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水草に付いているコケを取る方法とは!?コケの種類ごとに解説!

アクアリウムを運用するうえで避けられない問題の1つにコケがあります。コケは水槽を適切に管理していても多かれ少なかれ発生する厄介な存在で、時には水草に生えることも起こり得ます。

コケは鑑賞性を低下させるだけでなく、水草に生えてしまうと光合成を阻害して健全な育成も妨害し、水草が枯れたり溶けたりする原因になってしまいます。

ここでは、主に水草に生えてしまったコケに対する対処法と、コケを食べてくれる生物をご紹介します。

初心者の最初の壁!?コケについて

まずは、水草水槽のみならずアクアリウム全般で問題になるコケについてです。コケは水槽立ち上げ後1カ月前後までは、必ずと言っていいほど発生します。水槽内にコケが発生する原因は、水槽内の微生物を取り巻く生物相ができ上がっていないためです。

その結果、主に茶ゴケが飼育水中のリン酸やケイ酸を養分にして繁殖してしまいます。その後、しばらくして植物プランクトンが増えてくると、茶ゴケが利用できる養分が減少するとともに茶ゴケ自体も減少に向かい、コケの発生は収束します。

次に、植物プランクトンを捕食する動物プランクトンが増殖しますが、その頃には水質も安定して飼育水の透明度も目に見えて上がってきます。水草を育成する場合は、この段階まで時間をかけて持ってくることが重要です。

新しく水草水槽を始めた方は、茶ゴケが発生した時点で慌ててしまい、難しさを覚えるかもしれません。しかし、経験を積んだアクアリストは、茶ゴケの発生を水質を測る一種の指標と見ているので、その先まで経過を観察することが大切です。

さて、無事に水槽の立ち上げが完了しても油断は禁物です。なぜなら、水槽の維持管理を怠ると、茶ゴケはもちろんのことさらに厄介な種類のコケが発生する可能性があるからです。

コケの対策には人力で取り除く方法と、生物に食べてもらう方法があります。生物に食べてもらえれば楽ですが、コケの発生状況によっては人力で除去しなければ間に合わなかったり、生物によって食べるコケの種類が異なるので、発生しているコケに合わせて入れる生物を選ぶ必要があります。

水草に着くコケの種類と対策+コケを食べる生物

ここからは、水槽内で発生するコケの種類とその対策、ならびにコケの種類ごとに食べてくれる生物をご紹介します。

斑点状藻

主にガラス面やアヌビアスなどの葉が硬い水草に付着するコケです。水槽の状態に関わらず発生するコケでもあります。特に、成長が遅いアヌビアスには付着しやすく、付着するとアヌビアスの成長を阻害してしまうので注意が必要です。

斑点状藻の対策

水草に斑点状藻が付着してしまった時は、トリミングできる箇所であればハサミで切り取ってしまいましょう。トリミングできない場合は漂白液で対処が可能ですが、水草が枯れてしまう可能性が高いので、あくまでも最終手段としての利用に留めてください。

漂白液とは塩素系漂白剤を水で薄めたものです。塩素系漂白剤の代表的な商品として「キッチンハイター」が挙げられるので、ここではキッチンハイターを用いた漂白液の作成法と使用法をご紹介します。

  1. まずは、キッチンハイターを100倍程度に薄めた水溶液を作ります。
  2. その水溶液を霧吹きで水草に吹きかけて(あるいは水溶液に水草を浸け)約10秒ほど洗います。
  3. 洗浄後は、水溶液中に含まれる塩素を中和するために、水道水と同量のカルキ抜き剤を入れた中和液でよくすすぎます。
  4. 2と3を5回ほど繰り返すとコケは枯れます。

斑点状藻を食べる生物

  • オトシンクルス
  • オトシンネグロ
  • サイアミーズ・フライングフォックス
  • プレコ
  • ヤマトヌマエビ
  • ミナミヌマエビ
  • イガカノコガイ
  • 石巻貝
  • ラムズホーン

斑点状藻は平面的な形状なので、エビ類よりは貼り付いてこそぎ落とすようにしてコケを食べるオトシン類や貝類の方が効果的です。オトシン類はコケが不足してしまうと餓死の危険があるので、個体数を調節するか人工飼料への餌付けを行うと良いでしょう。

アオミドロ

アオミドロは緑色をした細くて長い糸状のコケで、発生するとそのフサフサとした見た目から非常に見栄えが悪くなります。アオミドロが生えてくる原因は、主に飼育水の富栄養化照明の点灯時間が長いこと、直射日光が当たっていることが考えられます。

アオミドロ対策

水草に生えてしまったアオミドロに対しても、トリミングできるようならば切り取ってしまうことが効果的です。トリミングが不可能な場合は、歯ブラシなどのブラシ類を用いて糸を巻き取るようにして絡め取り、物理的に除去してください。

アオミドロを食べる生物

  • ヤマトヌマエビ
  • ミナミヌマエビ
  • ペンシルフィッシュ
  • モーリー
  • サイアミーズ・フライングフォックス
  • オトシンクルス
  • オトシンネグロ
  • プレコ
  • 石巻貝
  • ラムズホーン

アオミドロは初期の段階であれば、その形状から食べやすいので、生物はよく食べてくれます。しかし、アオミドロは成長するにつれて太く頑丈になって食べにくくなるために、生物もあまり食べなくなってしまいます。

そのため、生物による対処法は、あらかじめアオミドロを食べてくれる種類を水槽に入れておき、初期の段階から対応できるようにしておくと良いでしょう。

また、水草に悪影響が出ない範囲で照明の強さや点灯時間を調節し、発生を抑えることも重要です。

黒髭ゴケ

黒髭ゴケは黒い毛玉のようなコケで、レイアウト用の岩石や流木、底砂などの硬い物水流がある場所に生えやすい特徴があります。発生した黒髭ゴケを放っておくと、アマゾンソードなどの葉が硬い水草にも生えてきてしまいます。

黒髭ゴケの発生原因は飼育水中に含まれるリン酸の過多です。そのため、黒髭ゴケの発生を抑えるためには、飼育している生体の数や給餌量に加えて、水換えの頻度などについて見直す必要があります。

黒髭ゴケ対策

レイアウト用の流木や岩石に生えてしまった場合は、ブラシなどで擦って物理的に除去してください。フィルターのパイプなど周辺機器類についても同様です。底砂に生えてしまった時は、当該箇所の底砂を入れ替えてしまった方が良いです。

再利用したいものについてはブラシなどで黒髭ゴケを除去した後に、塩素系漂白剤に10分ほど浸けてから、天日干しをして完全に乾燥させると胞子に至るまで一掃できます。

水草に生えてしまった場合はトリミングが一番です。トリミングできない場合は、斑点状藻の時と同様に漂白液で洗浄してください。

漂白液を使用した際は、必ず中和液で塩素を中和することを忘れないでください。飼育水中に残存した塩素が拡散してしまうと、その他の生体にも悪影響を与えてしまいます。

黒髭ゴケを食べる生物

  • ヤマトヌマエビ
  • サイアミーズ・フライングフォックス

黒髭ゴケを食べてくれる生物は少ないので、他のコケにも言えることですが同コケを発生させないように、水槽環境を整えることに注力した方が良いでしょう。また、黒髭ゴケも成長すると食べにくくなるので、生物もあまり食べてくれなくなります。

そのため、黒髭ゴケを確認したらなるべく早く対処することが重要です。なお、サイアミーズ・フライングフォックスは成長するにつれて縄張り意識が強くなり、他の生体に対して攻撃的になることに加え、コケ自体をあまり食べなくなります

よって、サイアミーズ・フライングフォックスをコケ取り生物として機能させ続けたいのであれば、成長してきたら小型の若魚と交換すると良いでしょう。

藍藻

藍藻は厳密にはコケの仲間ではなく、シアノバクテリアと呼ばれる原核生物です。見た目は緑色をした海苔状の物体で、水槽の内壁や底砂などにべったりと貼り付いてしまいます。

発生すると鑑賞性が低下することは言うまでもありませんが、嫌な臭いを発するうえに毒性物質も生成するので、可能な限り早期に除去する必要があります。

発生原因は水質の悪化で、水槽内に止水域があると発生しやすくなると言われています。

藍藻対策

藍藻の対策としては、基本的には手作業で除去できるものはクリーナーなどで吸い出し、水草に付着しているものは水槽から取り出して、カルキ抜きした水道水でよく洗い流します。その後は、小まめな水換えによる水質の改善で除去が可能です。

それでも、どうしても駆除できない場合は、魚病薬である「グリーンFゴールド」やコケ抑制剤の「エクスタミン」を投入することで対処します。

ただし、これらの添加剤を使用する方法は水草が枯れるリスクが大きいうえに、水質の維持に寄与するバクテリアにも悪影響を及ぼすので、最終手段として考えてください。

エクスタミンを投入する際は、規定量を守って使用してください。その場合でも、ヌマエビ類など薬物耐性が低い生体は死亡する恐れがあるので、別の容器に退避させてから使用すると安心です。

魚病薬であるグリーンFゴールドを使用した藍藻への対処法は以下の通りです。

  1. 水槽の照明を消す
  2. 水槽内にエアレーションをしっかりと行う
  3. グリーンFゴールドを魚病の治療時と同様に水槽に投入
  4. 5~8時間程度待ち、藍藻の色が褐色に変化したら飼育水を半分ほど換水
  5. 翌日になったら再び飼育水を半分ほど換水

藍藻を食べる生物

(熱帯魚)ブラック・モーリー(4匹) 本州・四国限定[生体]

(熱帯魚)ブラック・モーリー(4匹) 本州・四国限定[生体]

  • ヤマトヌマエビ
  • ミナミヌマエビ
  • モーリー
  • ラムズホーン
  • ヒメタニシ

モーリーは藍藻の他に油膜も食べてくれます。ただし、モーリーは藍藻や油膜を好んで食べてくれるわけではないので、コケ取り用の生物として機能させるためには、給餌量の調節が必要です。

また、モーリーは卵胎生の繁殖形態を持ち、グッピー並みの繁殖力を持つので、繁殖のさせ過ぎに注意してください。

ヤマトヌマエビが水草のコケ撃退に向いている理由

(エビ・貝)ヤマトヌマエビ(5匹) 本州・四国限定[生体]

アクアリウムで飼育されるエビには様々な種類がいますが、コケ取り用のエビであればヤマトヌマエビが特におすすめです。なぜなら、比較的体が大きいため、日常的に口にするコケの量が多く、コケ取り能力に優れるからです。

さらに、若干ではありますがミナミヌマエビなどよりも薬物耐性が高いので、添加剤によるコケ対策を行っても、生存する確率が高いことも見逃せないポイントです。

ただし、添加剤を適切に使用しても危険があることには変わりないので、基本的にエビ類は退避させてから投入した方が良いでしょう。

コケ取り生物としておすすめのヤマトヌマエビですが、エビ類は共通して寿命がそれほど長くなく、水槽内で世代交代が可能なミナミヌマエビの方が有利な点もあります。ご自身のアクアリウムの運用スタイルを考慮して適した生体を選択してください。

まとめ・水草に付着するコケの種類と対策法について

コケは発生してからいざ対処しようとしても、水草を危険に晒してしまうことも多々あります。特に、コケも植物の1種なので、水草がよく育つ環境ではコケも繁殖しやすいので注意が必要です。

コケの発生を抑制するためには、定期的なメンテナンスで水質を良い状態で維持することはもちろんのこと、照明の点灯時間などにも気を付けてください。コケを食べてくれる生物の力も借りつつ、水草にとって快適な水槽環境を作ってあげてください。

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