金魚や熱帯魚を飼育していて、餌やりの時間を楽しみにしている方は多いと思います。
お魚たちが一生懸命餌を頬張る姿はとても可愛いですよね。
しかし、餌のやり過ぎは禁物です。
あまり知られていませんが、人間と同じように、金魚や熱帯魚も食べ過ぎると肥満になってしまうことがあるのです。
お魚を太らせずに飼育するのが理想ですが、気づいたら丸々としていたということもあるでしょう。
そんな時にはお魚もダイエットを始めましょう。
今回は、金魚や熱帯魚のダイエット方法をご紹介します。
金魚や熱帯魚が太ってしまった!?原因は?
金魚や熱帯魚が太ってしまう原因は、ずばり餌のやり過ぎです。
可愛いからといって、一日に何度も餌やりをしていたり、一回の量が多すぎたりすると、食べ過ぎから肥満になってしまいます。
水面に口を出してパクパクしている姿を見ると、餌をねだられていると思い、ついたくさん餌をあげてしまいがちです。
しかし、金魚や熱帯魚は、餌を与えられたら、与えられただけすべて食べてしまうことが多く、お腹いっぱいになったから食べるのを止めるということは、あまりありません。
餌の量は飼い主側で調整してあげる必要があるのです。
お魚のダイエット方法とは?
肥満を放っておくと、体が重くて思うように泳げなくなり、さまざまな病気の原因になってしまいます。
もし、金魚や熱帯魚が肥満になってしまったのならば、さっそくダイエットを始めましょう。
ダイエット方法1:餌の量を見直しましょう
人間と同じく、お魚の肥満の原因は餌の食べ過ぎです。
まずは、餌の量を見直しましょう。
種類にもよりますが、金魚や熱帯魚は数日間ぐらいならば餌を食べなくても生きていけるぐらい、飢えには強い生き物です。
特に、冬の水温が下がる時期は活動量自体が減るため、餌の量もそれほど必要としません。
基本的には、一日1~2回程度、2~5分ぐらいで食べ終わるぐらいの量の餌を、様子を見ながらあげていきましょう。
ダイエット方法2:運動量を増やす
ダイエットには運動!これも人間と同じですので、運動量を増やすことはお魚もダイエットにつながります。
とはいえ、金魚や熱帯魚は人間のように走ったり筋トレしたりというわけにはいきませんよね。
お魚にとっての運動は泳ぐことです。
たくさん泳いで動くことでダイエットにつながります。
常に泳いでいるように見える金魚や熱帯魚ですが、水温が下がると動きが鈍り、水槽の隅でじっとしているようになってしまいます。
そこで、適正範囲内で水温を高めに設定すると、泳ぎやすくなり、たくさん動いてくれるようになるでしょう。
また、水槽の中に緩やかな水流を起こすことで、熱帯魚や金魚を強制的に泳がせる方法もあります。
専用のスクリューも売られているので、活用してみるとよいでしょう。
ダイエット方法3:肥満の個体を隔離する
複数の生き物を混泳している場合、餌をあげたら様子を観察してみましょう。
すごくよく餌を食べる子とそうでない子がいると思います。
食欲の差は、お魚の個性なのでそれ自体が問題ということはありません。
しかし、すごくよく食べる子だけが太っていてほかの個体が痩せている場合、よく食べる子がほかの子の分まで餌を食べてしまっている可能性があります。
そのようなときは、肥満になってしまったお魚を別の水槽などに隔離し、餌の量を減らす、運動させるなどしてダイエットを行いましょう。
肥満じゃない?見間違えやすい病気について
お魚のお腹が膨らんでいると、太ったように思いますが、実は肥満ではなく別の病気が隠れていることがあります。
肥満と見間違いやすい病気をまとめましたので、こちらを参考に、よく観察し、正しい診断をくだすようにしてください。
熱帯魚や金魚の病気についてはこちらも参考にしてください。
腹水病
エロモナス菌という菌に感染することで起こる病気です。
グッピーなどの熱帯魚や、メダカなどにも起こる病気で、内臓に炎症が起きて腹水が溜まることで、お腹がパンパンに膨れ上がり、症状が進むと白い糞をするようになります。
腹水病にかかったら、まずその個体を隔離し、薬餌を与えます。
また、薬餌治療と同時に塩浴も行うとよいでしょう。
塩浴についてはこちらも参考にしてください。
松かさ病
腹水病と同じくエロモナス菌が原因で起こる病気の一つです。
松かさ病に感染すると、体が大きく膨らんでいき、うろこが松ぼっくりのように逆立ってしまいます。
松かさ病は厄介なことに完治は難しく、対処法としては症状を和らげる治療を行うことになります。
薬浴をすることもありますが、あまり効果がないときは、水替えを毎日行うことで症状が緩和される可能性があります。
転覆病
主に金魚に起こる病気に転覆病があります。
転覆病は、餌の食べ過ぎや質の悪い餌を食べたことによる消化不良などが原因で起きる病気で、お腹が膨らみ水面に浮いてしまったり、バランスが取れず斜めに泳いだりすることが特徴です。
転覆病にかかってしまったら、まずは餌を変えましょう。
また、水温を25℃前後に設定して消化を促すことで回復する可能性があります。
転覆病についてはこちらの記事で解説しています。
消化不良(便秘)
お腹が膨らんでしまう原因の一つに、消化不良による便秘が考えられます。
便秘が疑われるときは、まずその個体を隔離し、フンをしているか、している場合はフンの状態をよく観察しましょう。
便秘の解消には絶食が効果的です。
隔離したまま3日間ほど絶食し様子を見ましょう。
妊娠
病気ではありませんが、グッピーなどの熱帯魚のオスとメスを混泳させている場合、妊娠でお腹が膨らんでいる可能性があります。
妊娠は自然なことですので、出産すれば元通りスマートなお腹に戻るでしょう。
しかし、妊娠と先にご紹介した腹水病はどちらもお腹が膨らむのでぱっと見では見分けるのが難しいです。
お魚の個性にもよりますが、妊娠の場合、あまり動かなくなる、食欲がなくなる、ほかの魚を追いやるなどの行動がみられることがありますので、よく観察して診断をくだしましょう。
まとめ:金魚や熱帯魚のダイエット方法とは!魚を太らせずに飼育しよう!
金魚や熱帯魚のダイエット方法についてまとめました。
お魚の肥満はただ大きくなるだけ、と思っている方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし、金魚や熱帯魚の肥満は、体が重くなって思うように泳げなくなることで、慢性化しやすく、放っておくと様々な病気を引き起こす可能性があります。
せっかく飼っている金魚や熱帯魚、健康に長生きしてもらうためにも、肥満には気を付けなければいけませんね。
もし太ってしまったら心を鬼にしてダイエットに励みましょう。
トロピカライターの長嶋です。
金魚すくいで連れて帰った、和金の『よしえ(名前)』を飼育してました。
可愛らしい魚とワニが大好きです。
生物を飼う楽しさを伝えていけたらな、と思います!