オーバーフロー管には大きく分けると「コーナーカバー」と、「三重菅」の2つがあり、それぞれ以下のような特徴があります
【コーナーカバーの特徴】
- 価格が安いだけでなく魚が入りにくくメンテナンスが楽
- 水槽内で目立つが、水槽の側面中央にも設置できる
【三重菅の特徴】
- 価格は高いが、水槽内で目立たない
- 魚が管の後ろに隠れやすくメンテナンスが難しい
- 設置する位置を選ばず、擬岩で覆うことができる
アクアリウム初心者さんや、オーバーフローを初めて使用する方は、どちらがよいか迷ってしまいがちですよね。そこで今回はオーバーフローで使用するコーナーカバーと、三重菅について解説していきます!
オーバーフロー管は2タイプあります!
海水魚飼育で使用されることの多いオーバーフロー式の水槽の配管は、以前は水槽の角に設置するコーナータイプが主流でしたが、最近は三重菅やコの字タイプのコーナーカバーが主流になっています。
アクアリウム初心者や、オーバーフロー水槽を使用するのが初めての人にとっては、どちらがよいか全くわからない、なんてことも珍しくありません。
お店の人に言われるがまま、機材をそろえていざ飼育!となったときに、「メンテナンスがしにくい」「使いにくい」なんてことは極力避けたいですよね。
そういった事態にならないためにも、コーナーカバーと三重菅の特徴をまずはきちんと把握しましょう!
コーナーカバー(コの字加工)
コーナーカバーには水槽の四隅に設置するコーナーカバーと、設置したときに上から見るとカバーの形状が「コの字」になっているコの字タイプのものがあります。コの字タイプのカバーは三重菅よりも安く設置することができます。
コの字のものは水槽を両面どちらから見ても、しっかりと配管を隠してくれる設計になっていますよ。
三重管
三重菅は筒状のカバーで、筒の中心から「給水管・フロー管・OFカバー」という順で、3つの筒が重なっている配管です。水槽内のどの位置にでも取り付け可能で、OFカバーをつけても面積ロスが少ないという特徴があります。またコの字加工よりも水槽内のスペースが広く見えるというメリットもあるんですよ。
コーナーカバーのポイントとは?
コーナーカバーを設置するポイントには、次のようなものがあります。メリットだけでなくデメリットもあるので、しっかりと考えて導入しましょう!
値段が安い
アクアリウム用品を揃える際、予算を優先的に考える人は多いですよね。
コーナーカバーは、三重菅と比べると価格は安いです。コーナーカバー同士だと、四隅に設置するコーナーカバーよりも、コの字の方が金額が上がりますがそれでも三重菅よりは安いんですよ。
水槽内で目立つ
コーナーカバーはブラックやブルー、クリアタイプなどの色がありますが、ブラックが主流です。そのため水槽内でカバーが目立ちやすいです。
「カバーもクリアタイプを選択すればいいじゃない!」と思う人も多いでしょう。クリアタイプだと、中の配管が見えてしまう・カバーについた汚れが目立つなんてこともよくあります。
メンテナンスが楽
コーナーカバーはフロー管を覆っていることで、どうしても中に淀みができてゴミや汚れが溜まってしまいがちです。しかしコーナーカバーは比較的取り外しが簡単なので、内部の掃除をしやすいんです!
カバー内に魚が入り込まないため安心
水槽内で仕切り板を使た経験のある人は、仕切りをしているのに魚が隙間を通り抜けてしまった、なんて経験ありませんか?
コーナーカバーでも「魚が中にはいるんじゃ…」なんて心配してしまいますよね。でもコーナーカバーは水槽の壁面との隙間がないため、魚が中に入り込む心配はありません!
水槽の端の他に、側面中央に加工できる(コの字加工)
これまで水槽の角に設置するタイプのコーナーカバーが主流でした。しかしコの字タイプのコーナーカバーは、水槽側面の中央にも設定可能なんです!そのため一般のコーナーカバーより、設置する位置の自由度が高いというメリットがあります。
三重管のポイントとは?
三重菅はコーナーカバーと比べると、景観を損ねないというメリットがありますが、価格面などでデメリットが存在します。
価格が高め
三重菅はまずコーナー加工よりも、値段が高いというデメリットがあげられます。価格に関してはサイズにもよりますが、数千円UPしてしまうので、まずは予算と相談しましょう!
水槽内で目立たない
三重菅に使用する管は、クリアカラーを選択することも可能ですし、幅を取らないということで水槽内で目立ちにくいです。しかし使用していくうちに汚れが付いて汚れが目立つようになることが多いため、普段からこまめなメンテナンスは必要です。
管が細いためメンテナンスが難しい
三重菅は管の太さがコーナー加工の物よりも細いため、管内を洗うのがとても大変です。
ブラックやグレーなど色のついた配管ならまだ中身が見えませんが、クリアー管は汚れが非常に目立ってしまいます。
三重菅のメンテナンスについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
魚が管の後ろに隠れやすい
コーナーカバーの場合は、水槽の壁面までしっかりカバーしているので、魚が入り込むことはありません。しかし三重菅の場合は、三重菅と水槽の壁面の間に隙間ができてしまうんです。そのため隙間に魚やエビなどが入り込んだり、三重菅の後ろに隠れてしまって姿が見えない、なんてことが起こりやすいです。
位置を選ばずに加工できる
三重菅はコーナーカバーとは異なり、水槽の側面を使用しないので、水槽の端だけでなく中央など自分の好きな位置に設置することができるんです!
魚やエビなどが三重菅の後ろに隠れるのを防ぎたいのであれば、水槽の側面から少し離れた位置に設置することで、魚の回遊性があがるので、観賞を邪魔せずに済みますよ。
擬岩で覆える
「三重菅を使いたいけど、できるだけ目立たないようにしたい」
そんな人には、三重菅を覆うことのできる擬岩がオススメ!
海外のレッドシーというメーカーでは、天然のライブロックから型を取り、モーターボートの素材にも使用されている、「グラスファイバー」を使った擬岩が発売されています。
オーバーフローのパイプを隠すことを目的に作られているので、水槽内のレイアウトを崩しにくいです。
まとめ:フロー管の種類は利便性と好みで選ぼう
今回はフロー管のコーナーカバーと三重菅について、そしてそれぞれの特徴について解説しました。
まずは予算と相談してどちらかを選ぶことになりそう、という人が多いかもしれませんね。メンテナンスのしやすさでいえばコーナーカバーですが、水槽の景観を優先したい、というのであれば三重菅がオススメ。
魚の回遊性を重視したい、特殊形状の水槽の場合は三重菅が向いていますが、四角い水槽でリーズナブルな価格で済ま世帯場合はコーナー加工が向いていますよ。でもどちらがよい、という決まりはないので自分の使いやすいタイプを選びましょう!
フロー管の設置位置や、もっと詳しく知りたいという場合はプロに相談するのもアリです。
東京アクアガーデンでは、オリジナル水槽や水槽台の制作も行っています。無料で見積もりや相談をすることができるので、気軽に問い合わせて自分の使いやすい水槽を作りましょう!
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