水槽の水草や生体に適した水の状態がある、ということは知っていても、それを具体的に確認したいなぁ、と感じることはありませんか?
「水草の生長が遅いのはなぜだろう」
「最近魚の元気がない気がするが水質のせいだろうか」
「水換えは1ヶ月に一度行なっているが、頻度は適正なのか」など、不安になることもあります。
そんな時に、水質が具体的に調べられると安心ですね。
そこでこちらのページでおすすめの水質検査用品をご紹介します。
水質検査を行なうメリット
では水質検査を行なうことで得られるメリットについてご説明します。
水草や生体の健康を守る
まずは何よりも、水草や魚・エビなど生体の健康を守ることができるということです。
水草や魚は言葉を発することができません。水質が悪化していてもこちらには伝わらない…ですから飼育者である私たちがそれを察知し、水換えや調節を行なってやる必要があります。
その時に水質が検査できれば不安感なく、安心して世話ができますし、水草や魚たちの健康を守ることにつながります。
また、水質が悪化するとコケが発生しやすくなりますが、それを防ぐことにもつながります。
適正な頻度で水換えを行うことができる
「ネットで水換えは一ヶ月に一度と書いてあったので一ヶ月に一度換えています」と言う方が多いと思いますが、本当にその水槽に適正な頻度でしょうか。
水槽の水の変化は非常に多くの要素によって左右されます。一番わかりやすいのは魚の飼育数ですね。水に対して魚が少なければ水質の悪化はゆるやかですが、魚が多ければ多いほど水質の変化もはやくなります。
ですから、お手持ちの水槽の水質を知ることで、適正な水換えの頻度を知ることができます。
おすすめの水質検査用品
市販の試験薬は何種類かありますが、何を基準に選べばいいか迷うことも多いですね。
水槽の水の何を調べたいか、どの程度細かく調べたいかなどを基準に試験薬を選ぶとよいでしょう。
こちらでは調べられる項目ごとにオススメのアイテムをご紹介します。
一度にたくさんの数値を測定したい
こちらのアイテムは、pH、亜硝酸塩濃度、硝酸塩濃度、KH(炭酸塩濃度)、GH(硬度)、塩素濃度の6種の項目が一度に調べられるアイテムです。
使い方は簡単で、試験紙を水にさっとつけるだけです。試験紙の色の変化でおおよその数値を知ることが出来ます。
ちなみに理想とされる値は
◆pH◆
水槽内の水が、酸性か中性かアルカリ性かを示す数値です。中性がpH7.0で、それよりも低い数値であれば酸性、高い数値であればアルカリ性であることがわかります。
pHは魚によって好みの数値が異なります。
一般に多くの水草とメダカ・テトラ系は弱酸性(pH6.0~6.5)、金魚やグッピー、アフリカンシクリッドはアルカリ性(pH7.7~9.0)が好みです。飼育している魚に合ったpHになるよう調節しましょう。
◆亜硝酸塩◆
魚の排泄物を分解して生じる物質です。生物に害のあるものですので0であるのが理想です。数値が大きな場合は水換えが必要です。
◆硝酸塩◆
亜硝酸塩がバクテリアに分解されて生じる物質です。比較的毒性は低いですが、あまり濃いのもよろしくありません。理想は 20mg/L 以下です。
◆KH◆
カルシウムやマグネシウムと炭酸の結合度合いを示す数値です。理想は5~10°dKHです。
◆GH◆
水の硬さを示す数値です。カルシウムやマグネシウムが多い水を「硬水」と呼びます。理想は4~6°dGHです。
◆塩素◆
水道水に含まれている成分で、殺菌のために水道水に添加されています。魚にとっては害のある成分ですから0であるのが理想で、もしこの数値が高くでた場合は水道水のカルキ抜きが不十分なのかもしれません。
夏場は気温上昇=バクテリアの活動が盛んになるため、水道局で塩素を多めに添加しています。完全にカルキ抜きが出来るように注意しましょう。
これら6種類の数値のうち、どれかひとつでも高すぎる・低すぎるものがあるときは水換えを行いましょう。
二酸化炭素の量を測定したい
こちらのアイテムでは水に含まれる二酸化炭素の量を測定することができます。
使い方は水槽の水を容器にとり、試薬を数滴加えて30~60分後に水の色の変化を見るだけですので手軽に試せます。
水の色により二酸化炭素の量が判断できます。水草を育てたい場合には水に含まれる二酸化炭素の量がとても大切ですが、二酸化炭素が多すぎると魚やエビなどの生物にとっては害があります。
ですから二酸化炭素濃度は適正な範囲内にしておくことが大切ですね。
淡水も海水も一緒に測定したい
こちらのアイテムは淡水にも海水にも使えるのが特徴です。
どちらの水槽もある、という方に特にオススメです。
使い方は色の変化を見るだけです。
より細かく数値を測定したい
こちらは試験紙タイプではなく、水をとってそこに試薬を混ぜて使うものです。アクアリストのクチコミでは「試験紙タイプよりも正確に計測できると思う」というものが多いので、こちらの試薬タイプのほうが微妙な数値の違いを測定できそうです。
試験紙は一度にいくつもの数値を測定できたので扱いがラクです。このような試薬タイプは一度に計れる数値が一種類ですし、計測したいものの分だけ試薬を用意する必要があるため、費用がかさむのが難点です。
とは言え一度そろえてしまえばしばらく使えますので、思い切ってそろえてしまうのも手ですね。
特にエビなどの水質変化に敏感な生き物を飼育するには不可欠なアイテムです。
まとめ:試験薬で水質を検査し、健康な環境を保とう
アクアリウムの魚や水草は私たちの心を癒してくれる、美しい存在です。
その大切な魚・水草を健康に育てるためにも、水質の検査を行いましょう。そうすることで水草の生長は早まり、魚の寿命も延ばすことができます。
ぜひご検討ください!
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