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熱帯魚の『ワイルド』と『ブリード』の違いや特徴とは?

熱帯魚のワイルド個体やブリード個体という言葉を聞いたことがありますか?

今回の記事では、熱帯魚の『ワイルド』と『ブリード』の違いや特徴について紹介していきたいと思います。

熱帯魚のワイルドとブリードとは? 違いとは?

(熱帯魚)アークレッド・ペンシル(ワイルド)(3匹) 本州・四国限定[生体]

熱帯魚のワイルドとは「野生で採集された魚」のことを示します。例えば、アマゾン川や東南アジアの河川などで採集された個体が、空輸されて日本にやって来るのです。

ちなみに、大規模な養殖技術が確立されていない熱帯魚においては、「ワイルド」しか市場に流通していないことが当然のようにあります。(そんな場合は、流通名に特別にワイルド〇〇と銘打たれていなくても、その熱帯魚はワイルドとして扱われます)

一方で、ブリードとは「養殖された魚」のことを示します。東南アジアやヨーロッパなどで色々な熱帯魚が養殖されており、こちらも空輸で日本にやって来ます。アルビノやゴールデンなどの品種改良された魚達は、ブリードの代表的な魚達です。

そんなワイルドとブリードの違いは、一般的には『最大サイズ、体の模様、顔つき、気性、発色、飼育のしやすさ』に差があります。例えば、日本で流通しているネオンテトラやディスカス、ポリプテルスなどにも、ワイルドとブリードがあります。

それでは、それぞれの違いについて、具体的に見て行きましょう!

ワイルドの特徴

ワイルドの熱帯魚は、ブリードされた熱帯魚に比べて、次のような特徴を持ちます。
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最大サイズが「大きく」なる。
体の「模様がくっきりと出る」ことが多い。
顔つきは「角ばっていて、野性味が出る」ことが多い。(大型魚などは特に)
気性が「荒い」ことが多い。
発色が「良い」ことが多い。
飼育の「難易度が上がる」ことが多い。
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やはり、自然の中で伸び伸びと育っていた熱帯魚達ですから、最大サイズは大きく、気性も荒くなりやすい傾向にあります。飼育にあたっては餌付けなどで少し手こずることもありますが、野性的な魅力を持つ個体を飼育したい時には、ワイルドの熱帯魚を購入すると大きな満足感が得られると思います。

ブリードの特徴

ブリードの熱帯魚は、ワイルドの熱帯魚に比べて、次のような特徴を持ちます。
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最大サイズが「小さい」場合もある。
顔つきは「丸くなって、柔らかい印象」になることもある。
気性が「荒くない」こともある。
発色や模様が「劣る」こともある。
水槽に慣れているので「飼育しやすい」ことが多い。
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ブリードされている熱帯魚は、水槽や屋外の池などで繁殖されていた魚達です。そのため、人の飼育下の環境にも慣れており、水槽にすぐに馴染んでくれたり、餌をすぐに食べてくれたりしやすいです。飼育のしやすさという意味では、ブリードされた熱帯魚をおすすめします。

熱帯魚はワイルドとブリード、どちらを選べばいい?

さて、ここまでを考えると、見た目ではワイルド、飼育のしやすさではブリードが良さそうな印象です。しかし、自分の水槽に合わせてどちらを選べば良いのか判断するために、もっと詳しくメリットとデメリットを見て行きましょう。

(熱帯魚)カージナルテトラ(ワイルド)(3匹) 本州・四国限定[生体]

ワイルドのメリット

発色や模様が綺麗な魚を飼育できる。
・ヒレや体格が綺麗な魚を飼育できる。
大きく育つ魚を飼育できる。
・(繁殖を考えた場合)水槽内に新しい血を入れることができる。

ワイルドのデメリット

ブリードされたものに比べて高価である。
餌付けが難しい魚もいる。
・気性が荒い種類では、混泳が難しい
魚が水槽に慣れるまで時間がかかる
・採集や輸送で体力が落ちている場合がある。
・現地の病気や寄生虫を持っている危険性がある。
購入後に、トリートメント(療養)してあげた方が好ましい

カージナルテトラ【ブリード】(約1.5-2cm)<20匹>[生体]

ブリードのメリット

ワイルドよりも安価に購入できる。
・改良品種や綺麗な模様同士を交配した魚が購入できる。
・餌付けがしやすい。
・性格が温和なので混泳が成功しやすい。
幼魚サイズから飼育することができる
安定供給されている。
・大量供給されている。
・ワイルドに比べて疲弊していないので、丈夫であることが多い。
・(大型魚など)ワイルドよりも大きくなりにくい。
野生の熱帯魚や自然の保護につながる

ブリードのデメリット

体格や模様、発色などでワイルドに見劣りしてしまう種類もいる。
・ブリードというだけで、一段低く見られてしまうこともある。
・(大型魚など)魚の価格崩壊が起こってしまう。安易な購入に繋がる。

まとめ・熱帯魚の『ワイルド』と『ブリード』の違いや特徴とは?

(熱帯魚)スポットピンクテール・カラシン(ワイルド)(1匹) 本州・四国限定[生体]

ここまで、熱帯魚のワイルドとブリードの違いや特徴について紹介してきました。こうしてメリットやデメリットなどを整理してみると、「ワイルドは綺麗だけれど飼育難易度が上がる」「ブリードは飼育難易度が下がる」というのが見えてきました。

なお、ブリードだから観賞価値が下がるかと言えば、そうではありません。改良品種はワイルドに負けない観賞価値がありますし、綺麗な模様の魚同士を交配させて「より綺麗な魚を生み出している」ブリーダーさんも世界にはたくさんいます。

卵胎生メダカやポリプテルスなど、ワイルドよりもブリードされた魚の方が綺麗な種類もたくさんいますし、養殖業者さんも日々、綺麗な魚を市場に流通させるために努力を重ねています。そして、アジアアロワナやネオケラトドゥスなどのように、法律や輸出国の関係でブリードされた魚しか流通しない熱帯魚も世の中には存在します。

そして忘れてはいけないことが、熱帯魚のブリードを購入することが「野生の魚や自然の保護につながる」ということです。直接的な採集による魚の減少だけでなく、採集した魚を捕食している大型魚や鳥類などの食物連鎖のピラミッドを考えると、野生の魚の採集が自然への負荷になっていることがイメージがしやすいかと思います。(何事もバランスが大切です!)

最後にまとめです。熱帯魚においてワイルドとブリードには、それぞれメリットやデメリットがあります。熱帯魚を購入する時には、自分のお財布や飼育技術、アクアリウムに求めるモノなどを考えて、それぞれを上手に選んでみて下さい。飼育の楽しみの幅がきっと広がること間違いなしです!