなお子さんがいる家庭では、お子さんが飼育機器に触れてしまう危険もありますので、設置する場合には十分な注意が必要です。
扉付キャビネットタイプ
箱型の水槽台で、水槽台の下を収納スペースとしてかなり便利に使うことが出来ます。
扉は観音開きが主流ですが、水槽のサイズによっては片開きのものもあります。
材質は木製、スチール製、鉄製などがありますが、木製のものが一番シンプルで落ち着いた雰囲気になり人気があります。
見た目にはあまりわかりませんが、骨組みにも木製のものと鉄製のものがあるので、購入するときに確認してみるとよいでしょう。
扉付キャビネットタイプの水槽台は、背面くりぬき(背面の板を貼らない)仕様のものが一般的ですが、両面から鑑賞する水槽などの場合、オーダーメイドで背面の板を付けて密閉する形にしている場合もあります。
水槽周りのごちゃごちゃしたものを隠したい方や、水槽全体に統一感を出したい方などには、この扉付キャビネットタイプの水槽台がおすすめです。
扉付キャビネットタイプのメリット
扉付きキャビネットタイプの水槽台の一番のメリットは、飼育機器やアイテムなどのごちゃごちゃしがちなものをすべてキャビネットの中に隠すことができることです。
整理整頓が少し苦手な方でも入れておくだけなら、簡単に水槽周りをスッキリ見せることができます。
フィルターやエアーポンプなどの稼働音がするものは、キャビネットの中にしまうことで静音効果も期待できます。
また、化粧板(耐水性)を貼ることで、木目や大理石風など多種多様なデザインを実現できるので、インテリア性が高まります。
お部屋の雰囲気に合わせたデザインを選べるのは嬉しいですね。
キャノピーと呼ばれる囲いを水槽の上部に取り付ければ、水槽と水槽台が一体となっているような統一感も生まれて、さらにデザイン性が高まるでしょう。
扉付キャビネットタイプのデメリット
扉付キャビネットタイプのデメリットとしては、エサなどの毎日出し入れするようなアイテムをキャビネットの中にしまってしまうと、取り出すのが面倒になるかもしれません。
また、キャビネットの中に飼育機器をしまってしまうので、電源コードの通し方や排気に気を付けなければなりません。
場合によっては、排気口やコード類を通す穴を加工する必要が出てくることもあります。
扉付きキャビネットタイプの水槽台は、これだけでもかなりの重量があるものが多いので、お部屋の床の耐荷重を超えないよう注意しなければならないこともデメリットといえます。
ガラスタイプ
すべてガラスで構成されているインテリアに特化した水槽台です。
人とは違う水槽台が欲しい方や、とにかくインテリア性を重視したい方はガラスタイプの水槽台を検討してみてもいいかもしれません。
ガラスタイプの水槽台のメリット
ガラスタイプのメリットは、とにかく高いデザイン性です。
モダンでオシャレな一味違う水槽台をお探しならば、ガラスタイプの水槽台が一番といえます。
ガラスタイプの水槽台のデメリット
ガラスタイプのデメリットはまず、ガラスゆえに割れやすく他の水槽台に比べて耐久性が劣る点が挙げられます。
あまり重い水槽は載せらないので、載せられる水槽サイズはかなり限られることになるでしょう。
ガラス部分が意外に重たく重量があるので、お部屋の耐荷重にも気を付けなければなりません。
水槽台の入手方法
水槽台は既成品を購入するのが一般的ですが、こだわる方だとオーダーメイドをしたり、中には自作する方もいるようです。
水槽台を自作する
技術と時間が必要ですが、自分の思い通りの水槽台が欲しいときには、角材やベニヤ板などの材料をそろえて自作することもできます。
オーダーメイド
自作は難しいけれど、こだわりの水槽台が欲しい!そんなときにはオーダーメイドを利用してみましょう。
オーダーメイドならば、工具も材料も自分で揃える必要はありません。
少し値は張りますが、水槽のプロと相談しながら、自分だけの水槽台を作ることができますよ。
東京アクアガーデンでも、水槽台のオーダーメイドを受け付けていますので、ご興味のある方はぜひ相談してみてくださいね!
実際のオーダーメイド実例はコチラ↓
注意!!メタルラックは水槽台にならない?!
水槽台は値段が高いこともあり、安価なメタルラックを水槽台として使用する方をよく見かけます。
最近では100円ショップでもメタルラックが販売されていたりしますよね。
しかし、そもそもメタルラックは水槽台として使用できるものなのでしょうか?
答えはNoです。
メタルラックを水槽台として使用することはできないと考えてください。
理由をご説明していきましょう。
まずメタルラックはあまり重いものを載せられるようにはできておらず、耐荷重は20kg程度~50kg程度とされています。
水を入れた水槽は大変重くなるので、メタルラックの耐荷重を超えてしまい、メタルラックが破損してしまう危険があります。
また、仮に水槽の重さに耐えられるようなメタルラックを用意するとなると、水槽よりもメタルラックが大きくなってしまうのですが、大きな土台の上に長期間水槽を置き続けると土台が歪んでしまい、水槽の落下につながる危険もあります。
(水槽台は、長期使用に耐えられるよう水槽の大きさぴったりに計算されて作られています。)
4本足で支えるメタルラックは安定性にも乏しく、ちょっとしたことでも揺れてしまうので、水がこぼれたり水槽が落下したりといったトラブルに見舞われる可能性も捨てきれません。
以上のことから、メタルラックを水槽台として使用することは大変危険でありおすすめはできません。
まとめ:おすすめ水槽台の選び方!
さまざまなタイプの水槽台を紹介しました。
水槽台の選び方は、機能性重視だったりインテリア性重視だったりと人それぞれです。
しかし、どの水槽台でも見せ方や使い方ひとつでどのようにも変えることができます。
例えばインテリア性にやや劣るフレームタイプでも、木目のフレームタイプなら布のカーテンなどを付けるとカントリー調のオシャレな水槽台に早変わりします。
見せ方ひとつでインテリア性のあるおしゃれな水槽になりうるわけです。
オーダーメイドや自作も視野に入れながら、理想の水槽台を探してみてください。
生き物が好きで動物関係の専門学校へ入学。
アクアリウムの飼育サークルへ入部し、アクアリウムの魅力に取りつかれる。
以降、自分の好きなものを仕事にしたいという想いからアクアリウム業界に勤めています。
自宅でも淡水魚や海水魚、サンゴなど様々な魚を飼育管理しています。実家では大型犬を4頭、出店で持って帰ったミドリガメを15年以上、家族の一員として迎え入れています。