淡水や海水の熱帯魚、お店によって値段がまちまちですが、一体どのような基準で熱帯魚の値段が決められているのを知っていますか?
「値段が安いから弱い」という考え方をしている人もいますが、それは間違いです。
熱帯魚の値段は一般的な運搬や養殖などのコストのほかにも、希少価値などがプラスされて値段が決まります。熱帯魚の値段のつけ方がわからないため、一般の人は「どうしてこの熱帯魚は高いのだろう?」と疑問に思うことがよくあります。
そこで今回はこっそりと皆さんに熱帯魚の値段のつけ方についてお話しいていきます!
熱帯魚の値段の基準とは?
純粋に熱帯魚の何が理由で値段の高い・安いがあるのかについてお話していきます。熱帯魚の値段をつける際の目安になるのは
- ショップでの熱帯魚の仕入れ価格
- ショップでかかった輸送コストや人件費
- 採取場所や養殖かどうか
- 採取のしやすさ
- 熱帯魚のレア度
- 熱帯魚の大きさ
- 飼育のしやすさ
このようなものがあります。
これらのことが、一体どのように熱帯魚の値段付けにかかわってくるのかを値段の安い熱帯魚、高い熱帯魚、そして海水魚と淡水魚の違いなどから解説していきましょう。
ショップでは仕入れ価格に輸送費などのコストを上乗せしている
アクアショップでもホームセンターでも、熱帯魚に限らず物販を行っているショップは、仕入れ価格に自社で支払った輸送コストや販売するために必要な人件費などを上乗せしています。
ショップではさらに利益分を上乗せして販売しているため、同じ熱帯魚でもショップによって値段が変わってくるんです。
仕入れ値段に関しては、仕入れ先が決めるものですが一体どのように決められているのか、わかりますか?
次からは仕入れ値段にかかわってくる部分の値段のつけ方について見てみましょう。
値段の安い熱帯魚はどんな理由で安いの?
値段の安い熱帯魚は、川や浅瀬など比較的採取しやすい場所に生息しているものが多いです。採取しやすい場所にいるということは、捕まえるのが簡単なため一度に捕獲する数も多くなってきます。
これはネオンテトラのように群れる習性のある熱帯魚が該当することが多く、網で一度に多数捕まえることができたり、探しやすく捕まえやすいという熱帯魚が該当します。
養殖ものの場合、育て方が簡単な種類ほど、必要な機材や手間がかからないため飼育費用を抑えることができるますし、わざわざ捕獲しに行くよりも費用が低いので全体的に値段が低めになっている場合が多いです。
また熱帯魚の値段は、サイズの小さなものほど安くなる傾向にあります。
これはランプアイやネオンテトラのようにサイズが小さければ、輸送時に一つの容器にたくさん入れることができるため、輸送コストを減らすことができるためです。
ただし、浅瀬など捕まえやすい場所にいる・群れる習性がある・養殖ものといったことに該当しない熱帯魚は値段が安いとは限りません。
値段の高い海水魚はコスト以外に付加価値はある?
値段の高い熱帯魚ですが、まず海水魚の場合は棲息している場所が深場かどうかで値段が変わることがあります。
海の深い場所に生息している種類だと、船に乗らなければなりませんし、酸素などそれなりに機材が必要になります。また人件費もかかってくるのでその分どうしても値段が高くなってしまいます。
そして海水魚の場合、基本ペアで生息しているものが多く、単独のものでも、深場にいるものは捕まえにくい傾向にあるのでどうしても値段が上がってしまいます。
ここからは淡水魚・海水魚共通の値段付けの基準になりますが、養殖もので飼育が難しい種類や、今の技術では養殖することが不可能な種類などはどうしても高い値段を付けられる傾向が強いです。
また1匹のサイズが大きい場合、輸送するときに1つの容器に入れられる数が少なくなるため、輸送コストが小さなものよりもかかってしまいます。
国際的な取引規制のあるような種類では、レア度が高くなってしまうのでその分値段が高額になってしまうのです。
飼育難易度の高い熱帯魚の場合は、ショップ側で死んでしまった場合に損失がでないよう、同じ種類の熱帯魚に損失が出た際の金額を上乗せしているから値段が高くなるという事もあります。
淡水魚よりも海水魚の方が値段が高い理由
ショップの経費の中には仕入れてからお客さんに販売するまでショップで熱帯魚を飼育する費用も含まれています。
淡水の熱帯魚よりも海水魚のほうが値段が高いのは、海水で飼育するため水質調整が淡水よりも大変で、サンゴなど飼育が難しい種類が多いという理由もあります。
そして何より現在市場に流通している熱帯魚は、淡水魚はほとんどが養殖もの、海水魚は野生種がほとんどなので、どうしても海水魚のほうが捕まえるコストなどで値段が高くなってしまうのです。
【プロがこっそり教える】熱帯魚の値段はどうやって決まるの?まとめ
今回は熱帯魚の値段のつけ方について解説しました。
熱帯魚の値段のつけ方は、生息場所や採取方法、一度に捕まえることのできる数多さ、飼育難易度や養殖か野生種かといったことが大きな要因となっています。
飼育するのが困難で養殖できない野生種のほうが、養殖物よりも高額になってしまいます。
また国際取引で規制が入っているような、レア度の高い種類になるとプレミアがついてさらに値段が高額になることも珍しくありません。
淡水魚よりも海水魚の方が値段が高い理由は、飼育難易度や捕まえるのが難しく捕獲コストがかかかるのと、野生種が多いからと言えるでしょう。
ショップによって価格がまちまちなのは、仕入れ値の違いもありますが、ショップについてからの熱帯魚の飼育費用や販売のための人件費、ショップの利益分を上乗せしているからと言えます。
「値段が安いから弱いものしかいない」というわけではないので、予算内で自分の目で確かめて元気な熱帯魚を購入しましょう。
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