「水温ショック」という言葉を聞いたことがありますか?
熱帯魚たちは水温差にとても敏感です。新たに購入した熱帯魚を水槽に導入する時、既存の水槽の水を交換する時などに、水温を合わせないと熱帯魚たちはショックを受けてしまいます。
こちらのページでは、水温ショックを起こしたときの症状、そうさせないための対策などについて詳しく解説していきます。
水温ショックを防ぎ、大切な熱帯魚たちを長生きさせましょう!
水温ショックとは?
最初に水温ショックについて解説をします。
熱帯魚たちは、それぞれ好みの水温があります。ほとんどは生育した環境の水温が好みです。
その温度から大きく離れた水温の水に突然入れられた時に起こすのが「水温ショック」です。
ではどんな時に気をつければ水温ショックが起こりやすいのか、知っておきましょう。
水温ショックが起こりやすい状況とは
水温ショックを起こさせないために、どんな時に水温ショックが起こりやすいか、あらかじめ知っておくことが重要です!
新しい熱帯魚を既存の水槽へ入れるとき
ショップから購入した熱帯魚を新しい水槽へ入れるときに水温ショックは多く見られます。
ショップでの飼育環境の水温と大きく差がある水温の水に入れると、熱帯魚はその変化に対応しきれません。最悪の場合、命を落とすことすらあります。
大抵の熱帯魚はプラスマイナス4℃程度の差異なら、わりと耐えることが出来ます。ただし、それは個体の状態にも依存し、元気のない魚であればそれ以下の差異でも耐えられませんので注意しましょう。
新しい熱帯魚を購入する際には、ショップの水槽の水温を聞いておくのがベストです。
新しい熱帯魚を購入し、自宅まで移動するとき
生体をショップなどで購入して家まで持ち帰るときに、長時間かかる場合は注意が必要です。
ショップではたいてい、ビニール袋に飼育水と酸素を入れてくれると思いますが、そのままの状態で長時間置くと当然水温が変化します。
夏であれば水温が上がりすぎてしまいますし、冬であればあっという間に水温が下がってしまうでしょう。
このような水温変化を防ぐために、保冷(保温)バッグなどを用意して熱帯魚を購入するのがオススメです。夏場であれば念のために保冷剤も持参しましょう。
発泡スチロール製のバッグを一つ用意しておくと、何かと便利ではないでしょうか。
既存の水槽の水換えを行うとき
水換え時も水温ショックを起こしやすいです。
大型の水槽の水換えでは、水もたくさん必要になります。水道から水をバケツなどに汲み、塩素抜きをしてすぐに水槽へ…とやると、冬場などはかなり水温が低い状態のままになってしまいます。
筆者は実際にやってしまったことがあるのですが…冬に水槽掃除を行い、加温しない水を水槽にそのまま入れてしまいました!するとグラミーが心臓麻痺?を起こしたように動かなくなってしまったのです。慌てて加温した水を加えたところ、無事に回復してくれたのですが、心から「水温を合わせるのは大切だ!」と感じました。
筆者の経験では無事に回復してくれましたが、回復しないことも多いですから、十分に気をつけましょう。
水温ショックを起こした時の熱帯魚の症状
起こさせないことが一番ですが、水温ショックを起こしたら熱帯魚がどんな症状を見せるかを解説します。
症状としては
- 餌を食べない
- じっとして動かない
- 麻痺したように動かなくなる(最悪の状態と言えます)
- 数日後死んでしまう
といった具合です。
水換えをしてすぐの状態で、熱帯魚が上のような状態になったら水温ショックを疑いましょう。普段から水槽の水温を把握し、その温度が急激に変化しないように気をつけてあげることが大切です。
水温ショックを起こさせないためにできること
では、水温ショックを起こさせないための対策を紹介します。
水温計を用意しよう
熱帯魚だけではなく、メダカなどを飼育する場合も水温計は必ず用意しましょう。
上の水温計であれば500円以下ですので、気軽に購入できるのではないでしょうか。
毎日餌をやるときに水温もチェックし、急激な変化がないように気をつけることが大切です。
水換えなどを行わなくても、室内の温度が急に変化したら水温も変化します。夏や冬など、気温変化の激しいシーズンは特に注意が必要です。
水合わせは慎重に行おう
水換えをするときに、水合わせは慎重に行いましょう。
水槽に取り付ける水温計以外にも温度計を準備し、水槽へ入れる水の温度も計りましょう。水槽内の温度とできるだけ水温を合わせておきます。
また、特に水質変化に弱い生体(エビなど)を飼育している場合は、水合わせキットを使うと安心です。
これは、点滴のように新しい水をぽたぽたと少量ずつ水槽へ入れることが出来る装置です。500円以下で購入できるため、非常にリーズナブルなので1セット持っていると安心ですね。
ヒーター・クーラーを用意しよう
室温を一定に保てているなら問題ありませんが、留守がちの場合は水槽用のヒーターやクーラーを用意しましょう。
ベタやアカヒレなど、ボトルで飼育できるような魚でもヒーターがあるほうが長生きさせることができます。簡易的なヒーターでも十分ですので、用意してあげられるといいですね。
筆者はこちらのヒーターを、ボトルアクアリウムに愛用しています。場所もとらないですし、小さなボトルでも対応できるところがメリットです ↓
まとめ:水温に注意して熱帯魚を長生きさせよう
私たちは気温が10℃くらい変化するのはいつものことですが、熱帯魚たちは急激な水温変化に耐えることができません。
水温が変化しやすい状況を知っていれば対策は簡単です。
せっかく縁があってお迎えした熱帯魚たちですから、責任をもって長生きさせてあげられるよう、水温の変化に気をつけてあげたいものですね。
水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!
※返信にお時間をいただいております。
弊社公式サイトのお悩み相談フォームですと早めに返信できますので、よろしければそちらもご利用ください。