熱帯魚水槽の重さと、床の耐荷重について

熱帯魚水槽は結構重いんです

熱帯魚水槽は、水を満載しているので、意外と重いんです!

水槽の重さを気にせず、アクアリウムを設置した後、水槽の重みによって床が抜けたら本当に最悪ですよね。

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そうならないためにも、熱帯魚水槽の重さ床の耐荷重について、水槽の設置を検討している人や水槽が家にある方は、ぜひ知っておく必要があるでしょう。

自宅に水槽を置いている方の中には、ひょっとしたら床の耐荷重をオーバーしている可能性もありますので注意が必要ですよ。

それでは、わかりやすいように水槽の重さ床の強度を分けて見ていきましょう。

熱帯魚水槽の重さを計算してみよう

熱帯魚水槽のおおよその重さは、①水槽の重さ、②水の重さ、③水槽台の重さ、④濾過槽やクーラーなどの合計で算出できます。

結論からお話すると、一般的な90cm水槽の重さは、なんと265kgにもなります!

厳密に計算がしたければ、もっと細かい要素が必要ですが今回は省略しています。

ここでは、90cm✕45cm✕45cm(厚み6mm)のアクリル水槽が、木製の水槽台に乗っていると仮定して計算をしていきます。濾過槽は外部フィルター式と仮定します。

①水槽の重さ

アクリル水槽の重さは、アクリル自身の体積を計算してアクリルの比重約1.2を掛けると算出できます。ここでは、細かい計算は省略します。

この場合は、約13kg程度です。

②水の重さ

水槽に入る水の重さです。水の比重は1なので、体積が出せれば重さに変換できます。

90cm✕45cm✕45cm÷1,000=182.25cm3なので、

90cm水槽の重さは約182kgです。

 

③水槽台の重さ

ここでは、一般的なすべて木製の水槽台を使うと仮定します。

どのメーカーの水槽台を使用するかにもよりますが、多く見積もっても約50kg程度です。

④濾過槽などの重さ

キャビネット内に何が置いてあるかによって重量が変わってきます。

ここでは、濾過槽(外部フィルター)とクーラーが設置されているとしましょう。

外部フィルターの重さ

濾過槽(外部フィルター)は、たくさんのメーカーから様々な商品が販売されています。

どれを使っても、大体90cm淡水魚水槽用ですと、運転重量で5kg〜10kg程度です。

ここでは、10kgと仮定します。

クーラーの重さ

ゼンスイのZC-200という商品(クーラー)を使用したと仮定します。

メーカーの仕様書から、約10kgです。

合計の重さ①〜④

これまで出てきた数字を全部足し算します。

13kg+182kg+50kg+10kg+10kg=265kg

約265kgという重さが算出できました。

どうでしたか?意外と熱帯魚水槽は重いということが分かっていただけたかと思います。

水槽の重みに床は耐えられる?

水槽の重さが意外と重いということが分かったところで、次は床がどれだけ重さに耐えられるか(床の耐荷重)について考えていきます。

住宅とオフィスなどのその他に分けてみていきましょう。

一般住宅の床の耐荷重は180kg

一般的な住宅は、法律で1㎡(平方メートル)当たり180kgまで耐えられる造りにしなければならないそうです。これは、最低でもという話なので、実際の耐荷重は造った会社や人に聞かなければ分かりません。

ただ、この1㎡180kgという基準で作られた住宅なら、杓子定規に考えると、今回の重さ264kgの90cm水槽は、重量オーバーであることが分かります。つまり床が耐えられません。

では、どのようにしたら置けるのかは後述します。

オフィスや商業施設などの耐荷重

これも、設計によるということになりますが、一般的には住宅より重さに耐えられる設計になっているところが多いようです。

当社が水槽を設置している企業や病院や介護施設などでは、1㎡当たり200〜400kgというところが多いです。

この場合だと、横幅が90cm〜120cm程度の水槽は設置できますね。

150cm以上の熱帯魚水槽だと少し厳しくなってきます。

では、どうするか。

床の耐荷重をオーバーした時の対策

様々なやり方があるので、まずは設計士や施主などに相談してくださいね。

当社の経験をもとにすると、以下のような方法があります。

荷重を分散する

まずは、よくやる方法です。

水槽の下に、水槽より大きな鉄板や木の板などを敷いて重みを分散させるやり方です。

水槽の重さを受ける面積を広げて、面で受けてあげるのです。

具体的にどれくらいの板を用意すればよいのかは、それぞれの場合で計算してみなければ分かりません。

しかし、こんな方法があると分かっていれば、床の耐荷重を超える水槽でも置ける可能性がありますので、チャレンジしてみてください。

梁(ハリ)の上に置く

これは、建築士などとよく相談してから行ってくださいね。

部屋の床と一口に言っても、強度の弱いところと強いところがあります。

一般的に梁といって床を支えている躯体のような箇所の上は強度があります。その上にちょうど水槽が乗るように設置すれば、弱いところに置くよりは床が耐えられるということになるわけですね。

当社は、商業施設などにもよく水槽を設置しますが、相手の建築士や施主の方と打合せをして、最終的にこの置き方で置く場合もあります。

個人のお宅や、まして賃貸の場合などはよく相談してくださいね。

横幅90cmを超えたら水槽の重量に注意!

熱帯魚水槽は、水が入っているのでかなり重くなることが分かっていただけたと思います。

一般的な90cm水槽でも265キロもあるのです。

こうなってくると、しっかり床の耐荷重も考えて水槽を設置するようにしましょう。

床が抜けたら困りますからね。

ただ、ご安心ください。大型の水槽でも置く方法はありますので、上記を参考に設置してみてください。

この、水槽重量と床の耐荷重の問題は、当社でも客先と話し合いをすすめる上でよく話題になります。

これを疎かにすると、地震などに対する耐性も弱くなるので、注意が必要ですね。

 

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