熱帯魚に餌を与えすぎてしまった。
こんな悩みやトラブルを起こしてしまった方も多いのでは無いでしょうか。
飼育している熱帯魚がまだまだ餌を食べるからと与えてしまったパターンと、餌が一気に水槽に放出されてしまい、水槽内が餌だらけになってしまったというパターンに分かれるかとおもいます。
どちらも問題があるのですが、熱帯魚に餌を与えすぎてしまう場合については、当然コントロールできます。
飼育者自身が餌を与える量や回数を減らせば対応できるからです。
しかし、勢い余って餌が大量に水槽へ放出されてしまった件についてはコントロールできないですし、即対応しなければなりません。
とはいえ、実際にどのように対処すれば良いのか気になる方も多いかとおもいます。
ここでは、餌をたくさん与え過ぎてしまった時の対処法を解説していきます。
目次
なぜ、餌をたくさん与えると良くないのか
アクアリウムをはじめて間もないとき、飼育している熱帯魚が水槽の前を通るたびに寄ってくると、ついつい可愛くて餌を与えてしまうこともあるかとおもいます。
もちろん、寄ってくるときがその日の通常給餌タイムならそれはOKです。
しかし、ついさっき餌を与えた、または今日の給餌タイムを終えたにも関わらず可愛いからと与えてしまうのは、じつは熱帯魚達の健康状態を維持管理する上では逆効果となる可能性があります。
餌を与えすぎてしまうと、肥満体型となり寿命が短くなることもある他、それだけ水槽の水が汚れますので水槽管理にも手間がかかります。
しかし、熱帯魚にたくさん餌を与える方の多くは、水質が悪くなりやすいというよりも、今この現状で熱帯魚がお腹を空かしていることに優先順位を設けるため、最終的にどこかで水槽崩壊を招く可能性があります。
大切なのは、飼育している熱帯魚を健康に長生きさせることなので、ここを履き違えてはいけません。
そして、誤って水槽に餌をばらまいてしまった場合は、即対応しなければ餌が溶け出し水質悪化の原因となります。
ちょっと多く出ただけだから大丈夫だろうと油断していると、あっという間に水槽内が白濁したり、または水槽から嫌な臭いが発生してしまう可能性があります。
筆者も強く心がけていますが、やはり熱帯魚に餌を与える場合というのは、数分間で食べ切れる量を与えるということが鉄則となります。
もし、飼育魚が痩せてきていて餌が不足していると判断した場合は、1回で食べ切れる量は変更せずに、回数を増やしたこまめな給餌を心がけるようにしましょう。
餌を与え過ぎてしまった時の問題点を解説したところで、次が餌をたくさん与えてしまい水槽内が餌だらけになってしまった時の対処法を解説していきます。
水槽内が餌だらけになってしまった場合の対処法
つい水槽内に餌をたくさん入れてしまったなんて時は、何度もお話している通り即対処しなければなりません。
アミですくい取る
目の間で餌が大量に水槽内へ入れてしまった場合は、即座にアミを使い餌を取り出します。
浮遊性の餌については非常に効果があるため、速やかにアミを取り出し餌を取り出していきましょう。
もしかしたら、もったいないと思う方もいるかもしれません。
しかし、もったいないと考え放置してしまうことにより、水槽崩壊を招く可能性もありますのでここは割り切って取り出すようにしましょう。
網目の大きさはできるだけ細かいものを使うと素早く回収できます。
水換えをする
アミでできる限り取り出したら、次は水抜きホース(水槽用クリーナー)を使い吸い出してください。
アミの時はできるだけ取り出してくださいとお伝えしましたが、ここの水抜き作業で取り出す場合に関しては、すべて吸い出すようにしましょう。
ただし、水槽内の水をすべて抜いてしまうと逆効果になりますので、水を排水する流水量を調整しながら、水槽の水半分程度ですべて吸い出せるように試みてください。
万が一、吸い出してもまだ残っている場合は、再度綺麗に洗浄したアミを使い完璧に取り除くようにしましょう。
ろ過フィルター
沈下性の餌が大量に水槽内へ放出されてしまった場合は、ろ過フィルターの吸込口から吸われてろ過フィルター内に沈殿している可能性があります。
とは言え、当日は水槽の水を半分程度変えているので、ここでろ過フィルターを洗浄してしまうとトラブルになりかねません。
そこで、水換え対処した翌日に水槽を観察し、水槽内の白濁や臭いが正常であることを確認してください。
万が一、ここで異常がある場合は、ろ過フィルターを洗浄して活性炭をろ過フィルター内に詰めるようにしましょう。
もし、異常がなければ少し様子を見て、1週間後あたりに一度ろ過フィルターを洗浄することをおすすめします。
まとめ: 【ピンチ】熱帯魚へ大量に餌を与えてしまった時の対処法とは
いかがでしたか。
ここでは、熱帯魚へ大量に餌を与えてしまった場合や、ついうっかり餌を水槽内へ大量に与えてしまった時の問題と対処方法を解説いたしました。
実際に、こういったトラブルはアクアリウムを管理していると一度は経験することだともおもいますので、万が一の緊急トラブル時の対処方法として覚えていただければとおもいます。
未然にこのようなトラブルがあると知っていると、例えば餌を与える時も1回餌の蓋に出してから水槽に入れることで、リスク回避となります。
横着せずに、リスクを理解しながら水槽管理をすることも上達の秘訣です。
それでは、素敵なアクアリウムライフをお過ごしください!

熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!
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