アクリル水槽はちょっと高級なイメージですよね。
「アクリル水槽は、高級なイメージがある=購入価格が高くなりそう」
「アクリル水槽は、オーダーメイドができるらしい=オプションなどつけられて、自由度が高そう」
「アクリル水槽は、衝撃に強い=ガラスよりも割れにくい?」
いつかアクリル水槽が欲しいと思っている方だけでなく、大型魚や海水魚用などの水槽を選んだり、オーダーメイドの水槽が欲しいと思った時に、ぜひ参考にしてみて下さいね。
アクリル水槽とは?
アクリル水槽とは、アクリルの板を使用して製作した水槽の事です。
アクリル水槽は、壊れにくく(砕けにくい)、板厚のある水槽でも透明度が高いというメリットを持っています。
アクリル板はガラスに比べると加工がしやすいため、㎜(ミリ)単位での水槽の制作やオーバーフロー水槽、円柱水槽などの特殊な加工をすることができます。
アクリル水槽以外には、ガラス水槽やFRP水槽などが、熱帯魚の飼育に使われています。
アクリル水槽の魅力
ここからは、アクリル水槽の魅力について紹介していきます。
アクリル水槽のメリット
アクリル水槽 8個のメリット
アクリル水槽のメリットには、次のようなものがあります。
- ガラス水槽に比べて衝撃に強いため、大型魚の飼育にも向いている。
- 板の厚さを増やしても透明度が変わらない。
- 同じサイズのガラス水槽に比べて軽い。
- 四角水槽、円柱の水槽、四角柱の水槽、六角形の水槽、特殊水槽など、様々な形の水槽を製作できる。
- 5㎜~1㎝単位で水槽を製作できる。
- オーバーフロー加工やフランジ、ソケット加工などが簡単にできる。
- 色が付いたアクリル板で水槽を作ることができる。
- 実験用水槽やデモ水槽などの、特殊な水槽も製作できる。
☆ガラス水槽に比べて「軽い、丈夫、加工が簡単」というのがアクリル水槽の特徴です!
アクリル水槽の注意点
アクリル水槽の注意点 2つ
アクリル水槽には、軽くて透明度が高いというメリットがある一方で、使用上の注意点もあります。
- 紫外線や熱線で劣化することがある。紫外線や熱線は避けた方が良い。
- ガラス水槽に比べて傷が付きやすいので、金属製のスクレーパーなどでこするのはNG。
簡単にまとめると、ガラス水槽に比べて「傷が付きやすい」というのが注意点です。
特にアクリル水槽は、紫外線に弱く、直射日光に当たる場所で使用すると、ひび割れてしまうなどの不具合が生じますので、絶対に、直射日光に当たる場所で使用しないようにしましょう。
アクリル水槽のサイズと標準価格
まずはアクリル水槽がどのくらいの価格なのかを知ってもらうために、東京アクアガーデンのオンラインショップで購入できるアクリル水槽(規格水槽)を紹介したいと思います。
小型水槽(~45㎝)
小型のアクリル水槽は、20㎝キューブ水槽で5,000円程、45㎝キューブ水槽で12,000円程で購入することができます。
もちろん、キューブ水槽以外にも30㎝水槽などの色々な規格が用意されています。
中型水槽(60㎝~90㎝)
中型のアクリル水槽は、60㎝×30㎝×45㎝水槽で20,000円程、90㎝×45㎝×45㎝水槽で25,000円程で購入することができます。
この他にも、90㎝×60㎝×60㎝水槽や60㎝キューブ水槽などの規格が用意されています。
大型水槽(120㎝~)
大型のアクリル水槽は、120㎝×45㎝×45㎝水槽で38,000円程、150㎝×60㎝×45㎝水槽で83,000円程で購入することができます。
この他にも、240㎝×60㎝×60㎝水槽や200㎝水槽などの規格が用意されています。
円柱水槽(丸型水槽)
円柱水槽は、直径30㎝×高さ45㎝の水槽で67,000円程、直径80㎝×高さ60㎝の水槽で283,000円程で購入することができます。流石に、特殊な形状の水槽になるとちょっと高いですよね。
この他にも、直径60㎝や直径45㎝などの水槽の規格が用意されています。
アクリル水槽の作り方
アクリル水槽は、1つ1つのパーツを、専門の職人さんが製作しています。
それにより細部へのこだわりや特殊な加工、綺麗な仕上げが可能になります!
アクリル板を用意&カット
アクリル板を加工して水槽を作る際には、専用の板をカットする機械を使用します。
ここからは、アクリル板の種類について説明します。
アクリル水槽の板の種類 3つ
アクリル水槽用の板には、主に次の3種類があります。
- 量産ができて安価な、押し出し板。
- 押し出し板よりもクラック(ヒビ)が入りにくい、キャスト板。
- 魚や水草を映えさせることができる、色がついた板。
これらの板を使用&加工して水槽を製作していきます。
押し出し板のアクリル水槽は、量産しやすく安価ですが、キャスト板に比べ、水圧で板が反りやすいという注意点があります。キャスト板は、押し出し板よりは高価なアクリル水槽になりますが、その分、強度が高く、水槽のサイズを問わず、様々なアクリル水槽制作に向いている板です。
なお、東京アクアガーデンがお届けするアクリル水槽は、最高の品質を実現するために、「国内工場・国内材料・国内生産」かつ「透明度が高く頑丈なアクリル素材・カナセライトを使用したキャスト板」をメインに使用しています。
キャスト板について
キャスト板とは、アクリル板を製造する際に、2枚のガラス板を重ね合わせておき、その間にアクリル板の原料を流し込みながら製造するアクリル板のことを指します。
キャスト板は、硬度が高いため、板が反り返りにくく、切除などの加工がしやすく、溶剤の影響を受けにくいというメリットがあります。
板厚について
アクリル水槽は水圧で膨らむため、水槽の底面より側面の方が厚めの板厚で制作されることが多いです。
しかし、アクリル水槽の場合は、板が厚くなっても、水槽の透明度が高いというメリットがあり、尚且つ、ガラス水槽よりも軽く仕上がり、制作時に加工がしやすいという特徴があります。
アクリル板の板厚は、水槽にかかる水圧によってアクリル板の厚さを変更して製造します。
たとえば、同じ幅でも高さが低い水槽では、薄い板が採用されます。
アクリル板を接着
アクリルの板を接着して水槽にするには、主に2つの接着方法が用いられます。
- アクリル板同士を溶かして接合する溶剤接着。
- アクリル板の間にアクリル剤を入れて硬化する、より強度が強くて綺麗な重合接着。
【解説】
- 溶剤接着が標準的な接着方法で、広く普及しています。
- 重合接着は、強度も鑑賞性も抜群ですが、溶剤接着と比べて倍近い価格差があります。
- 重合接着は、接着面がないため美しく、水槽全体の観賞性もよいです。
- もちろんのことですが、どちらの方法でも、アクリル板を綺麗に接着するためには、繊細な作業と技術が求められます。
オーバーフロー加工
アクリル水槽は、水槽内の水を水槽の下に設置した濾過槽に落として、きれいになった水を水槽に再び戻す「オーバーフロー」ができるように加工することも可能です。
オーバーフロー管の構造と種類
オーバーフロー加工は『オーバーフロー管』とよばれる配管を水槽内に立てる必要があります。
オーバーフローの配管には、コーナー加工と三重管加工があり、魚の回遊性を考慮した位置に立てるのがよいとされています。
オーバーフロー管は、製作工場にもよりますが、ブラック、透明(アクリル)等の種類があります。
フランジ加工(リブ・センターフランジ・天板くりぬき補強)
フランジとは、水圧により膨らんでしまうアクリル板をまっすぐに保つための補強枠のことです。フランジ加工をすることで、アクリル水槽の水圧による歪みを防ぐことができます。
水圧に対応した水槽であれば、フランジは必要ありませんので、水槽の板厚を厚くすることで、フランジを無くすことが可能です。
フランジ無しのアクリル水槽は、重合接着で作られた水槽に多いです。
リブ
リブとは、水槽上部内側に付ける補強です。蓋を乗せることが可能になります。
リブに配線や配管、エアチューブを通すための穴を開ける加工もできます。
センターフランジ
センターフランジとは、水槽上部中央に橋を架けるように取り付ける補強です。
中型水槽以上のサイズのアクリル水槽が、水圧で膨らんでしまわないように取り付けられることが多い加工です。
天板くりぬき補強
天板くりぬき補強とは、一枚のアクリル板を加工して水槽の上部に取り付ける補強です。
リブやセンターフランジに比べて強度が高く、接着箇所が少ないので見た目が綺麗になります。
天井くりぬき補強は、水圧の大きい、大型水槽の補強に使われることが多い加工です。
帯加工
アクリル水槽の『帯加工』とは、水槽の上部や下部にぐるりと一周貼る飾り帯のことです。
アクリル板の接着部分を隠すことができます。また、長期の使用で接着箇所に汚れが付いた場合も目立ちにくくなります。
帯の色は、工場にもよりますが、黒、ブルー、白があります。
仕上げ(キズ消し)
オーダーメイドアクリル水槽制作の仕上げとして、小さな傷やはみ出した溶剤を綺麗に整える作業をおこないます。
傷消しの仕上げをおこなうことで、ピカピカのアクリル水槽が完成します!
発送と送料について
発送について
丁寧に拭き上げた上で、傷が付かないように発泡スチロールなどの衝撃を吸収する素材で梱包してから発送します。
配送と送料について
アクリル水槽には、ガラス水槽よりも軽いというメリットがありますが、手荒に扱われると、ヒビが入りやすく、破損のおそれがあります。
発送の際は、多少金額が高くなっても、信頼のおける配送業者に頼むのがおススメです。
東京アクアガーデンの場合は、アクリル水槽の本体価格の他に、梱包と配送料がセットになった料金で販売されています。
【参考URL】
アクリル水槽の設置事例
ここでは、アクリル水槽の設置事例を紹介したいと思います。
1.淡水魚古代魚水槽・モデルルーム
モデルルームの水槽の設置事例です。W2830×D310×H400の特注水槽になります。
2.両面仕様の海水アクアリウム水槽・会社オフィス
会社のオフィスに設置した、両面から観賞できる水槽です。
W1800×D500×H600mmの水槽になります。
3.アクアテラリウム水槽・ホテルの客室
ホテルの客室にアクアテラリウム水槽を設置した事例です。
W1500×D500×H800mmの水槽になります。
4.大型円柱水槽(海水魚水槽)・クリニックのエントランス
クリニックのエントランスフロアに海水魚水槽を設置した事例です。
φ1000×H1000㎜の水槽になります。
まとめ・アクリル水槽の特徴から価格、作り方、オプションなどを詳しくご解説いたします
ここまでアクリル水槽の価格と作り方について紹介してきました。
実際、読み進めていくうちに「アクリル水槽は高い」というイメージが、少し変わってきたのではないでしょうか?
水槽の材料の品質や加工のクォリティー、アクリルの丈夫さや軽いといったメリットなどがありますし、規格サイズなら比較的お手頃に購入することもできます。
150㎝×60㎝の水槽でも83,000円くらいで購入できるので、大型魚を飼育している方なら、頑張れば手が届く現実的な金額に思えてきませんか?
また小型~中型の水槽も、アクリル水槽なら自分好みのサイズを比較的安価にオーダーメイドで作ることができます。
大型魚の飼育や迫力のある水草レイアウト水槽、海水魚の飼育などに、アクリル水槽をぜひ検討してみて下さい。飼育の幅や楽しみが、きっと増えること間違いなしです♪
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(↓東京アクアガーデンのオンラインショップと過去記事はこちらからどうぞ)
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