水草水槽に憧れてアクアリウムを始める方も多いと思いますが、美しい緑で大きな葉をもつ水草を育てるのはとてもハードルが高い管理が必要です。
ですが抑えるべきポイントはあります!今回は水草を美しく育成するためのポイントを5つご紹介します。水草水槽に憧れる方はぜひ参考になさってください。
水草を大きな緑の葉に育てるポイント5つを動画で解説!
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水草をいかにして美しい緑色に、大きな葉に育てるかというポイントを音声・画像付きで解説しています。
トロピカではYouTubeチャンネル『トロピカチャンネル』を公開しています。
アクアリウム運用のコツやメンテナンス方法、熱帯魚の飼育方法を動画で解説しています。
水草の葉を大きく育てるポイント5つ
水草の葉を大きく、イキイキと育てるためには必須なポイントが3つあります。
- 光
- 肥料
- 二酸化炭素 の3つです。
水草は当然植物の一種なので、光合成をして生活しています。
その光合成に欠かせない要素が、上記の3つ…光、肥料、二酸化炭素なのです。この3要素のうち1つでも欠けると旺盛な光合成は期待できません。
では、どのようにこの3要素をそろえていけば良いか、具体的に解説します。
1:水槽の形状にあった照明を選定する
ライトを選ぶ上で重要なことは「水槽の底まで光が届くパワーとサイズのライトを選ぶ」ということです。
水は案外ライトの光をさえぎりますので、きちんと水槽の隅々にまで光が届くかを確認してから購入しましょう。
水草が順調に育ち、葉が茂ってくるとその葉がライトの光をさえぎり、下部に光が届かなくなる場合もあります。そうなる前にこまめにトリミングを行いましょう。
また、育成する水草によって成長点の位置は異なります。特に根本に成長点のある水草の場合は水槽の底部まで光が届くということは必須条件です。
根元に成長点のある水草としてはロゼットタイプが有名ですね。
2:液肥投与は効果が高い!
肥料は、水草の成長に欠かせない栄養分です。
イメージとしては、光合成産物が主食、肥料はおかずです。主食だけ食べていても健康は維持できませんから、かならずおかずとなる肥料を与えましょう。
肥料は大きく分けて液肥と固形肥料にわけることができます。液肥は早期の確実な効果が期待できます。液体状なのですぐにまんべんなく水槽に広がるのがその理由です。
固形肥料を使うためにはソイルを掘り返す必要がありますが、液肥ならその手間が省けます。
3:固形肥料はピンポイントの水草育成に役立つ
固形肥料には別の面のメリットがあります。「この水草は特に肥料が多く必要だ」という場合、その水草の根元に固形肥料を埋めるという手段がとれるからです。初めから「肥料が多く必要になる」とわかっている水草を育てるなら、水草を植え付ける前にソイルに埋め込んでおきましょう。トロピカおすすめの固形肥料はイニシャルスティックです。
他にも、固形肥料のメリットとしては「効き目がゆっくりだが、効き目が長く続く」という点もあげられます。液肥は効き目が切れるのも早いので、不足すればその都度何度も添加する必要があります。
4:CO2添加はコストどおりの効果がある
CO2添加をするには、初期費用がかかります。また、CO2のボンベの中身は消費されていくものなので、買い足しも必要です。そういったランニングコストや交換の手間などが生じますが、やはりCO2添加がある水槽の水草はとても美しく、緑の色が冴えます。
水草を育てる人の憧れである「水草が酸素の気泡を放つ」という様子もCO2添加があるほうが生じやすいでしょう。
CO2なしでも育成できる水草もありますが、あればもっとイキイキとした葉をいっぱいに広げてくれます。美しさを追求するなら、必須と言えるでしょう。
5:はじめから大型の葉を採用するのも有効
とは言え、水草初心者だし自信がないな…という方におすすめの方法は「大型の葉をつけるタイプの水草を選ぶ」というものです。
水草は種類によって葉のサイズが異なりますから、おおぶりの葉をつけるものを選べば葉が茂りやすいのです。アマゾンソードなどがおすすめです。
販売されている段階で、大きくイキイキとした葉をつけた個体を選んで購入すると安心です。
水草育成の照明と栄養のバランスを考える
よし、水草を立派に育てたいから照明と栄養を豊富に与えよう!と張り切ってどんどん照明と肥料を増やすと…バランスが崩れてトラブルが発生する場合もあります。
照明と栄養のバランスがおかしくなると、どんなことが起こるのでしょうか?
過多だとコケやトラブルの原因になる
水草のために良い環境は、コケにとっても良い環境になります。コケも植物で光合成で生活しているからです。
また、富栄養化すると流木にカビが生えることもあります。
じゃあどうしたらいいんだろう!と悩んでしまいますね。コケやカビの発生を防ぐためには、水換えの頻度を高めることで効果が見込めます。コケもカビも小さな胞子で増えるので、胞子が成長するまえに水換え時に外へ排出してしまいましょう。具体的な頻度については下のリンクを参考にしてください。
水草の色・太さを確認して調整しよう
では、水槽内の照明や肥料が行き届いているかはどういった指標で判断すれば良いでしょうか。
判断の基準は2つあり、
- 水草が美しい緑に発色しているか
- 水草の茎ががっしりと太く成長しているか です。
色が薄くなってきた、茎がやわやわと細長くなってしまう場合は、照明や肥料の量を増加したほうが良いでしょう。自分の水槽のベストバランスは経験と知識で身についていきます!
栄養バランスが悪いと藻類が生えやすい
栄養バランスが崩れると藻類が生えやすくなる傾向にあります。
藻類で有名なのはアオミドロですが、照明時間、水流、栄養バランスなどの原因が複合して発生します。
こちらの調整もやはり経験を積んでいくことでうまくできるようになるので、何事も経験と割り切ってどんどんチャレンジしていきましょう。
まとめ:水草を大きな緑の葉に育てるポイント5つ!照明と栄養のバランスで解決!
水草を美しい緑で、大きな葉に育成するためのヒントをいくつか解説しました。
理論は上記の通りですが、やはり個々の水槽でベストのバランスは異なりますので、微調整しながら「うちの水槽のベストバランス」を見つけてくださいね!
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