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海水魚初心者にタツノオトシゴ飼育は難しい?販売店や設備、飼育方法とは!

淡水魚・海水魚ともに個人宅で飼育されている種類はさまざまなものがありますが、タツノオトシゴも飼育可能なのをご存知でしょうか?

「マリンアクアリウム初心者には難易度が高い」という人もいますが、最適な機材を揃えてしっかりとした管理を行なうことができ『餌やり』の難関がクリアできればそこまで難易度は高くないんです。

今回はタツノオトシゴに焦点を当て、購入できるショップや購入ポイント、タツノオトシゴ飼育に必要な機材・飼育方法などについてざっくばらんに解説していきます。

タツノオトシゴを飼育したい!

実は私、一時期マリンアクアリウムをやっていた時期があるのですが、タツノオトシゴの飼育をしたかったんです。このときショップ店員さんにタツノオトシゴについて聞いてみたところ、初心者には難しいからやめたほうがいい」とバッサリ

しかし今(2024年2月現在)いろいろと調べてみると、ある程度アクアリウムに慣れている人ならきちんとした機材をそろえてしっかりと管理することができれば、そこまで難しくない環境になっているんですね。

タツノオトシゴの飼育難易度

ユニークな姿が魅力的なタツノオトシゴですが、その独特な容姿から飼育が難しそうというイメージを持つ人が多いですよね。実は海水魚飼育の中では丈夫な部類に入るんですが、『餓死しやすい』という特徴があるんです。

そのため餌をしっかり食べているかなど毎日の観察が重要なポイントになってくるので、ズボラさんだとちょっと敷居が高く、マメにお世話出来る人向けの生き物になります。

タツノオトシゴはどこで買える?

タツノオトシゴは市場に出回る数が少なめですが、規模の大きいアクアリウムショップやタツノオトシゴを養殖している専門のネットショップなどで購入可能です。

通販は時間や場所を気にせず購入することが可能ですが、実際に自分で選ぶことができない・死着する可能性があるというデメリットもあるので、可能ならば実際に店頭で自分で見て選ぶのが一番です。

ネット店舗の場合、疑問点などの確認で数日かかることがありますが、実店舗でならショップ店員さんに疑問点などもすぐに確認することができます。

餌付け済み生体を探す!

タツノオトシゴを実際に購入するときは、『冷凍餌への餌付けができているか』ということが重要なポイントになります。生餌から冷凍餌への切り替えができていないと、自宅で冷凍餌飼育をしようとしてもなかなか食べてくれず餓死してしまう可能性が高くなります。

養殖されているタツノオトシゴの場合、一般家庭で飼育することを考慮しているので、冷凍餌に慣れているものがほとんどです。

タツノオトシゴの飼育に必要なもの

ここからはタツノオトシゴ飼育に必要な水槽やライブロック・餌などについてお話ししていきますが、基本的には一般的な海水魚飼育に使用するアイテムと変わりありません。

水槽は30キューブから45cmがおすすめ

寿工芸 寿工芸 コトブキ クリスタルキューブ300

タツノオトシゴは体長がそこまで大きくならないので、30cmのキューブ型~45cm程度の水槽がおすすめ。水量としては1匹あたり最低でも5L、理想としては10L以上欲しいところ。また繁殖を考えるのであれば、しっかりと求愛行動をすることができるように水深が30cm以上確保できるハイタイプのものがおすすめです。

ライブロックは必須!水質維持に気を付けよう

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海水魚飼育に欠かすことのできないライブロックですが、タツノオトシゴ水槽でも水質維持に必要なアイテムです。生餌や冷凍餌を食べるため、水が汚れやすいので水質の変化状況や飼育する数に応じてプロテインスキマーを使用しましょう。
外掛式プロテインスキマー QQ1(キューキューワン)

プロテインスキマーは必須ではありませんが、あったほうが飼育水の状態が安定しやすいです。

プロテインスキマーについてはこちらの記事をチェック!

タツノオトシゴには生餌を与える

テトラ (Tetra) ブラインシュリンプエッグス 20cc 熱帯魚 エサ 卵 稚魚

自然界で生きている野性のタツノオトシゴは、イサザアミなどを食べています。そのため基本的に生餌を好みますが、冷凍餌に慣れているのであれば冷凍餌でも十分です。

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ここで先述した『冷凍餌への餌付けができているか』が大きなポイントになってきます。冷凍餌に慣れていない・食べない生体を購入してしまうとここで飼育難易度が一気に高くなってしまうんです。そのため購入時にしっかりと冷凍餌を食べるかどうかを確認しましょう。

タツノオトシゴ飼育方法

ここからはタツノオトシゴの基本的な飼育方法に関してお話ししていきます。一口にタツノオトシゴといっても種類はいくつかあるので、基本を踏まえた上で飼育する品種にあった水温や混泳相手を選んでください。

水温・水質について

タツノオトシゴは一般的に水温は22~27℃で飼育されることが多いですが、水温が低めな海域から温暖な海域に棲息するものなどいくつかの種類がいるため、購入時にショップで飼育している水温を聞いておくことをおすすめします。

塩分濃度は一般的な海水と同じく3.2%前後で問題ありません。水質管理に使用するフィルターも外部式で問題ありませんし、不安・水質が安定しにくいのであればさらにプロテインスキマーを併用することで安定させやすくなります。

夏・冬は水温を安定させるために水槽には水温計を設置し、クーラーやヒーターなどを使用して急激な温度変化などを防ぎましょう。

餌はこまめに与える!

タツノオトシゴ飼育がマリンアクアリウム初心者に難しいと言われる最大の理由は、『餌やり』なんです。タツノオトシゴは動きがゆったりしているため、餌に食いつくのがとても遅い・痩せやすいために餓死しやすいという特徴があるんですよ。

そのため魚の稚魚を飼育するときのように、餌はこまめにそして少しずつ与えるのがポイントで、最低でも1日2回以上は与えてください。冷凍餌を与える場合には、水槽の底に沈んでしまうと食べることができないので、スポイトで少しずつ複数回にわけて与えるようにします。

タツノオトシゴの混泳相手

タツノオトシゴはとても温厚な性格なので、自分から他の生き物を攻撃することがなく、同種同士の複数飼育も可能ですし、逆にタツノオトシゴを攻撃するような魚も少ない傾向にあります。

しかし魚やタツノオトシゴ、エビなど混泳可能なものでも個性があるので稀に性格が合わないことがありますし、タツノオトシゴの口に入るサイズの小さなエビや稚魚などは餌と間違えて食べられたり、突っつかれてしまうことがある点は注意が必要です。

また遊泳力の高い魚と混泳させると、餌を食べられてしまって餓死してしまう可能性が高くなるので、動きの早い魚と混泳させる場合は、餌を多めに与えてきちんと食べているかチェックしてあげる必要があります。

そして一番気を付けたいのがサンゴです。サンゴから毒をもらってしまいやすいので、タツノオトシゴとサンゴの混泳はおすすめしません

まとめ:海水魚初心者にタツノオトシゴ飼育は難しい?販売店や設備、飼育方法とは!

タツノオトシゴの選び方や必要な機材・飼育方法などについて簡単に解説しました。

マリンアクアリウム初心者にとっては購入時に冷凍餌に慣れているかどうか、そして冷凍餌に慣れていても動きの早い生き物と混泳させると、タツノオトシゴが餌にありつけず餓死する可能性が高くなるので、混泳相手選びも飼育難易度を決める大きなポイントになりますね。

飼育に必要な設備は一般的な海水魚飼育と変わりないので、マリンアクアリウムにある程度慣れてから飼育することをおすすめします。

タツノオトシゴは子育てすることも知られているので、飼育するなら繁殖も考えたいという人は多いでしょう。しかし繁殖がうまくいったとき、すべて自宅で飼育できるかどうか、無理なら引き取り先があるかどうかなどもしっかりと考えてください。

思ったより管理が難しい・増えすぎて自宅で飼育できないからといって、海に放すようなことは絶対にしないでくださいね。