アクアリウムレイアウトコンテストで優勝した秘密のテクニックを解説します

アクアリウムを楽しむなかで、水槽レイアウトは大きな楽しみの一つでもあります。

自然の一部を切り取ったイメージで制作する水槽、水槽管理者が気に入ったレイアウト素材を集めて制作する水槽と、世界に1つだけのレイアウト水槽を作ることができるため水槽レイアウトはロマン溢れるものです。

最近では、SNSで水槽写真や動画を簡単に世界中に発信することができ、自分の水槽を他人から評価してもらえる楽しみや、他の人の水槽レイアウトを学べることもできる時代となり益々面白くなってきています。

そんな水槽レイアウトコンテストという大会があるのを皆さんはご存知でしょうか。

ここでは、水槽レイアウトへ着目し、業界主催の水槽レイアウトコンテストで優勝したわたしのテクニック論をお話していきたいとおもいます。

アクアリウム水槽レイアウトコンテストの概要

アクアリウム業界が主催する水槽レイアウトコンテストには大きく3つ種類があります。

  1. 世界水草レイアウトコンテスト
  2. 一般投票による審査
  3. 日本観賞魚振興協同組合員による審査

1の世界水草水槽レイアウトコンテストは、ネイチャーアクアリウムが提唱するアクアデザインアマノが開催しているコンテストとなります。

優勝賞金100万円と太っ腹な大会で、出展者も1000人を超える大規模な水槽レイアウトコンテストとなります。

2,3においては、日本観賞魚協同組合が運営している業界主催のアクアリウムレイアウトコンテストです。

ただし、審査方法が2種類あります。

毎年春に江戸川の船堀で開催される観賞魚フェアーは、組合員による審査となり、その他不定期で夏や秋に行われているアクアリウムフェアーは、ほとんどが一般審査によるものです。

ここでは、観賞魚協同組合が運営する一般審査で受賞することへ着目し解説していきます。

レイアウトコンテスト出品前の準備

はじめに、大枠で淡水にするのか海水にするのかを決めます。

わたしの経験談としては、海水魚水槽にサンゴを入れたサンゴ水槽をおすすめします。

その理由として2つあります。

  • 水槽を作り込む時間が短時間で済む。
  • パット見て華やかで美しい印象を与えやすい。

水草水槽の場合、水草を成長させてトリミングを繰り返して完成に持っていくため、3カ月以上の期間が必要となってきます。

しかし、サンゴ水槽の場合2週間程度あれば問題なく完成させることができます。

また、パット見て華やかな印象を与えることは一般審査のレイアウトコンテストにおいて非常に大切なことです。

プロの水槽レイアウター達が手間暇かけた自信作が並ぶ水槽の中から、一番目立たせなければならないからです。

「この水槽見てみたい!」とおもわせて人だかりを作るところまでもっていかなければ優勝どころか受賞すら難しいでしょう。

水槽を制作する

コンセプトが決まったらレイアウトコンテスト用の水槽を制作していきます。

水槽レイアウトコンテストに使用する水槽は、背高のハイタイプと呼ばれる水槽をおすすめします。

前述でもお伝えした通り、とにかく目立たせなければなりません。

大きい水槽程目立つので最低でも、横幅90センチ、奥行き45センチ、高さ60センチ以上の水槽にしましょう。

予算が許すなら、水槽の高さを70センチ、80センチにすると見栄えは最高に良く目立つこと間違いなしです。

水槽機材を準備する

水槽機材は、ワンランク以上大型のものを用意します。

会場は屋外である場合が多く、メーカー推奨の水温調節機器では十分に適正水温にならない場合があります。

また、水槽照明も過剰に付けて水槽をとにかく明るくしましょう。

これもすべて目立たせて人を寄せ付けるための秘策です。

レイアウト水槽に使用する生体手配

水槽レイアウトに使用する生体は、あらかじめ仕入れ先へお願いし確実に手に入れるようにしておきます。

とくに、海水サンゴ水槽の場合は念入りに確認する必要があります。

サンゴの入荷はワシントン条約で年間入荷数が決まっているため、希望のサンゴ、量を指定しておかなければなりません。

わたしが今まで出展した時は、2カ月くらい前からお付き合いの深い仕入れ先へ、種類、色、数、大きさ、納期を指定し一回にまとめてではなく徐々に集めていき完成に持っていきました。

レイアウト水槽の試運転

水草水槽の場合は、数カ月前から準備しますが海水サンゴ水槽の場合は2週間前くらいから水槽機材を組み上げ試運転をしていきます。

極端な話、当日設置して組み上げることもできます。

しかし、予期せぬ問題や水道の使用がスムーズにできない可能性があること、そして飼育水を持っていかなければ期間中魚が衰弱する、サンゴが開かないこともあります。

そのため、わたしは最低でも2週間くらい前から試運転をさせ水槽にサンゴを馴染ませるようにしています。

レイアウトコンテスト設置当日

設置当日は、朝から設置準備を数人でしていきます。

水草水槽の場合、ソイルが入っていて非常に重くなるため細心の注意を払い大人数で水槽を運んでいきましょう。

なるべく、水槽設置開始時間前には現地へ到着するようにし現調をしましょう。

設置開始時間になったら速やかに水槽を運び据え付けます。

設置開始の時間はまだ人も少ないので作業もやりやすいこと、さらにろ過器を回す時間が早ければ早いほど水の透明度も上がるため有利です。

ここは、意識して取り組んでいきましょう。

水槽に水を張り終えたら、魚やサンゴを入れていき完成です。

完成後は、周りの水槽を確認し自分の作品が目立っているか確認しましょう。

想像以上に他の水槽が美しく自分の作品が埋もれていると感じたら、照明や生体を追加してとにかく目立つように対応しましょう。

レイアウトコンテスト期間中の管理方法

レイアウト期間中は、必ず朝一で水槽を確認しにいきましょう。

死魚がいないか、水は濁っていないか、水槽機材は正常に動いているかを細かく確認しましょう。

とくに、水が少しでも濁っていると一気に受賞する確率が下がってしまいます。

もし濁っていたら、水換えをして必ず透明にしましょう。

まとめ: 【受賞者が解説】アクアリウム水槽レイアウトコンテストで優勝を取る方法

 

いかがでしたか。

わたしの経験談をもとにお話しさせていただきました。

水槽レイアウトコンテストは、見る人も出展する人も全員が楽しめる特別なイベントです。

普段みることのできない、各専門店のプロが作り出す水槽を一か所で見ることができます。

そのなかで、優勝する経験はなかなか味わうことの少ない良きものになりますし、自信にも繋がります。

もし、水槽レイアウトコンテストへ出展を考えている方がいたらおすすめします!

それでは、素敵なアクアリウムライフをお過ごしください。

 

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