アクアリウムで熱帯魚などを飼育するのは昔から行われていましたが、どうしても趣味とされるもので、それ以上の話題性も乏しい状態でした。
しかし近年は女性でも楽しめるインテリア水槽の人気が上がっていることや、ショップなど業者の増加や繁殖の成功などで水草や魚の値段が落ち着いてきたこと、さらにはコンテストなども開かれ人気のレイアウトが広まったことなどからアクアリウムを楽しむ人も増加傾向にあります。
今回はアクアリウムの定義についてのお話や、近年の傾向、さらに魚だけではないさまざまなレイアウトについてご紹介します。
アクアリウムの定義とは
もともとアクアリウムとは熱帯魚や水草などの「水生生物の飼育設備」を指す言葉というのをご存知でしょうか。そのため本質的には水族館などの施設であっても、個人で熱帯魚や水草を飼育する場合でも差はありません。
しかし日本では水族館を「アクアリウム」と呼ぶことはありませんから、観賞用に熱帯魚などを飼育したりすることや、そのために用意する水槽や設備などをまとめて呼んでいることが多いです。
近年のアクアリウム傾向
アクアリウムは水槽やフィルターといった設備を用意して熱帯魚などを飼育するものですが、どうしても手間やお金がかかったりするのでお金に余裕がある人の暗めの趣味といったイメージを持たれることも少なくありませんでした。
しかしテレビドラマなどでインテリアとして使われた影響で女性の間にもアクアリウムを楽しむ人が増えてきたこと、コンテストなどの知名度が上がったことでアクアリウムの傾向も変化しつつあります。ここからは近年のアクアリウム傾向がどうなってきたかをご紹介します。
インテリア水槽が人気!
癒しを求めてアクアリウムを始める人は少なくありませんが、近年はそれに加えて水槽やライトなどのデザインにこだわったり、高級感のある大型水槽を導入するなどインテリアの一部としておしゃれに楽しむ人が女性を中心に増えてきています。
またこういったインテリア水槽は写真でもよく映えるので、TwitterやインスタグラムといったSNSに写真を載せる人も多く、同じ趣味を持つ人が多く集まるためのコミュニティツールにもなってきているんです。
水草や魚の値段が落ち着いてきた
どんな趣味でもいえる話ですが、その趣味を楽しむ人の数が少ないと流通量が増えることはなく、どうしてもお金がかかってしまいがち。以前のアクアリウムもこの例に漏れず、国内の流通量が少なかったことや、ブリードの成功例も低かったなどで値段も高めなものが多くありました。
近年では一部のワイルドやアルビノなどの希少種、高級魚などを除き、熱帯魚や水草の値段は手を出しやすい値段まで下がってきており、これもアクアリウム人気が高まっている要因の一つになっているんです。
すべてを自分でやる場合は生体を相手にする以上相応の知識や設備などが必要になりますが、東京アクアガーデンのように設置からメンテナンスまでお任せでアクアリウムをリースできる業者もあり、ここからアクアリウムに興味を持つ人も少なくありません。
コンテストで人気のレイアウト
熱帯魚ほどではないですが、水草を主体にしたアクアリウムの人気も高い傾向にありますが、自分で楽しむだけでなくレイアウトの美しさや世界観を競う「世界水草レイアウトコンテスト」のような世界規模の大会の人気も高くなっています。
60を超える国から約2,000作品の水草レイアウトのエントリーが集まった2019年は重厚な流木レイアウトをメインに空間の密度を高めたり、芸術性を持たせた作品が多くランクインする結果になりました。ここ数年のコンテストではアクアリウムでありながら陸上に見えるレイアウトが世界的なトレンドで、日本でも真似をする人が多いなど人気が高い傾向にあるんです。
アクアリウムの種類
アクアリウムに採り入れられる水槽様式(レイアウト)は熱帯魚が一般的ですが、最近はさまざまなレイアウトが広まり、楽しみ方も多彩です。ここからはアクアリウムのレイアウトにどういった種類があるのかをご紹介します。
水草水槽
名前のとおり水草がメインで育成や植栽、繁茂などの美しさを楽しむのを目的としたものです。上でご紹介した「水草レイアウトコンテスト」なども開かれており、世界中に愛好者が存在しています。園芸のような楽しみ方ができるほか、熱帯魚などの生体を入れてさらなる拡張も可能です。
サンゴ水槽
海水魚水槽などでは採り入れられることの多いサンゴをメインにして育成を楽しんだり、美しさが映えることを目的とした水槽です。サンゴはソフトコーラルやハードコーラルなど種類もひとつではなく、形がユニークなものや色彩が豊富など特徴的な水槽を作ることができます。
アクアリウムロック
気孔石や青華石などの石・岩を中心に整える水槽です。水草などと合わせても存在感がありますし、自然に近いレイアウトにできます。中には本当に岩だけを使い、ワイルドに見せる水槽もあるんですよ。
飼育水槽
読んで字のごとく生体の飼育がメインになったタイプの水槽です。メダカ水槽や金魚水槽、ベアタンクなどさまざまなものがありますし、最もポピュラーなレイアウトといえます。
飼育水槽以外のレイアウトで魚などの生体を入れる場合、プラティやオトシンクルスなどをお掃除生体として入れることも多く、あくまでも補助的な役割での導入にとどまることも少なくありません。
まとめ:アクアリウムの種類!多様化する水槽!水草・岩・生体だけの水槽とは!
アクアリウムは水槽などの設備はもちろん、熱帯魚や水草も値段が高く愛好者の趣味になっていた時期が以前はありました。手ごろな値段まで安くなったことや、おしゃれなインテリアにもなるなど女性を中心に始める人が増えたこと、コンテストで上位になるレイアウトの真似をする人が増えたなどの要素により、一般的な趣味として知名度も高くなっています。
現在ではさまざまなレイアウトでアクアリウムを楽しむことができますが、レイアウトが異なれば求められる知識もまた異なります。レイアウトに困った際はトロピカ内の他の記事を参考にしたり、水槽のレンタル・リースも手掛ける東京アクアガーデンにお気軽にご相談ください。
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