似ているけど実は異なる熱帯魚5選!そっくりでも別種の魚たちをご紹介

熱帯魚や海水魚の中には、「パッと見では同じに見えるが実は異なる種類である」なんてことがあります。

例えばネオンテトラとカージナルテトラは似ているとよく言われる代表種です。熱帯魚に慣れた方ならば見分けることはできますが、あまり詳しくない方が見たら「どちらも同じ熱帯魚」と認識されてしまうでしょう。
上記の例では見分けるコツがありますが、熱帯魚の中にはベテランアクアリストでもなかなか見分けがつかない魚種も存在するのです。
どこが異なるのかイマイチ分からないのにその違いだけで金額が大きく変わる、なんてこともあるので驚きです。

そこでここでは、同じ種類に見えるけど実は異なる熱帯魚、海水魚をご紹介していきます。

似ているけど異なる熱帯魚

熱帯魚や海水魚は、それこそ数えきれないくらいの種類がいますので、似ている魚がいるのは当たり前と思うかもしれません。
しかし、中にはプロですが判別が難しいぐらいそっくりな魚がいるのは驚きですよね。
ここでは、筆者が似ていると思う熱帯魚、海水魚を5種類ご紹介していきましょう!

  • ブラックファントムテトラとコーヒービーンテトラ
  • フレームエンゼルとダイダイヤッコ
  • カリビアンフレームバッグとアフリカンピグミーエンゼル
  • フライングフォックスとオトシンクルス
  • ドワーフグラミーとネオンドワーフグラミー

見分け方のコツなども合わせて解説しますので、見かけた際はどちらの種なのか確認してみるのも面白いですよ!

 

ブラックファントムとコーヒービーンテトラ

(熱帯魚)ブラックファントム・テトラ(3匹)+レッドファントム(ブリード)(3匹)(計6匹) 北海道・九州航空便要保温

ブラックファントムテトラとコーヒービーンテトラはカラシン科の熱帯魚で、どちらも体に大きな黒い模様があるのが特徴です。

名前はまったく違いますが、特徴である模様が目につくためか、泳ぐ姿を見ると一見混乱を招くことも多く、もし、ブラックファントムテトラのところにコーヒービーンテトラが入っていたとしても何も気づかず購入してしまう方もいるのではないかというくらい、筆者個人として似ていると感じます。

この2種を見分けるには体色の違いに注目してみましょう。
ブラックファントムテトラは飼いこむと黒味が増し、黒い模様の周囲の青さが際立ってきます

対してコーヒービーンテトラはベースの体色が乳白で、ヒレのオレンジが目立ちます。光の加減で背のあたりがやや青白く光るのも特徴ですので、覚えておくと役に立つかもしれませんね。

ブラックファントムテトラのが一般的ではありますが、少し変わった熱帯魚を飼育したいと検討される方には、コーヒービーンテトラがおすすめです。
テトラについては、コチラの記事も参考にしてみてください。


フレームエンゼルとダイダイヤッコ

次は海水魚からフレームエンゼルとダイダイヤッコをご紹介しましょう。
この2種はどちらもスズキ目キンチャクダイ科の海水魚で、鮮やかな赤~オレンジの体色と黒い縞模様が特徴です。

色も模様もよく似ているこの2種ですが、一般的にはフレームエンゼルが赤色、ダイダイヤッコがオレンジ色という印象があり、なんとなく見分けられそうな雰囲気ですよね。しかしフレームエンゼルの中には生育環境などによって色の薄い個体がおり、赤みが薄くなってしまうとこの2種を見分けるのは非常に難しくなってしまいます。

もし購入するを検討しているならば、ぱっと見で判断せず、どちらの種なのかよく確認してから購入するようにしましょう。

色以外で見分けるならば、体の大きさや模様をを良く見てみるとよいですよ。フレームエンゼルは10cm前後、ダイダイヤッコは6cm前後と体格に差があります。また、模様にも微妙な違いがあり、フレームエンゼルは黒の色が濃くて太い縞模様なのに対し、ダイダイヤッコは薄めの黒で縞も細く、本数が多い傾向にあります。

ダイダイヤッコは元々アクアリウムショップでもあまりお目にかかれない貴重な海水魚でしたが、フレームエンゼルも入荷数が激変しており希少性が高まってきました。
どちらも貴重な海水魚ですので、興味のある方は、ぜひお早めに購入しましょう!

ヤッコ類については、コチラの記事も参考にしてみてください。

カリビアンフレームバッグとアフリカンピグミーエンゼル

次も海水魚から、カリビアンフレームバッグとアフリカンピグミーエンゼルです。この2種も非常に似ている種類としてよく名前が挙がります。

どちらも鮮やかな紺色とオレンジ色のツートンカラーが印象的な海水魚で、水槽に入れるとポップで楽しい雰囲気になりますね。

模様の入り方もそっくりですが、カリビアンフレームバッグの方がやや大きくより鮮やかな発色をします。また、しっぽの先まで紺色なのもカリビアンフレームバックの特徴です。対してアフリカンピグミーエンゼルは少し小さくて色味もやや地味目、しっぽはオレンジ色をしています。

ちなみに一昔前は、カリビアンフレームバッグと似ている種類として、レスプデンスピグミーエンゼル、通称レスプレと呼ばれる小型ヤッコも名前が挙がることがありました。

この2種もとてもよく似ているため、海水魚飼育をはじめたばかりの筆者は、この差に正直気づくことができませんでした。しかし、当時の価格でレスプレは10万円を超えていたため、そこでようやく違う種類なのだと気づけたのです。

違いを知ってから改めて見てみると、カリビアンフレームバッグよりもっと青みが強い個体でした。

今考えれば、非常に珍しい個体が泳ぐアクアリウム水槽の管理をしてきた貴重な経験です。レスプレは、今後日本に来る可能性は極めて低いため、良い思い出となっています。

フライングフォックスとオトシンクルス

(熱帯魚)オトシンクルス(3匹) 北海道・九州航空便要保温

サイアミーズフライングフォックスとオトシンクルスは、どちらもコケ取り生体として紹介されていることが多く、特にアクアリウム初心者だと混同してしまいがちな2種ではないでしょうか。
どちらも体に黒いラインが入っていますし、穏やかな顔つきも似ていますよね。
何となく似ていると感じるこの2種ですが、案外違いも多く見分ける事はそこまで難しくありません。

サイアミーズフライングフォックスは、コイの仲間に分類される熱帯魚で、水槽から飛び出ししてしまうこともあるほどの遊泳性を備えています。大きさも15cm程度まで大きくなるため、飼育するならば60cm以上の水槽でないと窮屈になってしまうでしょう。
一方オトシンクルスはナマズの仲間に分類される熱帯魚で、口が吸盤上になっており、ガラス面や水草などに貼りついていることが多いです。5cm程度の大きさまでしか成長しない小型の熱帯魚なので、小さな水槽でも飼育することができます。

また、どちらもメンテナスフィッシュとして重宝されますが、実は食べてくれるコケの種類が違います。
サイアミーズフライングフォックスは、全般的になんでも食べてくれますが特に黒髭ゴケという頑固なコケを食べてくれる魚として有名です。オトシンクルスも高いコケ取り能力を発揮しますが、こちらは主に茶コケを好んで食べる傾向にあります。

どちらもコケ取り能力は優秀ですので、水槽サイズや仕様に合わせたメンテナスフィッシュの選定するとよいですね。

<サイアミーズフライングフォックス商品リンク>
<オトシンクルス商品リンク>

コケ取り生体については、コチラの記事も参考にしてください。

ドワーフグラミーとネオンドワーフグラミー

(熱帯魚)ネオン・ドワーフグラミー(メス)(1匹) 北海道航空便要保温

熱帯魚の中でも非常に美しいアナバスの仲間である、ドワーフグラミー。オレンジ色の体に青のラインが入るのが特徴ですが、この青部分がより強く出るよう改良された品種がネオンドワーフグラミーです
元は同じ魚なので、似ているのも納得ですね。

原種に当たるドワーフグラミーは出回っている多くが養殖ですが、稀に野性の個体が流通することがあります。野生のドワーフグラミーは飼いこめば飼いこむほど青とオレンジのコントラストが際立ち美しくなる熱帯魚です。
ネオンドワーフグラミーは、青い部分の比率が多く神秘的な印象で、さらにメタリックな輝きを放ちます。

アクアリストならば一度は飼育してみてほしいこの2種。筆者は野生個体のいるドワーフグラミーが好みですが、どちらも甲乙つけがたい美しさなので、水槽の主役にも、アクセントとしてもおすすめです。

グラミーについては、コチラの記事も参考にしてください。

まとめ:似ているけど実は異なる熱帯魚5選!そっくりでも別種の魚たちをご紹介

いかがでしたか。

ここでは、アクアリウムを始めたばかりの方が間違えやすそうな熱帯魚や海水魚をいくつか、ポピュラーな品種からピックアップして解説しました。

ご紹介した品種は、筆者がアクアリウムをはじめたばかりの時に混乱した種類なので、それを皆様へお伝えすることができて良かったです。

まだ他にも似ている熱帯魚はたくさんいますので、みなさんも熱帯魚専門店でいろいろ発見してみてはいかがですか。

かっこいい熱帯魚はYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』でも解説しています。

こちらも参考にして、様々な魚種についてを知っちゃいましょう!

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