水草はさまざまな種類がありアクアリウムで広く使われるアイテムですが、アクアリウムのプロである東京アクアガーデンでは次の水草をよく使っています。
- ミクロソリウム・プテロプス
- ミクロソリウム・ラティフォリア
- アヌビアス・ナナ
- アヌビアス・バルテリー
- クリプトコリネ・ウェンティー・リアルグリーン
- バリスネリア・スピラリス
- ピグミーチューンサジタリア
これらの水草を使うのは、緑が美しいことや活着しやすいなど明確な理由があるんです。
この記事では東京アクアガーデンでよく使う水草の種類やその理由などをお話します。
アクアガーデンが良く使う水草7選!
アクアリウムに使う水草というとさまざまなものがあり、水草選びに悩むアクアリストも少なくありません。アクアリウムのプロであるアクアガーデンでも多くの水草を使いますが、その中でも特によく使う7種類の水草があります。
まずはどの水草をよく使っているのかご紹介していきますね。
水槽のレイアウトでお悩みの人はこちらの記事を参考にしてみてください。
ミクロソリウム・プテロプス
ミクロソリウム・プテロプスは水生シダの仲間で、葉も茎も硬く丈夫なので使い勝手の良さは特筆ものです!
オーソドックスに底砂に植え付けてもいいですし、流木などに活着させてアクセントとしても良しなので汎用性も高く、水槽のタイプを選びません。
水中でなく地上で育てた場合は40㎝ぐらいまで大きく育つ水草ですが、水槽に入れると大きくても25㎝までと程よい大きさで成長が止まるのでバランスもとりやすく、緑のボリュームを上げたい場合にもおすすめの水草です。
ミクロソリウム・ラティフォリア
プテロプスと同じくミクロソリウムの一種ですが、ほかのミクロソリウムの中でも葉が立派な大型の水草なので存在感は抜群で、水草水槽のレイアウトを考える際にミクロソリウム・ラティフォリアを主役に使う場合も多いんです。
小型水槽では若干アピールしすぎになりすぎるきらいがありますが、中型~大型水槽に入れると存在をしっかりと主張してくれるので、使われることが多くなっています。
プテロプスと同じように活着させられるので、さまざまな使い方が可能です。
アヌビアス・ナナ
水槽で落ち着いた雰囲気を与えてくれることに加え、初心者にオススメしたい水草として真っ先に挙げられるのがアヌビアス・ナナです。
丈夫なことはもちろんですが、緑色が深い葉は丸い形をしているので可愛らしく、熱帯の雰囲気を感じさせてくれます。
大きさも程よいサイズで、水槽内で奥行きを演出させたい場合によく使っています。
もちろん活着させるのも可能ですし、水草の中でも光量や水質にうるさくないので一般的な水槽はもちろん、ブラックウォーターでも枯れることが少ないなど、汎用性の高さが魅力です。
アヌビアス・バルテリー
アヌビアス・ナナと同じように活着させられる水草ですが、アヌビアス・ナナと比べてサイズが大型なのが特徴の水草です。背も高いので大型の水槽で活躍しますし、後景草として使うこともあるんですよ。
CO2添加が必須なタイプではないですし、ナナ同様に丈夫なので水草をはじめて導入する初心者にもオススメできます。
クリプトコリネ・ウェンティー・リアルグリーン
クリプトコリネの中でもフラットな葉を持ち、陰性水草にもかかわらずライトグリーンの艶やかな色合いが特徴的な種類です。
きれいな緑を演出したい場合は光量に気を付けることが大事で、メタハラのような強い光を出す照明では暗い茶色になってしまうことも多いので、LED照明などを選ぶといいですよ。
育てる際には少量ですがCO2が必要なので、ある程度の匹数の生体を導入することをおすすめします。
本格的に育成する場合は、添加を行いましょう。
バリスネリア・スピラリス
バリスネリアの中でもテープ状で長く伸びる形状をしているので、水槽の表面付近まで伸びる水草が使われることの多い後景草として使われています。水槽のタイプをあまり選ばないのも大きなポイント。
育成させる場合もCO2を添加させなくても大丈夫なうえ、環境にもうるさくないので使いやすさも高いです。
ピグミーチェーンサジタリア
水草は底砂をソイルにした場合でしか育てられないというものも多いですが、この水草は大磯砂などソイル以外のものでも育てることができるので、重宝するアクアリストも多いんです。
CO2添加をしなくても育てることができるので初心者にも向いていますし、ほかの水草と比較しても成長が遅いタイプで背も低めに留まりやすいので前景草として使われることはもちろんですが、育ってきたら後景草としてなど幅広いポジションで活躍させられる水草です。
水草と相性がいい底砂にどんなものがあるか知りたい人はこちらの記事をご覧ください。
プロアクアリストがその水草を採用する理由
ここまではアクアガーデンでよく使う水草をご紹介してきましたが、プロがアクアリウムで使う水草を選ぶときには明確な採用理由があることが多いんです。
ここからはプロはどういったポイントで水草を選んでいるのかをご紹介します。
緑が美しい
水草を選ぶときに最も重視するのが緑が美しいことです。
水槽によってはロタラ系などの赤い水草を意図的に使うこともありますが、東京アクアガーデンのようにレンタル水槽も手掛けている場合は観賞性が求められることが多くなります。
そのため、目を惹くような美しい色の水草が必要になるんです。上でご紹介した7種類の水草は、いずれも緑色が美しいことはもちろんですが色が映える葉の形状をしているのでよく使われています。
選定している熱帯魚と水質があう
プロのアクアリストは自分たちでアクアリウムを楽しむことはもちろんですが、東京アクアガーデンのように水槽や熱帯魚の提案をさせていただくことも多いです。
この提案をさせていただくうえで水草と熱帯魚たちが水質や水温の面であっているものを選ぶことも大切なポイントのひとつです。
魚と水草はどちらか片方を優先して環境を作るのではなく、水槽はまとめてひとつのもの、と考える必要があり、どちらもあう環境でないと必ず何かしらの不具合が起きるので注意しましょう。
活着できる
アクアリウムで使う水草は活着(底砂ではない流木や岩に、きちんと根付いて成長すること)してくれるものを選ぶことがとても多いです。
活着できるものを選ぶことで広い用途で使うことができますし、アクアリウムで悩みがちなレイアウトの幅を広げることもできます。
さらに活着させるものと地植えの水草を合わせることでレイアウトの密度を上げることもできる点からもおすすめです。
水草がちゃんと成長しているか気になる場合はこちらのページでご紹介しているチェックポイントを確認してみてください。
トリミングしやすい
水草のお手入れはきれいな水槽をキープするためには欠かせない作業で、特にトリミングのしやすさは重要度の高いポイントです。
自宅でアクアリウムを楽しむなど水槽の数が少ない場合はトリミングがややしづらいものでも大きな問題にはなりませんが、アクアガーデンのようなプロのアクアリストはたくさんの水槽を担当することが普通で、水槽一つ一つにかけられる時間も限られるので最低限の時間で最大限クラスの美しさに仕上げることが求められます。
このことからも扱いやすい水草が選ばれているんです。
あくまでもこれは基本的な部分で、お客さまからのご依頼やご要望がある場合はどのような水草でもご対応いたしますのでご安心ください。
問屋から安定供給されている
水草に限らず熱帯魚やアクアリウム用品など、水槽に使うものは安定して入手可能かどうかも大切なポイントです。
当たり前の話ですが水槽のレイアウトは手に入るもので企画するものなので、急に手に入らない事態が起きてしまうとレイアウトを1から考え直さなければいけなくなります。
まとめ:プロも使いやすい水草!採用される理由とアクアガーデンでよく使う水草7選
水槽を美しく見せたり熱帯魚の隠れ家として使ったりと、アクアリウムで大事な役割をはたすことが多い水草ですが、種類も豊富なのでどれを採用するかの選び方も大事になってきます。
東京アクアガーデンのようなプロの場合、緑が美しいことや熱帯魚と水質を合わせられることなどの理由がポイントになり、ミクロソリウムやアヌビアス・ナナなどをよく使っているんです。
今回の記事を参考にして自分で水草を選ぶのもいいですし、迷った場合は東京アクアガーデンにご相談ください。お客さまのご要望に沿ったレイアウトをご提案させていただきますので、きっとお気に入りの水草を見つけることができますよ!
例として5,000円の予算でレイアウトを作ってみた記事もあるので参考にしてみてください。
水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!